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月光異譚─鬼姫の章/オールオンタイム・リアクト Ver,01(20110419)
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 来るべきは来る
 鎖の夜は来る
 遠き吼え声と共に来る
 ──《夜》は来る。
 世界はもう既に変貌しているのだから。


 君は深遠なる淵を覗き込む時は
 夜空の深さを背に背負うべきだ
 月は全てを見ている
 太陽の光を浴びて夜空の果てから
 絶え間なく人の生死を見続けている

 全ての業と魂は月へと還る

 これは檻の話。鬼姫と咎鬼の話。

 「Double Cross 3rdEdition/月光異譚─鬼姫の章」

 ダブルクロス。──其れは裏切り者の象徴。



 Handout
PC:1
【PC制限】指定無し
【シナリオロイス】四季守 サキ/物部 鎖希(or“arcanum”)

 君はUGNイリーガルの四季守サキと親しくしている。
 日に焼けた褐色の肌と黒髪を持つ少女は陽だまりの中を微笑んで歩いていた。
 家の事も詳しく聞いた事はないが、
 瞳の中に明確な拒絶があることからあまり聞いてほしくないのだろう。
 二人で歩く帰路の中、それは唐突に現れた。

 ──鬼。
 身の丈ほどの”それ”は。大地を抉り。君を跳ね飛ばし。
 小さな少女を攫って消えた。

▼Character sheet “正位置の太陽”津嶋 皓
▼Character sheet “フェリア・デ・アブリル” 比奈 みのり


PC:2
【PC制限】UGN関連者
【シナリオロイス】“マスターレイス” 日下部 仁

 UGN黒巣市支部支部長代理天城 美鈴に呼び出されて数枚の写真を見せられた。
 “マスターレイス”日下部 仁。
 コードウェルの子供達とは異なる死んだ筈の亡霊の王の再来に頭を悩ませつつ。

 本物か偽物かはわからないがこの人物の持つ力は確かで
 何らかの計画に沿って行動しているのは間違いなく。

 レネゲイドクリスタル所持の支部も来襲された過去もある事から
 警戒事項として支部で対処する事になった。

 まずは背後関係及び目的を調査する事。そこに至った。

▼Character sheet “蒼茫たる世界” 神無月 冴


PC:3
【PC制限】UGNエージェントもしくは裏社会人orファルスハーツ関連者
【シナリオロイス】“物部家の実験体”

 瀬戸内の島に一つ。物部島と呼ばれる孤島がある。
 小さな島であるが人の歴史──否、異形が跋扈していた記録が明確に存在するこの島には
 ある一つの家がレネゲイドの力を用いて社会に長らく干渉してきた。研究に研究を。
 血に情報を蓄え、外界からその事を秘匿した。

 結果。

 あるジャームの力を人に宿らせて使役する能力を『開発』した。鬼使い。
 物部家。それがその能力を開発・継承させ。
 社会の闇に関与してきた──ファルスハーツの研究施設の名前だ。

 その施設から一人の実験体が逃げ出した。記録が今、見つかった。
 奇しくもコードウェルの来訪による弊害である。

 その実験体を確保してくれ。これが君に下った命令だ。

▼Character sheet “静かなる猟犬” 風見 高人


PC:4
【PC制限】特に無し
【シナリオロイス】“ダブルリセット”or“E計画”

 虚構のラプラス。朔夜。
 ありとあらゆる技を模写し、撃ち払うとされたファルスハーツエージェント。
 ある計画に沿って黒巣市に戦火の火を持ち込んだとされる人物であり、各務に属した工作員だった。
 そんな彼も死亡し、計画も頓挫したかに見えた。──が。

 確かに。確かに。
 鎖の夜へと続く道は──確かに。途切れる事無く。先へと続いていた。

 これは”ハートレスメモリー”による生き返りをも確定要素に含んだ

 単なる。単なる。──奪還劇だった。

 鬼姫を抱え、鬼──ダブルリセットは棲家に戻る。

▼Character sheet “烈火の仮面” 鳥越 劉斗


 自己紹介

 皓: 「伸ばしても、届かなかった手。──何度、そんなことがあったかな」
 皓: 「その度に、無力を感じて……解ったことがある」
 皓: 「僕の手は短くて。僕がただ伸ばすだけじゃ届かない距離がある、ってこと」
 皓: 「──その溝を埋めるのは、向こう側からも必要なんだ、ってこと」
 皓: 津嶋 皓。なんだか色々それなりの目に遭っていながら、気にした風を周囲には見せない高校生。
 皓: 内に在る思いは思いのまま。身にかかる一件を真っ向から受け止める姿勢は誠意からか、素質からか。
 皓: 小さなポジティブを何より信じることをモットーとする。“正位置の太陽(Sun of Arcana)”。
 皓: ただ、自分がその様に呼ばれている自覚とかはさほどない様子。
 皓: シンドローム:ハヌマーン/サラマンダー Dロイス:白兵《伝承者》
 皓: HP:39 IV:15 基本侵蝕率:32%
 皓: PC間ロイス:比奈 みのりさんに ■誠意/不安
 皓: 「強い子だって思う。……むしろ、だからこそ、なのかな」
 皓: 「どうか、無理はしないで。って、いつでも見ていて思うのは」
 皓: シナリオロイス:四季守 サキさんに ■庇護/隔意
 皓: 「儚げな子だよね。だからこそ、何とかしてあげたいって思う」
 皓: 「けど……彼女は僕の伸ばす手を最後の最後でも取ってくれる、かな」
 皓: 以上です。宜しくお願いします。

 みのり: 「私はうしなったものを取り戻す。困難を越えて」
 みのり: 「"arcanum"―――私の、鬼……」
 みのり: 比奈みのり。16歳。イリーガル。
 みのり: 物腰の柔らかい、微笑が似合う三つ網の女子高生。
 みのり: 自分が覚醒した事件で親友をジャーム化させてしまい、その負い目からオーヴァード事件に首を突っ込む日々を送る。
 みのり: 将来の夢はジャーム化の治療。そのためジャームでも殺させないよう茶々を入れることも度々。
 みのり: ハヌマーン/ブラム・ストーカー/サラマンダーのトライブリード。
 みのり: 戦闘スタイルは左手に顕現する赤い高周波発生装置“サンホセ”による広範囲攻撃。
 みのり: HP:36 IV:27 基本侵蝕率:35%
 みのり: 【変異種】【神速の担い手】
 みのり: PC間ロイス:“蒼茫たる世界”神無月 冴 ■尊敬/□憐憫
 みのり: 「優しくて、とても頼りになる先生です。ちょっとだけおっちょこちょいですが(笑」
 みのり: シナリオロイス:”arcanum” □執着/■恐怖 「……怖いよ」
 みのり: 以上です。よろしくお願いします。

 冴: 「……そうですか、あの“彼”がまた――。」
 冴: 「黄泉路より帰還し、更なる力もまた手に入れ……果たして目指す先には、何があると言うのか。」
 冴: “蒼茫たる世界” 神無月 冴
 冴: 教師とイリーガルの二束草鞋を器用にこなす青年。
 冴: 穏やかな性格だが、裏を返せば気弱な人。
 冴: 白兵主体のオールラウンダーである筈だが、日常でその運動能力が発揮される事は殆ど無い様子。
 冴: 閉ざされた記憶の奥底より干渉するは変容を為すための力、流動する氷を操る。
 冴: SR:オルクス/サラマンダー/ブラムストーカー
 冴: HP:34/行動値:6/侵蝕:34%  Dロイス:業師
 冴: シナリオロイス:“マスターレイス”こと日下部仁に□執着/■敵愾心
 冴: 「願わくは、そろそろ満足してお還り願えれば嬉しいのですけども、ね……。」
 冴: PC間ロイス:高人君に■信頼/□不安
 冴: 「血気盛んなのは決して悪い事ではありませんが……無理はしないで貰いたいものです、本当に。」
 冴: 以上にて、宜しくお願い致します。

 高人: 「今回の仕事は……っと。え?やる気なさそうに見える?無いよ実際。まあ、仕事はちゃんとやるんで宜しく」
 高人: 「……昔からロクでもねぇ事しか考えねぇ連中ばっかか、FHってのは――不愉快極まりねえ」
 高人: "Silent-Hound"風見高人。とある事故により覚醒したオーヴァード。
 高人: 面倒くさがりで微妙にひねくれた性格。あと口悪し。
 高人: "魔眼"により構成された"剣"を振るい、炎と重力、冷気の力を駆使して戦う。
 高人: "反逆の聖人"の宣言後も、変わることなく"黒巣支部"への協力を続けるイリーガル。
 高人: サラマンダー/バロール HP:34 IV:12
 高人: 基本侵蝕率:34% D−ロイス:変異種/サラマンダー
 高人: PC間ロイス:"烈火の仮面"鳥越劉斗 □尊敬/■隔意
 高人: 「あらゆる意味で比べもんにならねぇ遠い存在だ。津嶋みたく追う気もしねえ」
 高人: シナリオロイス:"四季守サキ" ■好意/□不安
 高人: 「あの神原の妹だろ。あんま喋った事ないけど良い子じゃね。兄貴に染まらない事を祈っとくぜ」
 高人: 紹介は以上で。それではよろしくお願いいたします。

 劉斗: 『悪魔のように黒く、地獄のように熱い――そんな珈琲と出合う度に思い出す』
 劉斗: 『真冬の夜の夢。黒巣という街を包み込んだ夜の帳、災禍』
 劉斗: 『そして、俺が葬った者を』
 劉斗: 「──だから、そういう地味な嫌がらせは止せ、八雲。舌を灼く珈琲は、もう沢山だ」
 劉斗: UGN登録名:“烈火の仮面”鳥越 劉斗(とりごえ・りゅうと)
 劉斗: 自ら協力者(イリーガル)となり、好き好んで戦いに身を投じ続ける「好事家」。
 劉斗: 各務グループの研究機関に所属。高収入・高学歴・高身長と三拍子揃った厭な奴。
 劉斗: ポーカーフェイスが誤解を招く元かもしれないが、気にする素振りも無い。
 劉斗: ノイマン/サラマンダー/バロール(トライブリード)
 劉斗: HP:35 IV:17 基本侵蝕率:30% Dロイス:起源種
 劉斗: シナリオロイス:“朔夜”に、■遺志/□悔悟
 劉斗: 「お前が命を賭して俺に挑んだ、あの日。あの名も、未だ覚えている」
 劉斗: 「――そのお前が背負っていたものが何だったのか。それは結局聞けず終いだったが、な」
 劉斗: PC間ロイス:“フェリア・デ・アブリル” 比奈 みのりに、□庇護/■不安
 劉斗: 「お前一人が戦っている訳ではない。周りを見ろ」
 劉斗: 以上です。よろしくお願いします。

 GM: ──もう始まっている物語のはじまり。





 Master Scene 「夜へといたるはじまり──Moon Getter」
 ScenePlayer:−−/場所:−−/時刻:−−/登場:不可 

 GM: 夜。
 GM: 流れた雲に月が隠れ。月光が閉ざされる。

 GM: 長身の男は眼下の身体を見下ろし。手にした刃を振るい血を流す。
 GM: これまでも。繰り返しこうしてきた光景。
 GM: そして。これからも。

 GM: 夜。
 GM: 静かな時間が流れる。
 GM: 僅かに”身体”が動き。呻く。
 GM: 死にかけているから。
 GM: それでも。地面を掻き。血を吐いて。

 GM: 前に。

 GM: かえせ
 GM: ──かえせ。
 GM: か え せ!

 GM: 半ば起き上がった”其れ”は問う
 GM: 「あ、んたは…」
 GM: 長身の男は両の刃に炎を灯し

 GM: 「”再び災禍を撒くもの”」

 GM: 血飛沫が舞った。

 GM: 人。人。人。
 GM: 長身の男は仮面をつけた人影を従え。
 GM: 街の闇に消えた。

 GM: 月が再び光をそこに照らした時。
 GM: 何も残っていなかった。

 GM: 何も残っていなかった。 ※1



 Opening Phase-01 「正しき天秤──Black Coffee」
 ScenePlayer:“烈火の仮面” 鳥越 劉斗

  登場Dice 劉斗: 1d10=(5)=5+30=35

 GM: 電子機器の稼動音が静かに室内に流れる。
 GM: 各務グループ技術センター開発部第三課第二研究室。
 GM: 世界に散布された『背教者』──レネゲイドと呼ばれるウィルスについて研究し、『ビジネス』において有効利用できないか。
 GM: そう考えた各務グループの判断により、先駆者である神城を追う様にして設立。
 GM: レネゲイドを発症し覚醒した人材──オーヴァードを積極的に取り入れ、自身のテストを含めたレネゲイドそのものの研究を推し進める事で
 GM: 短期間で急成長し、発展してきた。

 GM: 故にここは各務におけるある種の黒箱でもあり、心臓部でもある。
 GM: 自分──鳥越劉斗が着任する前から”ここ”は存在した。

 GM: 普通の人間には理解の出来ない荒唐無稽な人間の身体的能力。データ。
 GM: それらが小さな端末に列記され、逐一更新されている。
 GM: 映る画像は刀を振るうもの。炎を生み出すもの。
 GM: 壁を粉砕するもの。銃弾を受け止めるもの。エトセトラ。

 GM: オーヴァード──人間を越えたる者を更に上の段階に引き上げる為のパーツを生産・量産する。
 GM: それがこの黒箱の一つの役割。

 GM: 机の隅にある珈琲に目が留まる。
 GM: 微かに湯気の立ち上るそれは己の昔の事を思い出させた。

 GM: ===========================
 GM: 「どうぞ。珈琲です」

 GM: この研究室に辞令を受けて入室し挨拶もそこそこに。
 GM: 無言で席に着いて端末を立ち上げて早速仕事を始めた。
 GM: それから数日後。同じように仕事をしていた所、君にそっと珈琲が差し出される。

