|
『Gloria in excelsis deo』 黒巣市A.D.2026−Act III |
横幅650pix、Internet Explorer環境ではフォントサイズ「小」を推奨します |
Master Scene 「鳴動」 |
ScenePlayer:−−/場所:クロスタワー/時刻:p.m.11:19〜/登場:不可 |
高い天井。フロア全体を微かに震わせる、低い唸り。 ※12
うっすらと霧に霞む室内に
床を伝い、中央から放射線状に走る幾つもの光の筋がフラクタルの分岐で数を増やし
深海魚の発光のように、鼓動と共にゆっくりとした明滅を繰り返している。
カツン、カツン。
靴音を緩やかに響かせて、一人の男がフロアの中心へと歩を進める。
「暫く見ないうちに随分と、姿が変わったものだね」
彼の足元――床の下。
幾重にも閉ざすレンズの奥に“居る”のは、純然たるレネゲイドの結晶体。
目を細め、久しぶりに再会する“子”へ呼び掛けた。
「喜び給え。君を解放できる刻が、間近に迫っている」
「極めて若い君にとって、四年の歳月は長かっただろう?」 ※13
その声に応えるかのように、
クロスタワーが大きく鳴動する――
TOP / NEXT
DOUBLE+CROSS THE 2nd EDITION |
「『Gloria in excelsis deo』黒巣市A.D.2026−Act III」 |
|