『betrayers』 黒巣市A.D.2026−Act III+
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 Climax Phase-EX 「九頭竜」
 ScenePlayer:ALL/時間:30日深夜未明/場所:黒巣湖畔/登場:ALL

GM: 一方。湖の支流、各河川に出現した竜との戦いも、時間の経過とともに収束を迎えていた。
GM: 濃霧の彼方から垣間見えた光、雷光、炎。
GM: そして轟音と咆吼も収まりを見せていた。

 ・・・

 「──言ったろ。“手加減なんてしてやる気もないぞ”ってな」
 「そうだ。竜だろうと何だろうと、こんな程度でやられちゃ、守護者は務まらないんだよ!」
 「(ふ・・・・誇りすらも持たぬ傀儡に遅れをとる訳にはいかぬのでな・・・)」目で語るが(ry) ※63

 ・・・

 「あ”〜〜〜・・・・やぁっと片付いたぜ。ロートルを駆り出さねぇで欲しいんだがよ」
 「弾も高いんだがなぁ。ま、これにて一件落着ってところか。だっはっは」
 「お疲れ様でした。でも、他がどうなっているのか気になります、向かってみましょう」

 ・・・

 「こっちも何とか終わったな。……他がどうなってるか心配だが…」
 「案ずるな。コミケに集まったおたくの思いは天候さえ変えるからな。ちょうど今日が二日目だ、向こうもきっと何とかなっただろう」
 「それ全く関係ねぇし」(何)

 ・・・

 「手負いの獣ほど、恐ろしいというでしょう? 竜。貴方が相手だろうと、私が私の道を歩く事を邪魔させはしない」
 「わたしは──みんなと、この町を守る。これから先も」

 ・・・

未来: 「終わった、か…?」湖面を見る。もう竜とか生えて来ないよね?(何) ※64
ジョン: 「終わったか」一服しようとタバコを取り出してふやけ放題なのに気づいて舌打ち。
ジョン: 「あと疑問系で言うと復活フラグだから」(何)
皓: 「…………」騒乱の収まった様子を確認して立ち上がる。ひとつの影を湖面に探しながら。
GM: “竜”が消え、大きく揺れていた水面も、波が寄せて引く度に緩やかに収まりつつあった。
未来: 「復活した方が面白いだろ。今後の展開的に」(何)
深奈: 「アホ抜かせ」(何)
GM: ギリギリと猫の爪があすらんに食い込む。リアクティブアーマー? なにそれ(何)
ジョン: 「俺は別にいいがな。お前が責任とって相手しろよ。一人で」(何)
未来: 「マジ勘弁。まぁそれはともかく、だ。なぁ。UGNって潜水部隊持ってネェ?」(何)
イブ: 水上バイクならあるが、無意味に(何)
昴: 「…………。」 肩で息をし。何とか呼吸を整えればゆっくりと立ち上がり辺り見回し。
ジョン: 「手配すれば水中活動に長けた連中は集まると思うが――その暇があるかな」何か必死なイブと皓を眺め(何)
未来: こっちだって玲奈とそのオマケ探さないとなんだよ!(何
深奈: 「もう何も起きないっていうんだったら、“乗り換えて”ちょっくら湖の中を探ってくるぜ」
未来: 「…便利だなお前。ゴー。何か起きたら骨は拾ってやンよ」(何)
深奈: 「アタシが死ぬ前にオマエの無い脛を骨にしてやンよ」(何)
GM: そう言って冬の湖に前脚をつけ、ぶるるるると体を震わせてから、湖面を猫掻きで泳いでいった。
ジョン: 猫かき。(何)
イブ: 乗り換えてねえやん(何)
未来: 魚にでも接続切り替えるんじゃねえのかよ(何)
GM: これから魚を見つけたら乗り換えるよ(何)
昴: 「……器用な猫さんですね。」 のほほんと何か(何
ジョン: なあ。乗り換えたら猫が野生に戻って溺れるんじゃ。(何)
未来: なぁに。接続が切れた端末がどうなろうと本体には関係ない。
ジョン: ひどいwwwwwwwwwwwwwww
GM: 本体は今頃湯船に浸かってるよ(何)
昴: あーあ・・・(何