 GM: 仕事は独りで完結できる。
 GM: 相応の情報と明確な結果が提示できればミスなど存在しない。
 GM: 効率の面においても情報の共有化という点で──やはり独りが向いていた。

 GM: だから2年間。独りでここまで成果を積み重ねてきた。

 GM: 独り。
 GM: それが自分の強みであり、自負であった。
 GM: 同時に。ここ最近感じてきた事。
 GM: ── 一人での限界。

 GM: 人に頼る事無く、人に頼られる事無く、黙々と独自の術を構築してきた事。
 GM: それが自分の中の世界を強固にすると同時に幅を狭めていると。気づく。
 GM: 己の憎悪の根源を研究し、解析する為の道筋すら手探りで。
 GM: ましてや人間関係なんて──マトモに作用されなかった。 ※2

 GM: 「今日から私が貴方のサポートになりました。黒瀬新一と申します」
 GM: 眼鏡をかけた長身の優男が再度、押し出すようにして珈琲カップを手で差し出す。
 劉斗: 「──話は聞いている。この部署に配置された、酔狂な輩というのはお前か」
 黒瀬: 「そうですよ」
 GM: 言葉にこめられた剣呑な響きを流すようにして。プリントしてあった資料に目を通し始める。
 劉斗: マシンしかない室内に、ふわりと纏う香り。一瞬その手を止めたが、モニタに視線を定めたままで。
 黒瀬: 「志願、ですけれどね」
 劉斗: 一研究者として。肩書きだけの役職を与えられ、閉じ込められた檻(ケージ)の中に出現した“異質”。
 劉斗: 「尚、酔狂な事だな」背もたれに躰を預け、椅子ごと躰を向けて見上げた。
 黒瀬: 「良く纏まっています。実に。──後で課長に提出しておきましょう」
 黒瀬: 「明後日14:00。これについてのプレゼンテーションをお願いします。頼みますよ。鳥越さん」
 GM: 緩やかに笑って。書類を纏める。そして視線を合わせる。
 劉斗: 「当たり前の事。世辞など無用だ」仏頂面のまま、睨み付けるような見定めの視線を投げかけ。
 劉斗: デスクに置かれたカップを手に、珈琲に口を付ける──熱い。
 GM: ふむ、と己の顎を手で撫でて。
 黒瀬: 「レネゲイドの研究でわかったルールの大前提は2つ。『超常の力を行使できる事』『酷使すると呑まれて死ぬ』。実はこれだけです」
 GM: と言っても、と前置きして。
 黒瀬: 「社会的に混乱を生じる為に抹殺されるという意味での『死』であり。人間性の『死』でありますが。──わかりやすく朽ちて死ぬ訳ではありません」
 GM: 教師が生徒にいうように。緩やかに。一定のテンポを保ったまま。
 劉斗: 舌への刺激に微かに顰めた顔を、彼に見せないよう頷いて。
 黒瀬: 「この課は人がレネゲイドを行使しての人間の『飽和限界値』を見定める場所でもありえるのです。故に常に人のサポートを怠らない」
 黒瀬: 「我々は会社の部品ではありますが。歯車ではないのです。──確かにこの課ではその能力を重視しますが、相互関係を殊更に重要視するのです」
 GM: ふむ、ともう一度息を吐いて。
 黒瀬: 「壊れたなら換えはきかない。ご理解とご自愛いただきますよう──」
 GM: 黒瀬はちらりと見て
 黒瀬: 「珈琲。冷めましたよ」
 劉斗: 「後で貰う。気が向けば、な」
 黒瀬: 「そうですか。ではこれからもよろしくお願いします」
 劉斗: 「そして、俺への気遣いは無用だ。お茶汲みをするために此処に来た訳でもあるまい」
 劉斗: 「相互関係、信用を築きたいのであれば、成果を出す事だ」
 黒瀬: 「そうですね。では仕事を早速始めてもらいましょうか。続きを」
 GM: 資料はこちらに、とでもいいたそうに。いつの間にか手に持っていた束を横に。
 劉斗: その資料を無言で受け取り、順に目を通した。どうせ、短い付き合いだ──と、思いながら。
 劉斗: 直ぐに向こうから配置換えを“上”に願い出る事になるだろう。
 GM: 予想を外し。
 GM: 黒瀬新一は影のように付き従い。黒箱の中身として存在した。
 GM: 配置換えをしていく同僚を横目に見つつ。ただ居残った。
 劉斗: ――そう。当時の思惑は華麗に裏切られる事となった。
 GM: 実際少し苦言を述べる事、熱い珈琲を淹れる事を除き優秀な人材であった。
 劉斗: 朔月のように、彼は至極控えめでありながらも確かに傍らに在り。
 劉斗: “朔夜”とも呼んだ彼は、研究とビジネスの片腕として欠かせない存在になりつつあった。

 GM: それが 
 GM: 何故か。何故か。数ヶ月前。
 GM: ファルスハーツに与し。戦争を引き起こした。
 GM: 山を梳る戦車を、丘に竜を、橋を落す刃を、そして──街を焼き払い。死を運んだ。

 GM: 混乱が去り。私物が処分された後。
 GM: 君の元に一通の手紙が届いた。宛先は”彼”。
 GM: 暗号の解読を施したそれを解く。

 GM: 「プロジェクト:E(Earthbound)」
 GM: 一:前置。”タワー”を中心に周囲200を封鎖す(縛り付け)る計画の発動。
 GM: 一:確認。地鳴らし。並びに”我々”が干渉できるものを再配備。
 GM: 一:確認。剣。イブの作成。 ※3
 GM: 一:確認。ユーザーの適合率。
 GM: 一:確認。『地鳴らしにおける墓標における宝石純度の確認』
 GM: 一:確認。『セルの容認』
 GM: 一:確認。『        』
 GM: 一:結論。7つを以て。リ・アクト。

 GM: 一:鎖の街を形成する。囚われ人を其処に。


 GM: ダブルリセット。
 GM: ありえた日常を再び戦火に晒すもの。
 GM: 朔夜。
 GM: 新月のように控えめで、且つ確かに在る存在。
 GM: 滅びへの確かなる歩みの知らせ。
 GM: 争いなくして生き得ぬもの。──鬼。
 GM: 始まりは鬼の精製。

 GM: 手紙は抽象的な言葉の羅列で終わっていた。

 GM: 手紙は。今、冷めた珈琲の直ぐ横に。
 劉斗: 手紙をデスクに置き、冷え切った珈琲のカップを手に取った。
 劉斗: 「これがお前の“遺志”か」
 劉斗: 一言呟いて、室温まで下がった闇色の液体を喉に流し込む。
 劉斗: 熱の変化が、時の経過を厭が応にも感じさせる。
 劉斗: 己が葬った──その身が消えても、名は覚えておくと約束した男。
 劉斗: “次からは気を付けてくれ”──次は何時だ? 今か? “次がありましたら”。
 劉斗: これは契約──否、約束として。
 劉斗: 「お前が命を賭して俺に挑んだ、あの日。あの名も、未だ覚えている」
 劉斗: 「――そのお前が背負っていたものが何だったのか。それは結局聞けず終いだったが、な」
 劉斗: 微かな感情の揺らぎを言葉に載せ、呟いて。手紙を懐にしまい込み、立ち上がった。
 劉斗: プロジェクト:E。結末はそこにある。

 GM: ──終りという名の始まり



 Opening Phase-02 「許容もなく 事実はここに──HandyCandy」
 ScenePlayer:“静かなる猟犬” 風見 高人

  登場Dice 高人: 1d10=(5)=5+34=39

 GM: 今日と同じ明日。
 GM: 明日と同じ明後日。
 GM: 黒羽学園高等部。学校。
 GM: 異能者──オーヴァードにとっても日常の居場所の一つ。

 GM: 放課後。授業が終わり帰宅しようと用意している際に。
 GM: 美術教師の四季守更鎖に呼び止められた。
 更鎖: 「風見。すまないが少し時間を取れるか」
 高人: 「……ん。美術の成績でなんか問題でもありましたかね」
 更鎖: 「ああ。進路の事でな」
 GM: レネゲイドの事でおおっぴらにいえない所があるのでこう言葉を濁して話を切り出すことになっている。
 高人: 「……分かりました」意図を察して。
 更鎖: 「すまないな」
 GM: 身を返して。

 GM: 進路指導室。
 GM: 席勧めもそこそこに。 
 更鎖: 「手早く済ませよう。オーヴァード神原 恭平が行方不明になった」
 高人: 「………………は?」ぽかんと。
 高人: 「神原が?」
 更鎖: 「より正確に言えば身を隠した」
 GM: ふーと長い息吐いて
 高人: 「身を隠した……また何で」
 更鎖: 「最後に連絡あったのが3日前。無論、今は急病という事で私が対処している」
 更鎖: 「話をどうこうより聞いてもらった方がいいな。ドアを閉めておいてくれ」
 GM: 携帯を取り出して。録音機能を立ち上げる。
 高人: 「……"札"、ですかね。それとも別の何か?」ドアを閉めつつ。
 高人: アイツが目をつけられてた事は何となく知っている。
 GM: 『先生。悪いが暫くの間、俺、姿を隠す』
 GM: 『あんまり時間無いな。知っての通り、サキをうちの家で預かっているんだが』
 GM: 『親父もおふくろも──あいつの存在を記憶から”消された”みたいだ』
 GM: 『気づいたのは二人が仕事で出かける前での話だから昨日今日のほんの少し前だろうけれど』
 GM: 『少し調べてみたらあいつの学校の交友関係からもさっぱり』
 GM: 『身近なところで秋穂なんかは覚えているみたいだが。これもオーヴァードだからの話で。抗えないという訳じゃない』
 GM: 『前に話してくれた家の事。それを探ってみる。正直、UGNの方もあいつと個人的に繋がりが薄い以上当てにならない。というか経緯から混乱するかも──そろそろ時間か』
 GM: 『忠告。俺が物理的でも精神的でも消されたなら誰かこの録音聞かせてバックアップにしてくれ』
 GM: 『意味不明だろうが。重ねて頼む』

 更鎖: 「これで終り」
 更鎖: 「わたしはまだ覚えているが。UGNのデータベースも記録が改竄されていた」
 高人: 「サキ……って、神原の妹の"四季守サキ"って子ですよね」
 更鎖: 「ああ。実際は遠縁になるんだがな」
 高人: 「……なるほど」
 更鎖: 「お前が言うように札、って言うのは間違いじゃない。関係者だ」
 GM: イライラしたように机を指で叩いて。
 高人: 「……こいつは……ずいぶんと面倒な話になりそうですね」こちらもいらだたしげに頭を掻いて。
 更鎖: 「そうだな。まずはあくまで状況を伝えるという意味合いでお前に先ず伝えた」
 更鎖: 「どういう意味合いでの記憶操作かが不明瞭だ。正直」
 高人: 「……それを探れってことですかね、つまりは」
 更鎖: 「探るなら、な。あくまで私は教師なんで生徒に危ない真似はさせたくない、というのが一つある」
 更鎖: 「もう一つは。あの”家”について関わらせたくないというのがある」
 更鎖: 「わたしもそう言う意味では関係者に当たるからな」
 GM: 珍しく歯切れ悪そうに。
 高人: 「……聞いた以上は見て見ぬふりなんざできませんよ。俺の性格的にも」
 高人: 「後でアイツらが死体で転がってましたなんて聞いたら寝覚めが悪いし。あれでも後輩ですからね」
 更鎖: 「だから心配して言ってるんだがな。しょうがねぇな」
 GM: 頭を掻いて。
 更鎖: 「一つだけ教える」
 更鎖: 「ファルスハーツの実験体だったんだ。彼女は」
 更鎖: 「ファルスハーツのとあるセル。──”arcanum”へ検体を提供する家という名の施設の出身なんだ」 ※4
 高人: 「…………」少し驚いた顔をするも、すぐに元に戻る。
 高人: "実験体"という意味の該当者なら身近にいないわけでもない。
 更鎖: 「タロットの数22の鋳型──22の『異常』を継承する施設。異常の多様性を承認し、研究する施設」
 更鎖: 「”arcanum”自体を知っているかどうかは兎も角。レネゲイドそのものをUGNより遥か昔から研究し、研鑽を突き詰めてきた家という名の檻。そこの出身なんだわ」
 更鎖: 「今でこそ医術の面などで理論立てて法則性が幾分か見出してきているが。それこそ昔は『呪術めいた拷問』等による『呪法』でしかオーヴァード──異能者を精製出来なかった」
 高人: 「……ホントにロクでもねぇな、あの下衆ども」数こそ少ないが、"札"の連中に関わった記憶を思い出し。
 更鎖: 「まぁ。ここまでいえば判るわな。──まじない」
 更鎖: 「人でなし、に行なう仕打ちにより肉体だけでなく精神性までも鬼、つまりは異のままに操るジャームに仕立て上げる。これが次の段階だった」
 更鎖: 「だった」
 更鎖: 「が。それも完成手前で頓挫した。理由は二つ」
 更鎖: 「一つは、肝心の検体が逃げた事」
 更鎖: 「一つは、当主もろとも家のものを殺害させられた事」
 GM: 長い息を吐いて。
 更鎖: 「それが今になって、何だか嫌な予兆が出てるわけだ」
 高人: 「…………」声もなく、ため息。
 更鎖: 「ご老人方が何を企んでるかは知らない。でもあいつをそんな狂気に晒すわけに行かないからな」
 更鎖: 「私がサキの身柄を引き取った。だから四季守姓」
 更鎖: 「まぁ神原家とも普通に付き合いあったからそっちでも良かったが。あっちはあっちで大変だったからな」
 更鎖: 「長くてすまないな。次で終りだ」
 更鎖: 「干渉してるのは物部家。”arcanum”の鋳型の一つ…だろうと思う。ただ。まぁ。さっきも言ったように」
 更鎖: 「死んでいるはずなんだ。干渉したのが狼だからな」
 GM: 更鎖はわからねーなら別にいいがね、と手をふりふり。
 更鎖: 「だから手探りになるだろうが。手がかりはこの辺なんだ。他は正直お手上げだ」
 高人: 「なるほど…………ま、どこまでやれるかは分からないですが。やるだけやってみます」
 更鎖: 「悪いな。杞憂なら杞憂で済むし。無いなら──連絡でも回すとする」
 高人: 「……"札"が関わってるなら尚更だ。ダチが現に彼岸の彼方に連れて行かれそうになりましたからね」
 高人: 友人――遠藤の事を思い出しつつ。
 更鎖: 「サキは私の姪っ子だからそう意気込みたい所なんだが。──身動き取れなくてな。まだ」
 更鎖: 「あいつの分も重ねて悪いが。頼む。私はこの学園の方で干渉者を探ってみる」
 GM: 上着を取って立ち上がる。
 高人: 「"Silent-Hound"、了解しました。……っていうのもなんか違う気もしますけどね」最後は少し笑って。
 更鎖: 「いいや。──行って来い。後の事は任せろ」
 GM: 少し笑って出て行く。
 高人: こくりと頷いて。同じく外に出て。
 高人: ――ともあれ。これ以上ふざけた真似をやらかすようなら、"札"だろうがなんだろうが噛み砕いてやる。
 高人: "狼"にはとてもじゃないけど及ばないが、その為の"牙"はこっちだって持ってるはずだから。
 高人: 声には出さず呟いて、歩き出した。



