『Gloria in excelsis deo』 黒巣市A.D.2026−Act III
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 Master Scene 「閉幕」
 ScenePlayer:−−/場所:不明/時刻:−−/登場:不可

 「“遊戯”の勝者は無し。鎖の夜の第三夜、これにて閉幕と相成りました」
 「結局、何方の賭けも成立せず――」
 「例の物も、試射を目前にして妨害が入ってしまいましたね」
 「偉大なる“先代”のようには、なかなか行かないものですな。火鷹先生」 ※15
 「全くですね」仄かな苦笑。
 「貧乏くじを引いたとはいえ、こちらは良い所無しだったよ」
 「片や、各務さん達は非常に元気がよろしかったようで。まさかビルごと発射口を破壊なさるとは」 ※16
 「これは手厳しい物言いですね、神城さん」
 「次の大会ではもう少しお手柔らかにお願いしたいものですわ」
 「まあまあ。趣向としては盛り上がったのではありませんか?」
 「私個人としては、もう少し刺激的な方が良かったがね」
 「次回は死ぬまで戦ってもらいたいものですな」
  無責任な笑い声が重なる。

 「それはそうと。ユニテックの次期社長、今度は誰にしますかな?」
 「“彼”でもそこそこ役には立ってくれたんだがねえ」
 「今度は“優勝者”にでも打診してみますか?」 ※17
 「わはははは。それは面白い」
 「優勝者といえば、決定戦の映像の乱れは何とかならなかったのかね?」
 「電磁嵐の妨害で、一部、大変お見苦しい所をお見せ致しました」
 「それと、参加者以外が紛れ込んでいたという話は本当かな?」
 「そうおっしゃるならば、リタイアした参加者の全てが該当するでしょう」
 「それもそうだね」
 「駆け引きがあるからこそ“遊戯”は面白い」
 「我等の間であっても」
 「ですな」

  一同の笑い声。
  その波の引き際、一人の女性が暗闇から姿を現した。

 「――それでは。次なるプランを、鎖の街に」



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 DOUBLE+CROSS THE 2nd EDITION
「『Gloria in excelsis deo』黒巣市A.D.2026−Act III」