 ・・・

皓: 向こうの漫才はスルーして(何) とりあえず鳥越さん見つかりますか?
イブ: 足場にした氷に突き立てたままの刃に縋って。周囲を見る。
GM: 片や、津波に攫われた付近の足場近く。
GM: 半分以上が水に沈んでいる建物の壁面、手にしたナイフを楔のように打ち付けて
GM: 流されず、辛うじてその場に身を留めている者があった。
皓: 「────!」見つけた。その仕草に無言で走り出す。
イブ: 剣を引き抜いて。ゆら、とその壁面へと歩き、走る。
GM: 意識があるのか無いのか。生きているのかそうでないのかも、此処からでは判別もできない。
皓: 「……鳥越さん!」かろうじて声が届くだろう、その場所で呼びかけ。壁面のその場所に寄り、様子を。
GM: ──が。駆け寄り近づくと、微かに背を上下させ、呼吸しているのが分かった。
イブ: 足場を飛んで。裾を揺らして近づいてくる。
イブ: 呼びかける背を飛び越えて、まだ息のある男へ近寄ろうとする。
皓: 「……イブ!」
GM: 赤い水を滴らせていた。今更ながら、彼が“人”なのだと思わせる雫。 ※65
イブ: 「……。」そのまま進んでいく。
皓: もうひとつ近づいた名を呼びかけつつも、自分もその影に走り。
GM: しかし反応は無かった。
 Dice イブ: 1d10=(3)=3
 Dice 皓: 1d10=(9)=9
イブ: ダイスで勝てるなどと思ってはいない(何
ジョン: 惜しくないな。(何
皓: 何かある意味根性だな……一歩リード。その手を掴み、引き上げた。
GM: 膨大な水流に押し流されながらも、熱は場に漂って揺らぐ。陽炎のように。
イブ: 「……どけよ、皓。」
皓: 「……」
イブ: 先に触れた腕を睨み。手にした剣で、男を指す。
GM: 闇夜に煌めく右手の剣は、未だ彼の人の手の裡に。
皓: 暗いその声、それに振り返り。
皓: 「断るよ。イブ。それは聞けない」再度目を逸らし。安全な場所まで引き上げる。
GM: それでいて抵抗も無く腕を掴まれていた。
イブ: 「……俺はそいつを殺すまで、楽になれない。」
イブ: 更に近づく。すぐ側まで。
皓: 「……止めろ。イブ」
皓: 「おまえに私怨で人殺しはさせたくない」それには、立ちはだかる。
イブ: 「お前の言うことでも、これだけは聞けない!」
皓: 「……イブ」
イブ: 「金のために人を殺すのと、自分のためと、どっちだって変わらない。」
皓: 「おまえの憎しみ……それは、鳥越さんじゃなく、根本は、俺に向くべきなんだよ。それは」
皓: じ。と、その、些か高い位置にある眼を見て。
皓: 「おまえの……一番最初にずれた道は……俺に、僕に、“あの時”会ったことから始まったんだから」
イブ: 「……。」
皓: どうしても、呼びかけはそうあってしまう……解ってるつもりだったのに。この少年は、あいつではないと。
皓: 気づかなければ良かったのに。そう思いつつも。
イブ: 「…どっちだって、いい。」
皓: 「──御免な」
“EverybodyOne”: 「………………」
GM: ぴくり。剣を握る甲。その筋が微かな反応を示した。
イブ: 「何時、何が間違っていても。俺はそいつを…!」腕を振り上げ、横たわる男めがけて斬りかかる。
皓: 「それは、許さない。おまえが、これ以上私怨で人を傷つけるなんて!」叫び、無理やりその間に割り込ませる。
GM: 何かに突き動かされ、屍のように膝を付いていた男の躰が皓を押し退けて動いた。 ※66
GM: 時が再び動き出した──のも、その刹那だけのことで。
皓: 「……っ!?」不意打ちの衝動に、その身体は意図するところとは別に流れた。
GM: 届かぬナイフの切っ先の下をくぐり抜けて、
GM: イブが持つ剣が、本来の持ち主の胸を貫いた。
イブ: 片手で振るった刃の先を。虚ろな目で見る。滲む赤を。
皓: 「────っ」ほんの目の前で起こったその光景に。
皓: 声にならない名を叫んだ。どちらのそれか、自分でも解らずに。
イブ: 「……あ………?」
イブ: 一瞬の間をおいて、目を見開き小さく声を漏らす。
GM: 空いた手で、自らを貫いた刃を掴みながら、
GM: 脚に力を込めて踏み込み、身を前にのりだそうとした。
イブ: その行動に気圧されるように剣から手を離し、その場にへたりこむ
GM: ――だが、そこまで。
GM: 彼を突き動かしていた最後の残り火も消え、動かなくなった。
皓: 「……っ、イブ……鳥越さん!」
GM: 支えを無くし、突き立った剣諸共、前へと倒れ込む。
イブ: 「おれ……。」呆然とそれを見て。
皓: 先ずは、少年の名、ついでもう一人。名を呼び、立ち上がり、駆け出して。
皓: 「……死なせはしない、イブ、手を!」寸でで抱え込んだその身体、それと同時に後ろを振り向き、手を伸ばし。
イブ: しかし応えない。よろりと立ち上がると、二歩、三歩と後ずさる。 ※67
GM: 息を吐いた最期に。燐光のように淡く、幽かな光が立ち昇った。
イブ: 「…俺……違うのに…。………」青ざめた顔でそう呟くと、踵を返して走り出す。
皓: 「死なせない……殺させるものか、おまえに……イブっ!」
皓: その背、去る姿に叫び。
イブ: 止まらず。足場を蹴ってその場から離れていった。
皓: 「おまえに……もう、絶対に──!」叫び。力の抜けたその身体を両手で抱え上げ。
GM: 記憶とともに名を失った男が、修羅の歩みをようやく此処で止める事となった。“死”を以て。
皓: 腕に抱いた肢体。共に踏み出す一歩は、ただ、衝動のままに。
GM: 音もなく降りしきる雨。水煙に燻る夜を駆けた。

 ・・・

 「“銃火は公平。怒りも、嘆きも、憎しみも。──そして明日を切り開く欠片も”」
  悪魔の名を冠したリボルバーを収め。今は居ない身内を想い、少女は天を見上げた。
 「霧も晴れたよ。明日は雨も上がるといいな」傍らの青年も、つられて天を。


 「────フゥ」
  死神は黄金の炎を祓い、溜息をついた。
  永遠に繰り返される幾度目かの夜に。また、意味を問い。
  淡々と、無へと還し。

  ──夜明けの時間。闇と光が交わる刹那。
  黒を纏う少年は湖面を仰ぎ、逢魔の刻へと掻き消えた。



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 DOUBLE+CROSS THE 2nd EDITION
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