 Opening Phase-03 「きみのもとへ──Comes」
 ScenePlayer:“蒼茫たる世界” 神無月 冴

  登場Dice 冴: 1d10=(9)=9+34=43

 GM: 「現在。私達で確認しているだけで13件。彼が確認されています」
 GM: 黒巣市支部支部長代理・天城美鈴が沈痛な面持ちと共に君に告げた。
 GM: 日下部仁。元ファルスハーツエージェント。コードネーム”マスターレイス”。 ※5
 GM: 先日のコードウェル博士の宣言より時間をかけず。UGNの支部及びFHのアジトを強襲。
 GM: 多大な被害を出して追跡を振り切って失踪する。その繰り返しであった。

 GM: 「彼は“雷獣の穿つ牙”“打ち砕く者”他数名のオーヴァードによって対処された、と報告書にはありますが」
 美鈴: 「彼に殺害された筈のプランナーの例もあります」
 GM: 溜息をついて。美鈴はふーっと手にした珈琲に息を吹きかけつつ。
 美鈴: 「生き返った要因はある程度分析は完了しています」
 美鈴: 「賢者の石に蓄積させた自己の存在情報の複写と転移。自分自身の再構築」
 美鈴: 「日下部 仁の死亡情報を削除。第一級危険指定人物と認識」
 美鈴: 「賢者の石を取り込んでの自己の進化強化を目論む個体の討伐を思案する事にします」
 GM: でも、と。
 美鈴: 「ただ、現在、コードウェル博士の宣言、およびUGNの混乱の状態を含めて」
 美鈴: 「情報を統括隠蔽。警戒態勢に入るに留まります。要するに黒巣支部で対処する事にします」
 GM: どうぞ、と珈琲勧めつつ。
 美鈴: 「まぁ。正直、警戒するといっても無闇に手を出しても報復される可能性がありますので」
 美鈴: 「顔見知りの先生には何処か暫く避難して貰おうかと。具体的には温泉とか」 ※6
 GM: サラッと言った。この人。
 冴: マジで、か・・・?(何
 GM: すすっと宿の手配と旅行チケット出しつつ。
 冴: はぁ、と何処か気の抜けた返事と共に珈琲を一口啜る。 そして直ぐに咽った(何
 美鈴: 「最も。これは私からの話ではなくて。とある方からの依頼なのですが」
 冴: 「あの、うん。えーっと、警戒だとかは分かりますがそれで温泉って行き成り突拍子すぎ――……依頼?」
 美鈴: 「依頼です」
 美鈴: 「日下部を捕捉した所、黒巣から若干離れた都市のポイント付近にて確認」
 冴: 「それは何ですか、温泉先でもその日下部さん関連でややこしい事になってい……るから、と言う事ですか。」
 冴: 一瞬ある種のジョークかとも疑ったが、それは横に置いて。
 冴: 「ちなみに、そのとある方と言うのは何方なので……?」
 美鈴: 「申せません」
 GM: ぴしゃりと返答を切った。
 冴: 「…………は、はぁ。」  まぁ、天城さんを通しての話だ。変な事は特に無いだろうと思いつつ。
 美鈴: 「代わりに、として提示された情報によると『下から3番目(イレブンナイン)』と呼ばれる賢者の石を探しているようです」
 美鈴: 「剣。運命の剣と呼ばれる『対抗種で形作られた剣』の『起動鍵』の一つです」
 冴: 「……下から3番目、ですか。変わった名前ですね、また。」
 冴: 「そして、その日下部さんが温泉地の近くにいると言う事で?」
 美鈴: 「そうですね。3つある鍵の内の一つ、イレブンナインがそこで保持されています。──いや。ある筈です」
 美鈴: 「それの所在を確認してください──其れが貴方に対する依頼、だそうです」
 GM: 美鈴はずずーと珈琲を飲む。
 冴: 「運命の剣と言うと……先日のあれですか、成る程。」
 美鈴: 「『何故か』。生き返った彼には」
 美鈴: 「生き返った彼だからこそおそらくまだ不都合があるのですよ。『全てを消せる』それは」
 美鈴: 「彼を。誰かが。『全てを殺せるそれ』を使って──まだ何かを起こそうとしている」
 冴: 珈琲を啜りながら、思う。 ……確かに『運命の剣』と言う単語自体、この街で知るものは多くない。
 冴: 自分に回ってきた理由も頷けると。
 美鈴: 「其れを止める手助けをしてください。お願いします」
 GM: ここまで告げて。頭を下げる。
 冴: 「――あれ程の力を持ちながら、まだ何を消そうとしているのか。考えるに恐ろしいですよ……。」まぁ、ともあれ。
 冴: 「了解致しました。……何だかんだで、この件については部外者ではありませんしね。謹んでお受けいたします。」
 GM: 美鈴はほっとしたように
 美鈴: 「ありがとうございます。助かります」
 美鈴: 「──神無月さんはUGNのエージェントでもないのにこんなややこしい事件に巻き込んで」
 冴: 「お気になさらず、困った時はお互い様ですよ。…特に、色々と混乱している今の状況なら、尚更です」苦笑して。
 GM: ちなみ、と。がさがさ机を探して
 美鈴: 「場所はここ。瀬戸内海の島のひとつ」 ※7
 冴: ふむ、と提示された物を見て。
 美鈴: 「物部島です」
 美鈴: 「またの名を、鬼姫島といいます。柘榴の街。ファルスハーツの実験施設があった、とされる島です」
 冴: 「ファルスハーツの実験施設……で、加えて柘榴、ですか。」 柘榴の味は何とやら。とか何とか。
 GM: ──人肉。
 冴: 「……ところで、そんな物凄く物騒な処に温泉に行けと最初進めたんですか…?」天城さんをじっとですね……(何
 美鈴: 「ええ。私もさすがに一人とは言いませんから」僅かに目逸。
 美鈴: 「……案内役。二名候補いますけれど」 ※8
 冴: 「はぁ。」
 美鈴: 「一人は珍妙なメイドです。一人は少しだけ短気です。あといるかもしれませんが。まだ確認取ってません」
 美鈴: 「どっちがいいですか。直感で決めてください」
 冴: 名前すら教えてくれないだと(何
 GM: 教えてもいいが(何)
 冴: 「そ、それじゃあ……少しだけ短気な方…?」メイドさんは高確率で彼女だろうと思いつつも選ばない僕!(何
 美鈴: 「判りました。では彼女に手配頼んでおきますね」
 冴: 「は、はぁ。 宜しくお願い致します。」 彼女?と小首傾げつつも頭軽く下げ。
 美鈴: 「出発まで準備もあるでしょうから。また連絡お願いします」
 冴: 「了解致しました。 それでは、此方も準備に入りますね。」 失礼致します、とコーヒーカップをテーブルに置き。
 冴: へこりと頭を下げ、静かに退出。
 冴: ―― 一人となったところで、軽く思案。
 冴: 「……運命の剣。 賢者の石。 マスターレイス。果たして、どの高みにまで登りつめようと言うのか。」
 冴: 自分たちの手が届く内に、果たして対処出来るのだろうか。 弱気なものが一瞬吐き出しかかる。
 冴: それを無理やり飲み込んで。 それでも進むしかないかと、踏ん切りをつけ。
 冴: ……とりあえずは何泊くらいになりそうかの計算からだな。 ※9

 GM: ──ここからが『分岐点』。



 Opening Phase-04 「ひとりぼっちでみる悪夢──Long Escape」
 ScenePlayer:“正位置の太陽”津嶋 皓&“フェリア・デ・アブリル” 比奈 みのり

  登場Dice みのり: 1d10=(10)=10+35=45
 みのり: ぶっ(何)
  登場Dice 皓: 1d10=(1)=1+32=33
 皓: 何だこの極端……
 みのり: 交換しませんか!?(何)
 皓: だが断るっ!
 GM: 皓がやる気ないのがよくわかった(何
 皓: ああああありますよ!

 GM: 四季守サキという少女がいる。
 GM: 遠いところから流れてきたオーヴァードであり、現在神原家に居候している。
 GM: 穏やかな性格で争いごとにはおおよそ向いていない。だが時折見せる気迫は何処で育まれたのか。
 GM: どのような経歴を持っているのか。家族はどうなのだろうか。
 GM: その事を聞こうとすると、決まって困った顔をして誤魔化した。
 GM: 訳ありの少女。それが君たちの所感である。

