『betrayers』 黒巣市A.D.2026−Act III+
横幅650pix、Internet Explorer環境ではフォントサイズ「小」を推奨します 


 Ending Phase-05 「年越し」
 ScenePlayer:“笑う道化師” 時非 未来/時刻:31日/場所:某事務所/登場:自由

GM: 深奈の決死の行動により、湖の中程の底で
GM: あの夫婦を発見することができた。
GM: 流れに離れ離れにならぬよう、固く手を握り、
GM: 二人寄り添っていた──と。
GM: そして危険を賭して向かった深奈も還らぬ人となり── ※17

未来: 「そうして。今は俺の食卓を飾っているのです──」(何)
深奈: 「おいマテや。ナレーションちっくにアタシを勝手に殺すなや!」
GM: ギリギリギリ……いつもの食卓の風景があった。極めて質素な。
未来: ぱちぱち。焚き火に立てかけた元深奈@魚がイイ具合に焼けている。
未来: 上を見れば天井がない。
GM: 青空が見えていても泣かない。それが二人の合い言葉だった。
ジョン: 泣いていい。(何)
未来: 何故か、帰ってきたら。表に出してある看板にがブッ刺さっていたりもしたが。 ※18
未来: まぁ、いつものことだ。
深奈: 「なんか複雑な気分だけど、確かに旨そうではあるよな」焼き魚をじっと見つつ(何)
未来: 「元自分を食うのってどんなカニバリズムだよ」(何)
深奈: 「黒巣は弱肉強食の世界だからな」
深奈: 「まあ、ほれ。そろそろいいんじゃないか?」
GM: 猫の口の端からは、微かにヨダレ。
未来: 「いや待て、それは駄目だ」
未来: 「そういうちょっとした幸せを感じる台詞を吐くと、次に絶対落とし穴が待ってやがるンだ…!」(何)
未来: 悲しいことを言う。
未来: 慎重に受け皿を持ってきて、焚き火に立てかけた魚を上に載せる。
未来: 「──ふぅ。取り落とすなんて哀しい展開は──」ぱき。
深奈: 「あ」
未来: 一度は水底に沈んだ食器。
未来: 知らない間に、ヒビでも入っていたのだろう。
深奈: 「やっちゃったZE☆」
未来: 「…。皿の破片って食えると思うか?」マジ入った目で。
深奈: 「モルフェウスなら…モルフェウスならやってくれる! さあ食え!貴重な食料だ!!」
未来: 「チクショウ、やってやる…! 細かな破片まで取り除いて、俺は今日の昼食を手に入れるんだ…!」
未来: 義手を精密作業モードへ。頑張るぞー。(何
ジョン: 「お邪魔しまーす!」バターン
深奈: 「ぬお? なにやつ!?」
未来: 「取り込み中だ!」反射的に叫び返した。
ジョン: ドアを開けたら勢いよく吹っ飛んであすらんの上に倒れこんだ(何)
未来: ごぎん。ドアが後頭部に直撃した。
ジョン: ていうかドアあったとしても多分立てかけてあるだけだよな。上ないし。(何)
未来: ついでに顔から魚に突っ込んだ。うめぇ。
ジョン: 「変わった食事だな」(何)
未来: 「…パトラッシュ。僕はもう疲れたよ」
深奈: 「んで何しに来たんよ。………あ? なんか『芦沢』とかってヤツか?」
ジョン: 「まあ芦でも芹でもいいがな」
深奈: 「じゃあ間を取って斧沢だな」
ジョン: 「事務所開こうにも心当たりがないからここにしようかと思って」(何)
未来: 「誰のせいだと思ってんだ誰だテメェ!」がばっと起き上がり。
深奈: 「復旧手伝ってくれるならいいぜ。アタシんちじゃないけど」(何)
未来: 「……正気か?」青空の覗く天井見上げ。(何
ジョン: とりあえず持ってきたペンキで表の矢が突き刺さった看板に探偵事務所って書いた。(何) ※19
未来: 「いや待て。そもそも勝手に人の事務所を乗っ取るなよ!」(何)
ジョン: 「どうせ依頼もなくて食うや食わずやのエア何でも屋なんだし別にいいだろう」(何)
深奈: 「的確すぎて否定する要素が全くねえな」(何)
未来: 「たまにあるっつってンだろ依頼が! 主にコイツが持ってくる訳だが!」
未来: すげぇ情けないこと言いながら深奈指さした(何
ジョン: 「まぁ、お前にとっても悪い話じゃないと思うがね。少なくとも仕事は来るぜ。メシも食えるぞ」(何)
未来: 「……クッ」(何)
深奈: 「アタシがラクしてがっぽがっぽ儲かるならば、その話に乗ることも吝かではない」
ジョン: 「俺所長。君副所長。コイツ平。どうよ」あすらんを指差して(何)
深奈: 「オーケイ。それで」仰々しく猫が頷いた。
ジョン: 契約成立しちゃった。(何) ※20
イブ: あすらん=平(何)
未来: 「あれちょっと待て。何でお前が儲かるンだ」
未来: 「そもそも関係って、俺を無視してトントン拍子で話を進めてんじゃネェ…!」(何)
未来: 叫んで、ふらふら倒れそうになる。空腹で叫ばされたからな…。(何
ジョン: 「よーし、じゃあソバでも食いに行くか。奢ってやるぞ」(何)
ジョン: 「海老も一本までなら乗せていいぞ!」(何)
深奈: 「オーケイ所長。そば茶も所望するぜ」尻尾を振ってついていく猫。
ジョン: 「まずは事務所の修理代を何とかしないといかんな。まあUGNにタカるか」(何)
未来: 「ば、ばかな…! ソバと言えばかけそばだと決まっていたというに!」
GM: そんなこんなと話をしながら、所長と副所長は部屋を後にする。
未来: 「つーか深奈、お前NPCのクセに俺よりでしゃばってんじゃネェよ!」(何)
GM: もちろん、深奈の返事は無かった。
GM: 未来は、ぽつねんと事務所に取り残されていた。
未来: しばし呆然としていたが。
未来: 目線を落とせば目に入ったのは、ぐちゃぐちゃになった故焼き魚。
未来: あれなんだろう。世界が滲んできた。(何)
未来: 「…もう、どうにでもなーれ」(何)
未来: やけっぱちで叫んで後を追う。
未来: 「待てっつってンだろ、俺はコロッケそばを食うんだ…!」
未来: スラムに。びんぼっちい叫びがこだました。

GM: 涙目に映る久しぶりの空は、眼に痛いほどの蒼。
GM: 彼が愛した彼女。彼女が愛した彼と黒巣の湖の蒼。



TOP / NEXT


 DOUBLE+CROSS THE 2nd EDITION
「『betrayers』黒巣市A.D.2026−Act III+」