 GM: 夕暮れの放課後。学校の校門を出た際に偶然にも君達は彼女に出会った。
 GM: 彼女の友達らしい二人の女生徒と共に。
 サキ: 「あ。こんにちは。みのりさんに津嶋先輩」
 皓: あれ。と呟きつつ、気を引くように軽く手を挙げて。「こんにちは。今帰り?」
 GM: 大きな荷物鞄を抱えて。頭を下げる。
 みのり: 「あ、サキちゃん」 見知った顔を見つけ、頬を緩ませる。
 みのり: 「こんにちは。どうしたの、その大荷物?」
 サキ: 「あは。今から二人と買い物なんですよ」
 皓: 「そっか。友達?」軽く首かしげ、一緒にいる少女二人を見て。
 みのり: 言われて、彼女の友達二人に目を向け、微笑む。 「そう、ごめんね、話の腰を折っちゃったみたいで」
 サキ: 「良かったらついてきます?」晩御飯の用意もありますし、と微笑んで。
 みのり: 彼女の発言に、驚きの顔を見せます。 「いいの?」
 皓: 「んー……邪魔じゃないかな、この面子に僕って」誘いの言葉には悩み、苦笑。
 GM: 長身の少女がおおーと声出して。
 長身の少女: 「剣道部のエースの津嶋先輩じゃないっすか。四季守さん人脈ひろいっすね」
 みのり: 「津嶋先輩の伝説がいまさらひとつやふたつ増えたって、大丈夫ですよ」 からかうように微笑む。
 皓: 「伝説って何それ……って、あれ、顔知られちゃってるんだ」更に苦笑して返し。
 眼鏡かけた少女: 「話の腰を折られるというより。比奈さんこんにちは」ぼんやりしたような口調。
 みのり: あ、知り合いでしたか。 「こんにちは。私も混ざって大丈夫なの?」
 長身の少女: 「なーにいってるんすか。加瀬先輩と剣道部のダブルエース!笑顔も素敵なクロ高ベスト10に入るイケメンじゃないっすか!」きっぱ!
 皓: 「……いや、それって御礼言うべきってかその評価何……?」
 長身の少女: 「加瀬先輩と固い友情で結ばれたまんがのよ」「うるさいだまれ」
 GM: 眼鏡の少女が当身をかましつつ。
 サキ: 「いいですよー」
 皓: 「そっか」どうする? とみのりさんに視線で問う。
 サキ: 「この背の高い子が陸奥 紀美子ちゃん、もう一人の子が笹野 すずりさんです。同級生です」
 みのり: 「じゃあ、お言葉に甘えてご同伴致しましょう」 楽しげに笑って。
 紀美子: 「よろしくっす!」いーけめーん、いーけめんと妙な踊りしつつ
 すずり: 「よろしくお願いします」
 みのり: 笹野さんの方とは知り合いなんですか?
 GM: 同級生だから知り合いかもしれない。
 皓: 僕だけ学年が違うんですね。
 みのり: ……ああ、同年齢ってそういういみだったんですか!(何) OK、勘違いしてましたすいません。
 サキ: 「ところでみのりさんも先輩もこれ書きました?」
 みのり: 「はい?」
 皓: 「ん、何?」
 GM: ぺらりと進路指導票を出しつつ。
 皓: 「……あー。そんなのあったなぁ」
 サキ: 「二人に聞いたらある程度決まってるみたいですし」
 みのり: 「ああ、うん。もう出したよ」
 GM: てくてく歩きつつ。
 皓: すっかり忘れてた。と微かに天を仰ぐ。
 サキ: 「みのりさんはきっちり先も決まってるんだ。凄いなぁ」
 みのり: 「サキちゃん、まだ出してないの?」
 サキ: 「何も見えてこないから。──ほら。わたしって学校に通う事なんかも考えても無かったから」
 GM: 帽子をかぶり直し。
 皓: 「サキさんやみのりさんはまだ1年だしね」
 みのり: 「……学校は楽しい?」
 皓: 「先ずは学校に慣れることを考えればいいんじゃないかな」荷物持つよ。と、抱え込むようなそれを取り上げて。
 サキ: 「うん」
 みのり: 「じゃあ、大学行こうよ。きっと楽しいよ」
 みのり: 夏休みとか春休みが高校の2倍あるんだって、と微笑む。
 サキ: 「ただ。あまり神原家のお父さんやお母さんに負担はかけられないと思ってるから。あと、先生にも」
 GM: 少し暗い口調で。
 みのり: 「それは負担じゃないないよ」 はっきり。
 皓: 「その辺は、この先に返すことを考えればいいんじゃないかな」
 皓: 「負担だと思って、人一人の面倒は見ないと思うよ。恩だと思ってるなら、返す時が来たら返せばいいと思う」
 GM: 眼鏡の少女──すずりが軽く二人を引っ張って。
 皓: 「今は、サキちゃんがやりたいことをやることが──ん、何?」
 皓: 引っ張られたそれに、言葉を切って振り向く。
 みのり: 「?」
 すずり: 「それもあるけれど。彼女には具体的な先のイメージが何も無い、というのが問題だと思う」
 皓: 「なんだ」そんなことか。といささか拍子抜けして。
 すずり: 「どうこうしたい、とかそいうの。身近なところでも。『してはいけない』という強迫観念が強いのは少し思った」
 すずり: 「実家の事とか。あまり知らないけれど」
 GM: すすいと離れて。
 みのり: 「……サキさんのこと、心配なんだね」
 すずり: 「ええ。友達だから」さらっと。
 皓: 「それこそ今から決めればいい、ってことだろ。これから幾らでも、道は変えて行ける」
 紀美子: 「まー。そー。難しく考える必要ないっすよ。サキっちー」
 皓: 「サキさんには、そうやって君みたいに心配してくれる友人が出来た。ってことも、変わった結果だしね」
 皓: 「そういう風に言えることって、凄いと思うよ」
 みのり: 「うん。友達だもんね」 思うところあって、嬉しそうに微笑する。
 皓: 軽く首かしげ、友達だと言いきった少女に笑う。
 すずり: 「ただ。友達だから踏み込むべきだ、そう思うところはある…です」
 GM: 皆から少し離れた所で。津嶋に向けて。一応敬語。
 皓: 「────そうか」それに応えるには、一瞬。躊躇した。
 みのり: 「……そうだね」 すずりさんの言葉を耳にし、独白を、言いよどむ。
 皓: 「……でもさ、『友達だから』言いたくない。聞いてほしくない。ってことも、人には誰だってあるよね」
 皓: 自分もそう。家庭の事情を話さない。という程度は違えど、その気持は判る。
 紀美子: 「だってさー。津嶋先輩も比奈っちも言ってたけれど。まだ1年っしょ」
 紀美子: 「じょしがくせーの夢の一つもあってもいいと思うのさ」
 みのり: そして、たったったっ、とサキさんたちの側に寄り、
 みのり: 「ねえねえ、サキちゃん、紀美子さん、なにか夢ってある?」
 GM: てくてくと皆は歩く。
 すずり: 「『もしそこで手が伸ばせなかったのなら後悔しますから』」
 みのり: 「───……」  耳の中で、かぜがなった
 皓: 「伸ばせない、か。──そうだね」曖昧な返事を返し、少し離れた少女の群れを見る。
 紀美子: 「うちの家って居酒屋なんす。だから学校卒業したら知り合いの所でしゅぎょーするっす」
 みのり: 「わぁ、すごーい! 遊びに行ったら安くしてくれる?」(笑)
 紀美子: 「通いやすい居酒屋!まー。みな思うところっすが。いいっすよ」これはみのりに。
 すずり: 「私は翻訳家になります。本が好きですから。いろんな国の色んな話を読んで知らせてみたい」
 GM: サキは眩しそうにそれらを見て、すずりの凛とした言葉の影に
 GM: 「何も…ありません」と小さく答えた
 皓: 「じゃ、これから決めればいい」ぽん。と帽子の上からサキさんの頭を軽く叩く。
 みのり: 「じゃあ、やっぱり大学がいいよ」 朗らかに。
 皓: 「まだまだ時間はあるよ。……僕だって今になっても進路なんて全く決めてないし」
 皓: 些か冗談交じりに笑いかけた。
 紀美子: 「進路調査票なんてー」サキの持っているものを後から奪い取ってびりびりー。
 紀美子: 「こうだ!」おらー。路上のゴミに。住人の皆さんごめんなさい。
 みのり: 「うわー、いけない子だ!」 笑いつつ、拾いますね
 サキ: 「スポーツ推薦で大学いけるって加瀬先輩言ってましたけれど…」
 皓: 「何、あいつそんなの狙ってるの……まぁ、行けなくもないだろうけどさ」苦笑でそれには返す。
 GM: サキは僅かに頬を赤らめつつ。はい、と小さく答えた。
 紀美子: 「でー。比奈っちはどうなんすか。進路とか。さっき決まっていたとか聞いたっすが」
 みのり: 「うん。大学いって細菌医学とるよ」
 皓: 「みのりさんはきちんと将来決めてるんだね」凄いな。と素直にそれには感心した。
 みのり: 「……ビーム撃って倒せる相手なら、良かったんですが」ぼそ、と
 紀美子: 「さいきんいがくって最近の医学のことっすか。なんかすげーっすね」
 みのり: 苦笑しつつ、「うん。不治の病をなおすんだ」今は全然なんだけどねー、と笑う。
 すずり: 「紀美子は不治の病の頭を治療してもらうといい。早急に」
 紀美子: 「そ、そーかー。比奈っちよろしくね!」おちつけ。
 みのり: 「将来までには治してね」(何)
 GM: サキはあはは、と笑って。

 GM: ──《ワーディング》。
 みのり: 「!?」
 GM: 飛来する人影二つ。
 皓: 「──みのりさん」
 皓: ついぞ傍らの少女を呼び、次いで、サキさんとその友人に視線を走らせた。動くものは誰かいますか。
 GM: しゅるりと伸びた鞭のようなものを一対の左右から伸ばす。
 みのり: 「先輩! すずりさんを!」 距離の関係でかばえる相手を確認する。 自分は紀美子さんとサキさんを。
 GM: 動くもの、というか。すずりと紀美子は意識はあるようですが崩れ落ちました。
 GM: サキは唐突なので反応出来ず。
 皓: 「みのりさん、サキちゃんたちを頼む!」
 皓: 言って、みのりの言葉より先に間に入り、手にした得物を構え、立った。
 みのり: 「了解です――――"サンホセ"!」
 みのり: 左腕にL字の紅影を浮かび上がらせ、臨戦態勢。
 皓: 「狙いは何」 じ。と、敵意を向けるそれに、呟くように問いかける。
 GM: 無言。──仮面をつけた小さな人影。
 GM: 皓の前で二つの人影は左右に分れ。手元の鞭を手に取り。
 GM: サキ・すずり・紀美子を纏めて薙ぎ払わんとする。 ※10
 皓: 「──っ!」とっさの判断で得物を横薙ぐ。別れ、離れ切る前に、その鞭を獲物で絡め取ろうと。
 みのり: GM、《氷壁》使えます!?
 GM: 使えますが。一応こちら範囲攻撃なんで。ミスすると当てます。
 みのり: ち、ちなみに目標値は?
 GM: 振ります。
 みのり: あ、ちなみに氷壁のあとにカバーリングってできましたっけ?
 皓: こっちは離れたかな……判定になるなら、カヴァー出来るならこっちもカバー入りますが。
 GM: 皓の場合は誰を、ですね。
 皓: そっすな。狙いは3人?
 GM: 三人です。
 皓: 一般人を攻撃される訳にはいかないか……すずりかな、近そうでしたし。
  Dice GM: 10r10=(7,6,2,7,6,4,6,7,5,6)=Critical!!
  Dice GM: 3r10=(9,4,6)=Critical!!
  Dice GM: 1r10=(5)=5+20=25
 GM: 25が二回。鞭に刃を埋め込んだその得物を振り上げ薙ぎ払う。
  ダメージDice GM: 3d10=(10+10+2)=22+22=44
 GM: 44点的な痛みをごりごりとどうぞ。
 みのり: あ、GMすいません、氷壁つかっていいですか?
 GM: どうぞ。
 皓: 1回目は《炎陣》、2回目はメジャー放棄のカヴァーでって1回目で死んでるぞそれ(汗)
 みのり: …なんらかの失敗させる手段を用意している気がしなくもないですが(汗)
 GM: ないよ(何)
 みのり: 《氷壁》
  Dice みのり: 9r10=(5,9,6,2,6,10,10,2,8)=Critical!!
  Dice みのり: 2r10=(10,6)=Critical!!
  Dice みのり: 1r10=(2)=2+20=22+20=42
 みのり: 42で成功! 42枚の氷の壁で緊急防御!
 みのり: …あれ? もしかして敵は2人いて、それぞれが2回攻撃?(汗)
 GM: いいや。二人が一回ずつ攻撃ですが
 GM: では皓に庇われたすずりと障壁でしなる鞭を弾き飛ばした事で紀美子・サキが…
 みのり: ……き、紀美子さんをカバー(汗)
 GM: 了解。紀美子もみのりに庇われて。
 みのり: 「……サキちゃん避けて!」 それしか、言えない。
 皓: ちなみに《炎陣》で侵蝕は35%。
 みのり: 自分は52%…

 GM: 近くにいた皓の顔に血飛沫がかかる。
 GM: しゅるりと鞭が突き刺さったまま巻き直り。サキごと引きずって手元に。
 皓: 「……な……!?」とっさに目をつぶり、飛沫が目に入るのを避けた。
 皓: すかさず目を開き、手でかかったそれを拭き取り、状況を見て。「──サキさんっ!」
 みのり: 「サキちゃん!!」
 皓: 言うより早く、其方へと足が動いた。「この……サキさんっ!」
 GM: 仮面をつけた着物の小さな人影が藁を担ぐように肩に担いで。
 皓: 悪態と、名を呼ぶ声は同時。そのまま勢いに任せ、彼女を引きはがそうと得物を振るう。
 みのり: 氷の障壁を張った反動で、体が硬直する。動け。無理だ。動けない。
 GM: もう一人が袂から小さな短刀を取り出し、直線的な剣の軌道を受ける。
 GM: 担いだ人影は着物の袂から粉薬を取り出し宙に巻く。
 皓: 「彼女を……サキさんを、放せ!」吼えて、人影に叩きこもうとした得物。それを押さえ込まれるのを認め、睨み。
 ??: 「────オーヴァード」
 ??: 「──を知るオーヴァード」
 皓: 得物を更に押し込もうとした、その矢先の声に、怪訝な表情で見た。
 GM: 人影がもう一つ。二つ。背後から。
 みのり: まだいるのか!
 GM: 同じく面をかぶる小さな人影。
 皓: 其方には気づかないだろうなぁ……得物を受けた相手を押しのけるように、サキさんを捕らえた影に走るよ。
 ??: 「「動くな」」」
 GM: 皓の左右から直刀を構えた面を被る小柄な人影。
 みのり: 「先輩!」
 GM: 前後左右。サキを抱えた一人の5人の仮面。 ※11
 皓: 「──な、にが……っ!」動くなと言って急には止まれない(何) そのまま勢いをつけて突っ込むよもう。
 GM: じゃあ遠慮なく三回刺す。
 皓: きやがれっ!
  Dice GM: 10r10=(8,5,3,4,4,6,6,2,6,1)=Critical!!
  Dice GM: 1r10=(2)=2+10=12
  ダメージDice GM: 2d10=(1+5)=6+22=28
 GM: 28点が三回。
 皓: 取り敢えず先ずは素回避で……
  Dice 皓: 8r10=(1,4,6,4,7,4,4,5)=7+8=15
 皓: 一撃もらった。全部素で避けてみるか……
 GM: 12ですよ。攻撃値。
  Dice 皓: 8r10=(1,5,9,8,4,10,7,4)=Critical!!
  Dice 皓: 1r10=(1)=1+10=11+8=19
 皓: お?
  Dice 皓: 8r10=(7,7,8,2,2,2,8,8)=8+8=16
 GM: ではなんかかすり傷だけで済みました。
 みのり: すごい!
 皓: ああ。でも瀕死。HP3しか残ってません。
 GM: 僅かに外し。身近に迫った所で。1度行動できます。どうしますか。
 皓: 「──サキさんっ!」奔った。届く距離まで来た、その身に手を伸ばす。
 皓: 当然担いだ相手からサキさんを取り戻しますよ。判定とかはどうすれば。
 GM: 運動で。
 皓: ……運動? 3rdは運動ないっす……白兵でいいすか。
 劉斗: あるいは【肉体】判定になるのかな。運動技能は無いし。
 みのり: あ、そう言われれば(何)
 GM: 白兵でいいや。
 皓: おういえ。頑張るとこだろうなこれは。《音速攻撃/コンセントレイト》を組んで判定。
  Dice 皓: 11r10=(5,2,8,6,3,5,2,2,4,7,1)=Critical!!
  Dice 皓: 2r10=(5,9)=Critical!!
  Dice 皓: 1r10=(9)=Critical!!
  Dice 皓: 1r10=(5)=5+30=35+15=50
 高人: わー……(何
 皓: 50で……侵蝕は39%
 みのり: さすがです!
 GM: 《?》 
  Dice GM: 16r10=(10,10,1,1,10,4,4,9,1,5,10,6,2,9,9,8)=Critical!!
  Dice GM: 8r10=(2,2,2,6,4,1,2,8)=Critical!!
  Dice GM: 1r10=(3)=3+20=23+0=23
 GM: では飛び掛って引っつかんでひきずり倒しましたよ。
 みのり: おお、やった!
 皓: うし。サキさんの身を抱え込んだところで、身を捩って、自分が下になるように倒れた後、転がって距離を取る。
 GM: 帽子がぱさりと。落ちて。
 皓: 「──っ、サキさん、無事?」微かに顔を顰めつつ、腕に抱いた少女に声をかけた。
 仮面: 「──────」
 GM: 仮面は一様に何かを撒く同じ動作を行い。消える。 ※12
 GM: 皓が見たところ。サキには額から上に向けて酷い傷がある。
 GM: これを帽子で隠していたんだろうか、と言う気もする。古傷ですが。
 皓: 今出来た傷ではないのですね。
 GM: 無いです。
 みのり: 「先輩、サ、サキさんは……!?」
 皓: 「────」抱えたまま、落ちた帽子を取り上げる。
 GM: 巻きついていたはずの鞭も無い。
 みのり: 動かない足を無理やり動かして、必死の形相で近づく。
 皓: みのりさんには見せないよう、その傷に帽子をかぶせ。
 皓: 「取り敢えず何とか……まだ返事はないけど」大丈夫? ともう一度、声をかける。
 みのり: 「サキちゃんは、大丈夫ですか!?」
 GM: ──皓とみのり。意志で判定で。
 皓: 意、志……?
 みのり: むむ、目標値は?
 GM: 15です。
 みのり: うぉい!?
 皓: たっか。
 GM: みのりは10でお願いします。
 皓: あれ、僕だけ高い(何)
 みのり: え、あ、はい。
 GM: 少し離れていたので。
 みのり: あれですか、距離ですか。
 皓: やっべ薬品効果だ(何) ※13
 GM: 皓は直接浴びてるので…(何
 みのり: では
  Dice みのり: 9r10=(7,10,3,3,7,7,8,10,9)=Critical!!
  Dice みのり: 2r10=(8,5)=8+10=18+2=20
 みのり: 無駄に走るな! 成功!
 皓: アイテム効果ありな……。
  Dice 皓: 3r10=(2,7,4)=7+1+1=9
 皓: 無理(爽)
 GM: じゃあ皓は抱えてる少女の情報が頭から消えます。
 皓: む。う。
 みのり: おいいいいいいいいいいっ!?
 GM: なんでこんなに自分傷ついてこんな事をしたんだ、というこの一連の過程が消えます。
 皓: だからって別に捨てたりしないから大丈夫!
 GM: だからみのりの大丈夫という事に返答できません
 みのり: 「……先輩?」
 皓: 「────あ、うん」声をかけられたそれに顔を上げ、怪訝に腕の中の少女を見て。
 皓: 「……この子、どうしたの?」腕に収まった少女、それを訝しげに見て。
 みのり: 「――――――え?」なにをいってるの?
 GM: ぱちり。
 みのり: 怪訝な顔で、皓さんの顔を見ます。
 皓: 「何か気絶してるみたいだけど……僕、何かした、のかな」
 GM: まだ最後に残っていた仮面の一人が君たちの方を見て。──消える
 GM: 《ワーディング》が解ける。
 皓: 困ったように、みのりを仰ぎみて。
 GM: 紀美子とすずりがむくりと起き上がる
 みのり: 「と、とにかく、サキちゃんを運んでください! 気を失っています!」
 紀美子: 「あーよく寝た。その子。誰っすか。津嶋先輩。怪我してるっすよ」
 すずり: 「誰か知らないけれど。急いだ方がいいと思う。実に」
 GM: 言葉に熱の無い響き。
 みのり: 友達2人も起きたのか……って、おいいいいいいいいいぃっ! そっちもかい!(汗)
 皓: 「サキ……ああ、この子の名前か」一度その名前を反芻して。ようやく合点がいった。と言うと様に頷き。
 みのり: 「先輩――……」
 皓: 「みのりさんの友達か何か? ともあれ、怪我してるみたいだからね」
 皓: 事もなげに言って、その身を負担のかからないように抱え上げ、立ち上がり。
 紀美子: 「じゃー、救急車呼ぶっすね」
 みのり: 呆然となりながらも、「……ううん、大丈夫。それほどのじゃないよ」
 皓: 「……どうしたの?」みのりの言葉に何かを感じて振り返る。
 みのり: 「知り合いにお医者さんいるから、その人のところに連れてくよ」
 みのり: 「診てもらったら、この子の家に送る、から……」
 紀美子: 「了解っす」
 みのり: 喉の奥からこみ上げてくるものを押し殺し、皓さんの体を無理やり引っ張る。
 みのり: 「じゃあ、ごめんね。2人とも……また、明日」
 すずり: 「ん。また明日」
 紀美子: 「またっすー」
 GM: なんか落ちてる買物の袋を横目で見つつ帰る二人。
 みのり: 皓さんの耳に顔を近づけ、彼にだけ聞こえる声で
 みのり: 「今は何も聞かないでください。お願いです…」 言葉尻が、わずかに、震える
 皓: 「……うん」困ったように、みのりさんと、腕の中の少女を見て。
 みのり: そして無言のまま、神原家への道を歩み始めます。
 皓: 「──……ごめん」
 皓: ついぞ、漏れたような言葉は、誰への謝罪か。

 GM: ──小刀。鞭。斧。刀。直剣。
 GM: 柄に一様に無印のプレート。
 GM: どこかでみたような銀色に輝く無印のプレート。
 GM: それすらも。混乱に紛れ。記憶の隅に。

 GM: じゃあ。頑張った皓に酷いがさらっと。
 皓: う、い?
 GM: Eロイス《砕け散る絆》を宣言します。 ※14
 みのり: どんなEロイスでしたっけ?
 GM: 四季守 サキのシナリオロイスを封印する!
 みのり: なにぃっ!?
 皓: ななななんだってぇぇ!?(汗)
 高人: きっついな……(汗
 GM: ある条件を満たすまで彼女に対する記憶を封印する。
 皓: これロイス枠強制消去なんですが……!
 GM: ですね。
 皓: ま、まぁともあれ了解っす(うわぁん)
 みのり: 消去ということは、その枠は再び空欄ということですか!
 皓: いや、そもそも埋められないんです。
 冴: 空欄じゃなくて、埋まってるけど触る事が出来ないロイス扱いじゃないかな。
 GM: 他のロイスも詰められません。
 皓: 実質解除されるまで、ロイス枠が6個に等しくなる。
 みのり: ひ、ひどい……
 みのり: Dロイス持ちにはつらすぎる(汗)
 高人: しかも津嶋君Dロイス持ってるから、このままだと5つか。
 高人: ……比奈さんが食らわなかったのは救いかも。WDだとマジに帰れなくなるかもだし。
 劉斗: 条件を満たせるよう、何とかしないとな。
 GM: ただし。「見捨てる」と宣言すると条件解除されます。一応ね。
 劉斗: な、なんだってー。
 みのり: き、鬼畜だ! GMが鬼畜よー!!
 皓: それはしない。
 高人: その選択肢はないな。
 GM: GM鬼畜とかいわれたが(何)
 皓: みのりさんの友人だからね。今はそれくらいの感慨しか持てないけど。
 冴: と言うか、何気にシナリオロイスでサキさん持ってる高人君も人ごとじゃないよなこれ(何
 高人: ですね。知ってしまってるから消される可能性はある。



 Middle Phase-01 「まつりのはじまり──Vacation」
 ScenePlayer:“蒼茫たる世界” 神無月 冴

  登場Dice 冴: 1d10=(10)=10+43=53
 冴: なぁ、俺前のシーンから妙に侵蝕なんだが(何 ※15
 GM: 知らないよ(何
 冴: (さめすん

 GM: では。出発の事もあるので案内人との顔合わせという事で。
 GM: UGNからご通達。おいでなさいと。
 GM: あと星夜が「おーおー冴。温泉行くんだって?俺もつれてけよ!」とかのたまったのは過去の事だ。
 冴: 誰から聞いたんだごるぁ(何
 GM: で。エンカウントモンスター星夜にひっ捕まった事で約束の時間から遅れる事数分。
 GM: 支部の喫茶室で待っていたのはポニーテールのちまっこい少女。
 冴: 「す、すいません。 遅くなりまして……。」 喫茶室にたどり着き、目当ての人物見つけたら只管頭へこへこと。
 少女: 「相変わらず腰が低いですね。先生。どうぞ」イラッとした感情はある程度押し込めて。少女は席を勧める。
 GM: 少女は急いできただろう冴の様子を見てアイスの珈琲を頼む。
 少女: 「依頼状況はおわかりでよかったでしょうか。神無月先生」
 冴: 「は、はぁ。 失礼致します。 ……ええ、天城さんの方から大体はお話を聞いています。」
 冴: 頷き。水を一口。
 少女: 「改めまして。門脇 葵と申します。学校でもお会いしてましたが。今回案内人をつとめさせてもらいます」
 冴: 「宜しくお願い致します、葵さん。」
 葵: 「向かうところはファルスハーツの研究所なのですが。再度こちらで調べてみた所」
 葵: 「活動しています。UGNの報告上は壊滅したはずですが」
 冴: 「……案内、と言う事は以前にその島に行った事があるので?」
 葵: 「ええ。先日のUGN作戦終了後。私も立ち会って調査を行ないました」
 GM: 運ばれてきた珈琲を冴に渡しつつ。
 冴: 「……そこではどの様な研究を行われていた――いや、いる……の方が正しいですか、活動しているとなると。」
 冴: やはりただ見に行く、と言う話だけでは済みそうにないか。 珈琲を啜り。
 葵: 「それは、研究内容の事ですか。研究過程の事ですか。後者はあまり食事時でもいいたくありませんが」
 冴: 「……そ、それでは前者の方ならお聞きしても……?」
 冴: 食事時に言えない話題。 そして柘榴の街。 ……嫌な方向で結びついたか。
 葵: 「研究内容については『鬼と呼ばれるジャームの作成とそれを操る人間の育成』です」
 冴: 「確か、別名鬼姫島と呼ばれる島でしたよね。 やはり関係が?」
 葵: 「調べてみるとレネゲイドウィルス公布前より遥か前から異能者について研究していたようです」
 葵: 「遡ると鬼姫とよばれる鬼使いを始祖として。その鬼姫が従えていた鬼を『作り上げる事』」
 葵: 「これを第一目的にしていたようです」
 葵: 「最も血筋、もありまして。代替わり代替わり物部という家系がその研究職の主を担ってきたようで」
 GM: 一口。
 葵: 「確か──そうですね。前の当主…が殺害されて後。血筋は絶えた、と記録にはなっています」
 GM: 資料を見つつ。
 冴: 「別名は其処からですか。……物部って、確かその名前は島の名前でもありましたよね」
 冴: 「つまりその島は、物部と言う家系の所有地と言う事で?」
 葵: 「所有地です」首肯する。
 冴: 「……その物部と言う家系がFHにも関わっていると言う事ですか」
 葵: 「ええ。わたしはあまり詳しくないのですが。arcanumと呼ばれるファルスハーツセルの根幹にもなったようですね」
 冴: 「そして血筋は絶えた筈なのに、現在その場所で研究が進められていると。」
 冴: こう言う認識で良いです?と、珈琲をまた一口。
 葵: 「そういう事になります」改めて首肯。
 冴: 「札、ですか。 そうですか……。」 むーぅ。軽く腕を組み。
 葵: 「そこで日下部仁、なのですが。立場が不明瞭でして調査は一時中断しました」
 冴: 「立場が不明瞭? どう言う事ですか、それは――……ああ、いや」
 冴: 「そうか、今の彼はFH所属と言うのも違いましたね、そう言えば。」はぁ、と。
 葵: 「再確認しますが。調査隊が発見出来なかった賢者の石がその土地にあり」
 葵: 「今なお、先述の鬼の作成にかけて研究が続けられている」
 葵: 「それを狙っている日下部を牽制するために我々がまず所在を確かめる」
 葵: 「あくまで日下部の対処ではないとしておきます」
 冴: 「彼と万が一にでも出会ってしまった場合には。」
 葵: 「対処せざるをえないでしょう。このところオーヴァードの失踪事件も多いので奴の仕業ともいわれていますが」
 GM: 葵は溜息をついて
 冴: 「お、オーヴァードの失踪事件? そんな事もあったのですか」やっべ、頭痛の種ばっかりが増えていくこの感覚。
 葵: 「はい。コードウェル博士の宣言によって離脱者も出ましたので把握し切れませんでした」
 葵: 「神無月先生はレネゲイドは継承できる、と考えている方ですか」
 冴: 「ああ、先日の……。 その失踪事件もまた、日下部さんの確認されている地域で――……は?」
 葵: 「血筋によって。──物部家はそれはもう執念とも思えるぐらいにやっきになっていました」
 冴: 「ある意味賢者の石を他の者に移す、と言うのもそうとは言えなくはないかとは思いますが……血筋ですか。」
 葵: 「だがかの人の家の『執念は叶う事が無かった。それは一度たりとも』」
 葵: 「ただ『異能者の才覚を前に研究を積み上げてきた檻』として在って」
 葵: 「今。人が──消えている。そう。亡霊の王のいる土地で。鬼の目の届く所で。贄として」
 冴: 「……日下部さんが、生贄――実験材料として、その家系の者にOVを渡していると?」
 葵: 「可能性があります」
 葵: 「賢者の石。ストレス。そして執念。ありえない話ではない」
 葵: 「ピースが足りないのなら。ピースが見つかったなら。持ってこよう。そう考えてもおかしくは、ない」
 GM: 葵はふと携帯を取り出す。
 冴: 「……可能性として存在し、否定できる材料が無い。 非常に嫌な事態ですね、これはまた。」
 葵: 「もう一つ。神無月先生。神原恭平なる人物。ご存知ですか」
 冴: 「仮にも学校の生徒ですよ、知らない筈がありませんが……彼がどうかしたので?」
 葵: 「いえ。彼がその物部の□■■だったという…」
 GM: ジジッ ※16
 葵: 「いえ。気のせいでしょう。すみません」
 冴: 「――は?」
 葵: 「何の話でしたか」
 冴: 珈琲を一口飲もう。 うん、美味い。
 葵: 「日下部 仁についてはその程度ですね」
 冴: 「何の話って……いや、恭平君がどうかしたのですか? と言うか、彼とその物部と言う家系に何か関係でもあるので?」
 冴: まぁ日下部さんの事については了解したから、と。
 葵: 「いや。その神原がどうかしたんでしたか」眼鏡の奥の瞳をきょとんとして。
 葵: 「日下部に狙われている、のでしたっけ」
 冴: 「…………いやいやいや。 どうかしたって、葵さんの方から知ってますか、と僕に聞いたのでしょう……?」
 冴: 何だか会話がおかしくなってる。何だこれ……?
 GM: 葵は、ふむと。一息ついて。
 冴: 「――そう言えば、今携帯を見てましたけど……何かUGNから連絡でも届いたので?」
 葵: 「ああ。UGNというより。神無月先生の同僚の…」
 GM: ジジッ
 葵: 「まず、い」とりゃ、と。自分の携帯を冴先生に。
 冴: おおっと? 画面見るよ。
 GM: 四季守と表示されている。
 GM: 『おにこちらにきた』これだけ。
 冴: 「四季守先生……? ……ああ、そう言えば恭平君と四季守先生は以前から知り合いだと仰ってましたが――」
 冴: 鬼? ……嫌でも先ほどの会話が思い出されてくる。
 葵: 「四季守は──始鬼守。鬼を護る家系。レネゲイドにおける鬼の贄として共に在った家系とされています」
 GM: 葵は頭を押えつつ。
 葵: 「少し調べているうちで何らかの禁忌事項に引っ掛かったのかもしれません」
 冴: 「あ、葵さん? 大丈夫ですか、どうかなされたので――……禁忌?」
 冴: 頭を抑え始めた彼女に少しあたふたしつつ。 どう言う意味かと、尋ね。
 葵: 「いえ。本来は何かについて調べていた筈なのですが。その事が思い出せないので」
 葵: 「そして連鎖的に関連事項が掻き消えている。こんな状態です」
 GM: 葵は頭を押さえ。
 冴: 「な、何かって……それに思い出せないどころか、掻き消えてる?」
 葵: 「今では四季守なる人物の事が曖昧になっています。拙い」
 葵: 「メモリーにある以上私に関連した人物なのでしょうが」
 冴: 「え、ちょ。い、今現在の記憶から消えているって事ですかそれ!?」 それは拙い、かなり拙い。
 葵: 「ですね。まだ『なんで島に行くか』は覚えていますが」
 葵: 「例えば『何か』と『なんで』が何かの事象で繋がるとそれも消えてしまうでしょう。拙い」
 冴: 「――す、少し此処で待っていて下さい。 今、天城さんを呼んできます!」
 GM: 葵はきょとんとした顔をして。
 冴: どうするか、どうすべきか。 ……行き成りの事で状況がややこしくなってきている。
 冴: 素直に此処は、状況を知る人に助けを求めるのが早いかと。

 GM: じゃあお待ちかねの判定しようか。
 みのり: こっちでもやるんですか!
 皓: 一人だけじゃないのか……
 冴: やる、の・・・?(何 (僕ろいすもってないない(><。
 GM: 大丈夫。やすいから。
 みのり: ちなみに、いくつです?
 GM: 意志で6な。
 みのり: おお、それなら!
 皓: 僕の半分以下……
 冴: 思い出の一品使用で意志判定。
  Dice 冴: 4r10=(6,4,8,3)=8+1=9
 GM: じゃあ鬼に取得して砕け散る絆がアップしそうになって消えたよ。
 GM: 何の事を調べていたのか、をまだ覚えていられる。
 冴: 失敗時には強制的にロイス結ばされた上に封印だっただと。
 GM: うん。しかもタイタス風味よな(何



 Middle Phase-02 「長い夜、冷たい月──Distance of Fear」
 ScenePlayer:“烈火の仮面” 鳥越 劉斗

  登場Dice 劉斗: 1d10=(7)=7+35=42

 GM: 各務第3研究室。
 GM: 調査を意識し始めて数刻。部下より結果が来た。
 GM: まずは復習的に事前情報も含めての鳥越保有情報。

 GM: ■「プロジェクト:E(Earth・bound)」
 GM: 情報統制を用いて黒巣市に存在するクロスタワーを中心に周囲200km程度を封鎖する計画の事。
 GM: 既知のレネゲイドの相互干渉関係について推し進め、突発的なレネゲイド事件を抑制する事が目的。
 GM: ”夜”とよばれる機関が関与。
 GM: 最終的には魔街と呼ばれるレネゲイド飽和地帯に類する地域を人為的に作り出し、尚且つオーヴァードの管理体制を確立し、レネゲイドの進化を研究する事。
 GM: この段階に至るまでに 各務 神城 が関与。

 GM: まずは。ここまで。
 GM: 追記。

 GM: ■”朔夜”
 GM: 黒瀬 新一。本名・物部 真一。享年32歳。
 GM: コードネーム:虚構のラプラス(Laplace's dual)。もしくは朔夜。
 GM: 物部島出身のファルスハーツエージェント。元々厭世家の天才。
 GM: ある時、物部島の当主の娘に惹かれ、その身の安全と引換えにファルスハーツに与し、家の為に尽力する事となる。 ※17
 GM: 妻の唐突の死亡後は、引き続き娘の身の安全を名目に任務を続行。各務と呼ばれる企業に入りレネゲイドの研究を続け、家の為にフィードバックする事になった。
 GM: 真冬の夜の夢事件と呼ばれる黒巣市における広範囲戦闘行為をファルスハーツエージェントとして誘引した人物。

 GM: 併発しているプロジェクトEは現在三つ。

 GM: こんなところだな。
 劉斗: 手持ちに無い情報として、三つ併発しているというプロジェクトEについて調査を進めようと考えて、
 劉斗: 真っ先に浮かんできた人物を記憶の暗黒へと追いやり、<コネ:要人への貸し>的に天城美鈴に連絡を取ることにしよう。
 GM: じゃあEの連絡人は虚空に消え去りました。 ※18
 劉斗: え…?
 GM: 比喩的表現です(さらっと流す
 GM: 一応、ダイスロールお願いします。情報:UGNで。ついでに意志で8です。
 劉斗: (連絡人が気になりつつ)まずは情報を。コネと《天性のひらめき》を使用。
  Dice 劉斗: 13r10=(3,7,7,8,7,5,3,5,7,8,1,2,8)=Critical!!
  Dice 劉斗: 3r10=(5,10,5)=Critical!!
  Dice 劉斗: 1r10=(9)=Critical!!
  Dice 劉斗: 1r10=(8)=Critical!!
  Dice 劉斗: 1r10=(5)=5+40=45
 劉斗: 45とか。
 みのり: なにそれっ!w
 GM: 問題なく。
 高人: すげー(何
 劉斗: 意志は素振りで。
  Dice 劉斗: 9r10=(5,8,2,2,10,8,2,9,6)=Critical!!
  Dice 劉斗: 1r10=(5)=5+10=15+1=16
 劉斗: 16で此方もクリア。
 高人: おお。
 冴: 流石俺らの鳥越さん(><
 みのり: 鳥越さんが鉄壁すぎるw
 劉斗: 手入れを済ませた武具をウェポンケースにしまいつつ、黒巣支部の支部長代理とコンタクトを取る。
 GM: まぁ。ボーナスで情報を一つ開示するか。これは先日の資料を漁ればわかる事だし。

 GM: ■「プロジェクト:E(Edge)」運命の剣。
 GM: エッジ・オブ・アルカナ。運命を断つ刃。対抗種のレネゲイドで形成されたEXレネゲイドブレイド。長剣。
 GM: あるオブジェクトを指定し念じ接触する事で因果律を操作しこの世界から「消去」する事が出来る。神様の消しゴム。
 GM: 「下から三番目の地獄(イレブンナインヘル)」「恣意の楽園(トライアルヘブン)」「縛鎖の世界(チェインワールド)」の三つの賢者の石がキー(鞘)となって発動を阻害している。
 GM: この三つの賢者の石の元は”夜”と呼ばれる機関が作成した。
 GM: 数ヶ月前に電脳世界に構築され、現実世界にて投影させてコピーを精製。
 GM: 稼動を行なったがUGNの介入により実験を中断。オリジナルを封印指定した。
 GM: その後、愚者の石(人工レネゲイドクリスタル)による剣の精製を行なってきたが失敗。現在頓挫。
 GM: 研究成果としては「構築した世界を現実世界に上書きが可能か」という過程に対し「不可能ではない」という結論が得られた。

 GM: 以上。まぁこれは各務社外秘。関与してるからな…(何

 GM: で。特に淀みなく連絡つきました。向こうは少し慌しいよう。
 美鈴: 『すいません。手間取りました』
 劉斗: 「鳥越だ。折り入って尋ねたい事があるんだが……構わないか?」
 美鈴: 『ええ。どうぞ』
 劉斗: タイミングが悪かったようだと思いつつも、此方も喫緊を要す事なのでそのまま話を続けることにする。
 劉斗: 「いきなりだが、プロジェクト:Eに関する事で幾つか知りたいことがある」
 美鈴: 『…ええ。唐突ですね。どうぞ。答えられる事と答えられない事がありますが』
 劉斗: 「構わない。俺にとって耳の痛い事もあるだろうしな」
 GM: 美鈴は電話向こうで小さく息を整えて
 美鈴: 『どうぞ』
 劉斗: 「まずは、プロジェクト:Eの進行。ここ最近の内に、再び動きがあったようだ」
 劉斗: 「其方(黒巣)でその計画に関連した事象は起こっているか、否か」
 劉斗: 「もう一つ、“鬼”を冠するコードネームや技を持つ者達について」
 美鈴: 『前者、は不確定ですけれど。起こっています。今』
 劉斗: 「そうか」
 劉斗: 「後者について、此方ではまだ断片的な情報しか得ていないが、殺害や失踪、暴走などがあれば知らせて頂きたい」
 美鈴: 『後者とも関連しているのでしょうね。”鬼”を使役するブラム=ストーカー発症のとあるオーヴァードの記憶が黒巣市の住人から抹消されています』
 劉斗: 「鬼の使役…ブラム=ストーカー……」ふむ、と。顎に手を当てて思案した。
 劉斗: “永遠に輝く黄金(ステイゴールド)”の一件で、数体の鬼を斬った事を思い出す。
 劉斗: 「名は?」
 美鈴: 『物部 サキ。今は四季守 サキです』
 劉斗: 「物部? …年齢は?」
 美鈴: 『15ですね。父親は…先日の事件で死亡しているとなっていますが』
 劉斗: 携帯を握る手に、微かな力が籠もる。
 美鈴: 『母親はそれ以前に死亡。血縁上は…いない、と思います。おそらくは』
 劉斗: 「FHエージェントの“虚構のラプラス”。それが、物部サキの父親か?」
 美鈴: 『はい』
 GM: それははっきり言った。
 劉斗: 「…そうか」沈黙は、ほんの僅か。
 劉斗: 「物部…いや、四季守サキの所在は?」
 劉斗: 何事も無かったかのように淡々と会話を続ける。
 美鈴: 『“虚構のラプラス”は真冬の夜の夢──先日の戦争の引き金をプロジェクトEの為に起こした、となっていますね』
 劉斗: 「らしいな」
 美鈴: 『現在は──神原家に搬送されたようです。ただ。先ほど述べた様に』
 美鈴: 『両親共に彼女の事を忘れています。支部の方で保護した方がいいかと考えていた所です』
 劉斗: 「神原。神原恭平か」──彼も“鬼”の名を持つ者。鬼札。
 美鈴: 『神原 恭平は現在失踪中ですね。こちら(UGN)から依頼を出した事はありません』
 劉斗: 「そうか」
 美鈴: 『また搬送、と告げたのも。何者かの襲撃を受けたからです。相手は未だ不明。容態は不明です』
 美鈴: 『その場にいた“正位置の太陽”“フェリア・デ・アブリル”が対処。“正位置の太陽”の彼女に対しての記憶が抹消されました』 ※19
 劉斗: 「貴方は“まだ”大丈夫のようだな」聞かせるまでもなく呟いて。
 美鈴: 『こういう立場ですのでバックアップです』
 劉斗: 「俺も向かおう。再度の襲撃も考えられる事だ」
 美鈴: 『鳥越さん。最近確認された事ですが』
 GM: このタイミングで言おうか、という意志が電話越しに伝わってくる。
 劉斗: 「なんだ?」聞こうか。と。刀を収めたケースを置き直して、冷静に問うた。
 美鈴: 『”虚構の夜のラプラス”らしき人物が黒巣市で確認されました』
 美鈴: 『黄泉帰りの”マスターレイス”の件がありますので類似関連の話かもしれません。念の為、ですが』
 美鈴: 『それでは』
 GM: 電話は静かに切れた。
 劉斗: はっ……と。息を一つ吐き出して。切れた携帯の通話ボタンを押し、懐にしまう。
 劉斗: 「…ならば、尚のこと。向かわなければならない用事が一つ増えてしまったようだな」
 劉斗: 口元に浮かぶ笑み。自らも気づかぬうちに浮かべた、その理由は如何なるものか。
 劉斗: 懐かしい嵐の予兆を感じながら、ケースを手に各務を後にする。一路、黒巣へと──。

 GM: 調達あるならここにて。
 劉斗: では、リアクティブアーマーを調達。購入判定目標値は24。
  Dice 劉斗: 8r10=(7,3,8,1,10,7,3,2)=Critical!!
  Dice 劉斗: 1r10=(10)=Critical!!
  Dice 劉斗: 1r10=(8)=8+20=28+20=48
 GM: 問題なく。
 劉斗: まあ、成功するな(何) 各務の試作品を車に積んで出発した。
 皓: 何すかその調達値……
 劉斗: 俺は調達だけは得意なんだ!(医療用トランクを入手すればよかったか、とも思いつつ)
 皓: (ぇー)
 みのり: ブルジョワ過ぎるw
 高人: うちもさり気に調達Lv10なんだよな(目を逸らし)(何
 みのり: ちょ、なんですかこの貧富の差!(何)
 皓: みのりだって結構あるでしょ……?
 みのり: 0ですw
 皓: あれ?
 劉斗: この調達値を得るために各務に務めているんだ!(嘘)
 みのり: 3rdになって、2ndであれだけあげた調達を捨てざるを得なくなったんです(涙)
 GM: えーと。データ的にはこれらの事象は
 GM: 「Eロイス:《虚実崩壊》《砕け散る絆》」「エネミーエフェクト:《アンタッチャブル》《メンタルインベイション》」を使用しての記憶操作。
 GM: いまだ、記憶の調整についてはまだ不明。
 劉斗: 了解。



 Middle Phase-03 「賢き人たち──Wiseman」
 ScenePlayer:“フェリア・デ・アブリル” 比奈 みのり&“正位置の太陽” 津嶋 皓

  登場Dice 皓: 1d10=(9)=9+39=48
 皓: きゃぁ。48%
  登場Dice みのり: 1d10=(6)=6+52=58
 みのり: ぐぬぬ…
 高人: 待ってるときりなさそうなので登場しとく
  登場Dice 高人: 1d10=(7)=7+39=46
 GM: 了解。

 GM: 神原家。
 GM: 唐突におとずれて安静にしようとしたが、在宅であった両親共に彼女と「面識がなく」怪訝な顔をされたものの。
 GM: 「困っている時はお互い様じゃないかね。まずは手当てをしよう。」という両親の承諾もあって。
 GM: 四季守サキは布団に寝かされている。

 皓: 何と言う寛大なご両親……
 みのり: いいひとでよかった
 GM: 四季守サキが”使っていた”部屋。
 GM: それが誰のものでもない”私物”が置かれた空室として認識されている。
 みのり: サキさんの様子は?
 GM: 《リザレクト》も作用してるから直に目を醒ますかな、ぐらい。
 皓: 「恭平はいないんだね」何となく所在無げに部屋を見回して。
 みのり: 「……神原先輩のことは、覚えてるんですね…」
 皓: 「恭平の知り合いでもあるのかな、サキ、ちゃん……え?」言われた言葉に首をかしげ。
 みのり: 沈痛の表情で、下を向く。
 みのり: 「……」 何か言いたげで、しかし沈黙の幕を作る。
 皓: 「──みのりさん、さっきから、どうしたの。何か言いたいことありそうだけど……訊いちゃ、駄目なのかな」
 みのり: 「……いえ、そういうわけでは」
 GM: こんこん、と襖にいたるドアを叩く音。
 みのり: 逡巡し、眉根を寄せる。
 神原父こと一平: 「お茶と着替えを持ってきたよ。さて。医者は必要かな」
 皓: 「じゃ、話してもらって……あ、すみません」
 みのり: 入ってきた人物に顔を上げ、「あ、すいません」 慌てて立ち上がります。
 皓: 言いかけた、その矢先の声に立ち上がり、一礼して。
 みのり: 頭を下げて、「お邪魔させてもらって、申し訳ありません」
 GM: なんだか重い空気に似合わず朗らかそうな親父さん。二人分のお茶と着替え、医療具など。
 みのり: ちょっと驚きます。 「お医者さん、だったんですか?」
 皓: 「そうですね……」どうしようか。と、事情を知っていそうなみのりさんを見た。
 一平: 「いや。昔はかじっていただけ。今はしがない絵描きさ」
 皓: 「おじさんが診れるのですか?」
 一平: 「簡単な事ぐらいはね。ヤンチャもよくやったから」
 皓: 「なら、ちょっとお願いした方が……いいかな。宜しくお願いできますか」
 一平: 「いいよ」
 皓: では。と軽く会釈して、場を任せる。
 一平: 「元々わたしたちは二人者だからね。若い子が来てくれるのは花があっていい」 ※20
 皓: 「……はい?」
 一平: 「何かね」
 皓: 今、おかしなことを聞いた気がする。「あれ、息子さんいるでしょう、恭平って」
 みのり: 「――――……」強張った顔で、一平さんを見つめる。
 一平: 「いや。わたしたちには君のようなカッコイイ息子もキュートな娘もいないよ。残念な事に」
 皓: 「え……?」どういうこと? と、怪訝に声を溢した。
 みのり: 「……すいません、失礼なことを、お聞きしました」
 GM: 昔取った杵柄とやら。包帯を取り出して。
 みのり: 「サキちゃんのほう、診ていただけますか…?」力なく、しかし無理した無機質な声音で。
 一平: 「そうだね」皓の方をちらりと見て。 ※21
 一平: 「離れの居間で軽い食事を置いておいたからよかったらどうぞ」
 皓: 何でしょうか。と、微かに首を傾げる仕草で視線を受けた。
 みのり: 皓さんに振り向き、「すいません先輩。あとで、お話したいことがあります…その、"このこと"について」
 みのり: 本当に申し訳なさそうに、顔を硬くし、頭を下げる。
 皓: 一瞬瞬き。「……ああ、そっか。僕邪魔ですよね」みのりさんの言葉には些か困ったように頷いて。
 皓: 「じゃ、お言葉に甘えて。失礼します」
 一平: 「ああ。電話もあるから使えばいいよ」
 皓: お願いします。と、再度一礼して部屋を出た。

 GM: 居間。椅子四つに個人皿と箸四つ。
 GM: サンドウィッチがラップかけて大皿の上に置かれている。
 皓: 「何かいろいろご迷惑を」すみません。と、恭平の母親の方に礼を言って。
 GM: 母・恭子は頭を振ってドアを閉める。
 皓: 「……なんか妙な風に思われただろうね」
 みのり: 「…そうですね」はぁ、と溜息。
 みのり: そして、ちら、と皓さんを見ます。
 皓: 言って席に着く。恭平がいない。という認識のところに、いきなり押しかけてきた学生連中をそれでも受け入れてくれたことに感謝しつつ。
 皓: 「──で。何だろう。みのりさん。聞かせてくれる?」
 みのり: 「はい」こうなった以上は、言うしかないと決めて。
 みのり: 「先輩。神原先輩のことは、覚えていますか?」両親に忘れられた人の名前を出して。
 皓: 「覚えてるよ。……ご両親、知らない。と言っていたけど。どういうことだろうね」
 みのり: 「今、先輩は、サキちゃんに対してそうなってるんです」
 皓: 「────」言われた言葉に数度、瞬きで応え。
 みのり: そして、今日の登下校から起こったことを話しますね。
 みのり: 下校中に襲われ。サキさんをさらおうとしていた仮面の集団。
 みのり: それからサキさんを取り返したものの、なぜかサキさんのことを忘れてしまったこと。
 GM: じわりじわりと広がっていく”毒”。
 みのり: そして、その現象が皓さん1人にとどまらないこと―――――
 みのり: 「……私は、その場、サキさんが襲われたあの場でだけのことかと思っていました」
 みのり: 「けど、ここにきて神原先輩のことも、忘れられている――――これは、ただごとじゃありません」
 みのり: 話を終え。うつむきます。
 GM: 皓は経緯を聞いても『どうしてそういう事をしたのか』という感情の揺れがどうしても感じられない。
 GM: 要するに実感が無い。
 皓: 黙って、一連の話を聞いていた。口元で微かに腕を組み、親指を数度交差させて。
 皓: 「──率直に言えば。正直なところ、僕にはその話が事実だって認識が出来ないみたいだ」
 皓: 眉根を寄せて。みのりさんからは眼を離さずに。
 みのり: 「…ですよね」 眉を跳ねさせる痛みに耐える。
 高人: 「……邪魔するぜ」玄関の方で何か話し声が聞こえた後、部屋に入ってくる少年が一人。
 皓: 「何で、こうなったのか。僕は解らない、けど──高人?」
 皓: 入室してきたクラスメイトに、怪訝な目を向けた。
 高人: 「……お前らがここに居るって話聞いたんでな。津嶋に比奈」
 みのり: 「風見先輩?」 意外な人の登場で、驚く。
 高人: 「……"四季守サキ"――神原の妹が大ケガ負ったってのはホントか」
 みのり: 「…申し訳ありません。私が、側にいながら」 悔恨と焦燥の表情で、うなずく。
 皓: 妹。という言葉を反芻して。「本当だよ」
 高人: 「予想外に面倒な事態になってやがるな……いや、多分この件に関する事について四季守先生から話を聞いてな」
 みのり: 「やっぱり、何かあるんですね?」
 高人: 「………ああ」いらだたしげに頭を掻きつつ。
 みのり: 「この事件は、普通じゃありませんよ」
 高人: "神原恭平"が行方をくらませた事。
 高人: その妹――四季守サキの記憶がUGNを含めた関係者から消されている事。
 高人: それに"札"が関わっている可能性がある事。――他、OPで聞いた出来事を一通り話す。
 みのり: 「――――ふ、だ?」
 みのり: くうきが、とまる
 高人: 「……正確には関係者らしい……お前は勿論だろうが、こっちだって聞きたくもなかった話だな」
 みのり: ゆびさきを見下ろす。ふるえていた。笑う。力なく。
 高人: 「……で、その記憶を消された関係者に津嶋まで入っちまったと。そういう話がさっき入ってきたんだがな」
 皓: 札。という単語には、溜息だけで応じた。
 みのり: 「……どうしましょう」
 皓: 「──そうみたいだ。さっき、みのりさんに聞いた」ぎ。と音を立てて据わっている椅子の背もたれに体重を預け。
 みのり: 「こわさが、とまらない……」
 皓: 「落ち着いて、みのりさん」
 みのり: 指先にあった震えが、肩にまで登ってくる。それを隠すため、自身を抱いた。
 高人: 「……やれやれ……まさかよりによってお前が忘れさせられるとはな」
 高人: 「関わった連中の事はまず忘れないだろうに」仕方ないとはいえ、ため息をついて。
 皓: 椅子の位置を戻し、今度は前に身体の位置を戻す。
 皓: 「……そうかもしれないね」それには苦笑を見せ。
 みのり: 「……はい」 返事をしたものの、震えは収まらない。 それでも、顔を上げ、
 みのり: 「この事件の、相手はだれなんですか? だれが、サキちゃんをひとりにさせようとしてるんですか?」
 冴: 「――残念ですがそれだけじゃない、状況は更に悪化の一手を辿ってますよ。高人君。」
  登場Dice 冴: 1d10=(4)=4+53=57
 冴: 天上裏から唐突に声響かせとくね・・・(何
 GM: 曲者が…(何
 高人: 「……冴せんせーっすか。そりゃどういう事で?」
 皓: 「神無月先生?」聞き覚えのある声に上を見上げた。
 みのり: う、うえ?w
 冴: だって他に入りようが無いじゃん・・・(何
 高人: 特に気にした風もなく。《ハンドリング》のEFでも使ってるんだろうと。
 みのり: 不法侵入だ!(何)
 皓: だからエージェントだって言われるんですよ(何)
 冴: (うあーん(何
 みのり: 「冴先生…?」
 冴: 「恭平君の記憶だけではない。 四季守先生の記憶も消去されつつあります。」
 冴: 「……先に此方の方を確認しようと思って来た次第ですが。」天上裏から相変わらず聞こえる(ry
 高人: 「……本気で当事者すべての記憶消し去る気かよ……下衆どもが」
 冴: 「ともあれ、先ずは今この状況でサキさんをこの場に預けるのは危険だと思われます。」 ※22
 冴: 「支部か、若しくはUGN管轄の病院に移した方が良いかと。」
 皓: 「解りました」立ち上がり。
 みのり: 「あ、はい。……ところで、なにか、おかしくないですか?」
 高人: 「……何がだ?」
 みのり: この場から移動することを了解しつつも、懸念を口にする。
 皓: 「──僕が、ずっと知っていた子なんだろ、あの子は……どうかした、みのりさん?」
 みのり: 「サキさんが目的なら、単純にサキさんだけを連れ去ればいいはずです」
 みのり: 「なのに、なんで、わざわざ、"なかったこと"にさせたいんでしょうか?」
 高人: 「彼女の記憶を他から消す――すなわち"絆"を消す」
 高人: 「要は、彼女がジャームになる事を望む連中が居るって事だろ」
 皓: 「消えたということに後腐れが無くなった方が手っ取り早いんだろうね」
 冴: 「その事の詳細に関してはこれから調べるしかありませんね……。」
 冴: 「本来、僕もサキさんとは違う件で応援を頼まれていた身分でして。」
 皓: 戻ろうか。と、同室の面子に声をかけ、ドアに手をかける。
 冴: サキさんや恭平君たちが関わってると言う事自体知らなかった、と軽く息吐き。
 高人: 「まぁ、お前らの性格だから見捨てはしないだろうけど。悪いがちょいと付き合ってもらうぜ」
 高人: しかめっ面は崩さず。津嶋君と比奈さんに。
 高人: 「……このざけた事件の糸引いてるヤツらを引きずりだす」
 高人: 「"札"に限った話じゃなく、人様の記憶弄り回して影で薄ら笑い浮かべてる連中をな」
 みのり: 「にしては、リスクが大きい気が……あ、はい。もちろん行きます」
 ??: 「うん、そう。貴方が正しい」
 みのり: 「!?」
 GM: 突如現れた声。
 皓: 「……誰だ!?」
 冴: 「ともあれ、高人君や皓君たちも一度支部の方へ――!?」
 高人: 「……良くもまぁ堂々と現れてくれるもんだなオイ」
 GM: 陰鬱そうな声と瞳の女子。
 ??: 「私は本件は瑣末な作業を行なったに過ぎないから」
 GM: 女子は離れた席に座って本を閉じる。
 冴: 皓君たちの目の前に立ってるん・・・?(何
 みのり: テレポーター?
 GM: いいや。居間の離れた所に椅子が”現れて”。其処に座っている。領域による隠蔽。
 高人: 「……とりあえず聞くだけ聞く。彼女をジャーム化させて何をやらかそうってんだ。手前ら」
 皓: 「君たちが今回の件を仕組んだってこと?」
 ??: 「私達ファルスハーツは再計画の承認とバックアップね」
 GM: ”黒鉄の茨”は陰鬱そうに君達を見て。
 高人: 「……まーたFHお得意のロクでもない"計画"ってやつかよ」
 “黒鉄の茨”: 「プロジェクト・アダムカドモンの検体の再実験」
 皓: 「どのみち絡んでることには違いないだろ」
 “黒鉄の茨”: 「そうね」
 GM: 皓の言葉に単に息を吐くだけ。
 冴: 「アダムカドモンの検体……古来よりのジャームを作成する計画の事でしょうかね、それは。」
 “黒鉄の茨”: 「そう」
 高人: 「……で、俺らの記憶も消しに来たのかよ。他の連中と同じように」
 冴: またあれが関わっているのか。 小さく溜息。
 GM: 声にも告げるだけ。
 皓: 「──僕だけじゃない。他の人たちも、サキ……さんや恭平。その他の存在を奪われた」じ。とその姿を凝視。
 “黒鉄の茨”: 「そうね。そういう選択肢もあるかもしれない」
 高人: その言葉にベルトの"キーホルダー"に手を伸ばしつつ。黙って待つ。
 みのり: 「……聞きたいことが、2つあります。答えてくれますか?」
 GM: ”黒鉄の茨”はみのりに視線を向ける。
 みのり: 「1つは、どうして、私たちの前に現れたんですか?」
 “黒鉄の茨”: 「”逃亡者の首を真綿で締めるのはもう充分だと判断したから”」
 GM: ぺらりと閉じていた本の頁を捲る。
 高人: 「……さっさと"回収"したいってか?彼女を」
 “黒鉄の茨”: 「もう回収したらいい、という話」
 みのり: 「では、最後にひとつだけ。あなたはさきほど―――――瑣末なことと、言いましたか?」
 “黒鉄の茨”: 「ええ」
 高人: 話を横目にしつつちらりと津嶋君に目をやって。様子見てきた方がいいと。
 みのり: 「分かりました」
 GM: ”黒鉄の茨”は皓に目を向ける。
 “黒鉄の茨”: 「貴方」
 皓: 目配せに頷いた。そのまま、さりげなく部屋の外へと身を移──そうとして、視線に気づいた。
 皓: 「──何」
 “黒鉄の茨”: 「自分が傷ついても『赤の他人』を護ろうというのね」
 皓: 「────それの何処がいけないの」事もなげに応えた。
 “黒鉄の茨”: 「それが自分の居場所と引換えにしてでも。という話。意味はわかるかしら。“正位置の太陽”」
 皓: 「……意味か。どうかな。──でも」
 GM: ぺらりと。もう一ページを捲り。そして立ち上がる。
 皓: 「……それが必要ならね」微かに首をかしげ。「それに」
 皓: 「黙ってられる訳がないだろ。彼女は元は僕の知り合いだった、んだろ──渡さない」
 皓: 「取り戻す。その存在を、必ず。──それだけだ」
 “黒鉄の茨”: 「そう」
 高人: 「……諦めな。こいつはそれ位の言葉じゃ揺るぎゃしねぇよ」言葉に合わせるように。
 “黒鉄の茨”: 「卑怯と呼ばれて嬉しいとは上が言っていたけれど。それは上の話」
 “黒鉄の茨”: 「故に瑣末な事。──工作ついでの単なる忠告」
 高人: 「俺から言わせれば度の過ぎた"お人好し"だしな――ま、だから俺らもサポートに回るわけだが」
 GM: 本を閉じ。
 “黒鉄の茨”: 「──”彼女が彼女だと言いはって” ”周りがみな鬼だと告げたのならば”」
 “黒鉄の茨”: 「”彼女は鬼か。それとも彼女は人か”」
 “黒鉄の茨”: 「”たとえ人であったとしても。認識は摩り替わる”」
 “黒鉄の茨”: 「無札が紡ぐこの物語はそういう話。──時間」

 GM: どん、と家が揺れる音。 ※23
 皓: 「自分が人だと信じるなら、人なんだよ」ふい。と目を逸らし。
 皓: 「──だから、僕たちも“人”だって信じて生きたいるんだ」言い捨てて、部屋を出て行こうとした矢先。
 みのり: 「な、に――――!?」
 皓: 「────っ!」音に、息を詰めて駈け出した。
 “黒鉄の茨”: 「ここに関係者がすべていた。だから──こうして話が進む」
 “黒鉄の茨”: 「驚愕の空間は静かね。混沌を引き連れてこないからとても」
 高人: 「…………ひとつだけ良いか」"黒鉄の茨"を睨みつけ。
 GM:  ”黒鉄の茨”はちらりと。高人を見て。
 高人: 「"上"とやらに伝言だ……"野良犬"と油断して喉笛食いちぎられないように気を付けとけってな」
 高人: それだけ言って、自分も津嶋君の後を追う。
 みのり: 「……サキちゃん!」こちらも、そっちへ走り出します。
 GM:  ”黒鉄の茨”は視線を伏せて空間に消える。

 GM: そこで見た光景。
 GM: 半壊になった室内と倒れた人影。
 GM: そして壊れた天井を翼を生やし乗り越えようとしている白いスーツを着込んだ悪魔。
 GM: 風を纏って宙に消える。獣化したその手に持っていたのは小さな人影。

 GM: 駆け込んできた皓の鼻先に落ちてきたのはまだ温かい人の血。 ※24
 GM: それも遠ざかり。赤で染められた室内の惨状だけが残った。



 Middle Phase-04 「踊る炎──Dancing Flame」
 ScenePlayer:“蒼茫たる世界” 神無月 冴

 冴: 前シーンで入れ忘れてたハンドリング分を此処で追加しつつ。
  登場Dice 冴: 1d10=(9)=9+57+1=67 ※25
 冴: 5以下どころか7以下すら出てこない、だと・・・。
 GM: まぁ。そういうことだろ(何

 美鈴: 「記憶の抹消、ですか」
 GM: 葵の症状を検分して。
 葵: 「そうですね。鬼──物部関連の事について調査した際に干渉されたと思われます」
 冴: 「以前に島に行った際に、既に仕組まれていたと言う事ですか……。」
 GM: UGN黒巣市支部長室。
 冴: 何となく背中を摩りつつ。 真上から衝撃きついねん、きついねん……。
 美鈴: 「神無月さんは面影島事件ご存知ですか?さらに言えば半日のみの生き返りが特に問題ですが」
 冴: 「確かFHのプランナー……都築京香さんが個人で進めていたプロジェクト……でしたっけ。」
 冴: 先日そんな話を聞いた記憶がある。 ……そう言えばその時も、だったなと更に何かを思い出して遠い目。
 美鈴: 「ええ。ハートレスメモリ」
 冴: 「賢者の石とも関連があるものでしたよね。 ……その問題と言うのは?」
 美鈴: 「人の記憶を蓄積した賢者の石、の話ですね」
 GM: 美鈴は大きく息を吐いて。深呼吸。
 美鈴: 「少しややこしくなるので。不明な点があればお願いしますね」
 冴: 頷き。 先を促しつつ。
 美鈴: 「まず。物部家当主、物部妙玄はこの事件の前にUGNの作戦によって死亡」
 美鈴: 「これは孫・四季守サキがこの街に辿り着いた事で研究所の場所がわかった事によるものです」
 美鈴: 「そして、面影島事件。これによって物部妙玄は『生き返っています』。半日間」 ※26
 美鈴: 「そして沈静化と同時に『死亡』。そして──オーヴァード、いや。『ジャーム』として復活」
 冴: 「その物部妙玄なる人物は、本来オーヴァードでは無かったと言う事ですか。」
 美鈴: 「レネゲイド反応はありませんでした」
 GM: 葵はふーと溜息ついて
 葵: 「そして、だな。そもそも四季守サキが何故この家という研究所から逃げたか」
 冴: ふむ。 頷いてまた先を待つ。
 葵: 「プロジェクトアダムカドモンの検体として。異常を許容する札の精神をその血に秘めていた、と」
 葵: 「『能力が使えるからという理由で昔から決まっていたからだ』」
 GM: 葵は迷信だぞ、と告げる。だったよな、と後ろにいた銀髪の少女──マギに問う。
 美鈴: 「確実に予定通りに『背信者』の能力は発動されません。それはお分かりだと思います」
 冴: 「能力と言うのはオーヴァードとしての能力……と言うかは鬼としての能力ですか。」
 葵: 「じゃあ。神無月先生」
 冴: 「は、はい?」
 葵: 「鬼としての能力って何だと思うんだ。今ではおおよそキュマイラシンドロームエフェクトとして認識周知されているものだろうと思うがね」
 葵: 「それこそ今では理解・ある程度の許容をされてきた能力であったとして、だ」
 冴: 「え、違うのですか……?」 てっきりキュマ系の事だと(ry
 葵: 「何も理解も無い昔」
 冴: ――ああ、けどそうか。サキさんはそう言えばキュマには目覚めてなかったな、とは今更思う。
 葵: 「『ココロを介し己の存在を切り取って鬼の形として投影化する能力』というのは。至極。辛いものだったと思うよ」
 葵: 「判りづらいな。うん。今でこそブラム=ストーカーで判断つくが」
 葵: 「鬼(物)部というのは異質なるものに憬れていたんだ。その力に。だから形作った」
 冴: 「……成る程、従者……。」
 葵: 「そして己の血にその憧れとも執念ともとれる情報を残した。今で言う所のオーヴァードへの執念」
 葵: 「持たざるものへの執念」
 美鈴: 「先祖代々物部家当主は知識もレネゲイドを操る経験だけはありました」
 美鈴: 「力だけがありませんでした。脈々と飢えとも取れる執念だけを育んで」
 GM: 一息。
 冴: 「執念と言うか、最早その領域を通り越してますよ……。」
 冴: 「代々なんて、そんなどれ程から培ってきたのかも考えたくありませんね……。」
 美鈴: 「彼らが。札──アルカナの精神性のアーキタイプとよばれるか」
 美鈴: 「──始鬼を見て。その力への渇望を継承し。異常を欲したからです」
 美鈴: 「だから『起こった事を無駄にしない』。屍は投げ捨てて次なる鬼を作る為に」
 冴: 気が遠くなるような話だ、精神的にも。 額を抑え。
 美鈴: 「こうして狂気を”継承”してきたのです。そんな家に彼女は生まれ」
 美鈴: 「そして『オーヴァードとして覚醒してしまった』」
 GM: さて、と。
 美鈴: 「だから──計画は次の段階に移り」
 美鈴: 「『始鬼の能力を持つ(だろう)』者をサンプルに使ってよりオリジナルに近づけよう」
 美鈴: 「こうなります。だから逃げました。果てまで」
 マギ: 「鬼に提供される単なる肉として終わる予定だった、訳であります」
 冴: 「覚醒しただけでは飽き足らなかった、か……いや、当然でもあるか。」
 GM: 美鈴はここまでで溜息ついて ※27
 美鈴: 「鬼には人間性は不要です。だから与えた上で『消す』つもりです」
 冴: 「……絆を敢えて与え、それを消す事で更なる絶望と共に暴走するのを待つだけ。」
 葵: 「それまで継承してきた狂気が。実った事で。暴走を始めた。そういうことです」
 GM: だったよな!と後のマギを振り返る。
 冴: 「……その暴走を止めようとするならば?」
 美鈴: 「長くなりました。このあたりですね」
 美鈴: 「本件において動き出した事に関してはプロジェクトEとよばれるものが働いているとされます」
 美鈴: 「まずは物部妙玄の再殺」
 冴: 「プロジェクトE……プロジェクト・エヴァンゲイルの事でしょうか?」
 冴: そう言えばあれも運命の剣が関わってる筈だなと、言いながら思い出し。
 劉斗: 前シーンの《天性のひらめき》込みで登場。
  登場Dice 劉斗: 1d10=(4)=4+42+4=50
 美鈴: 「プロジェクト:E(Earth・bound)。もしくは…」
 劉斗: 「それについては俺が説明しよう」扉を開けると同時に、そう言って室内に入って来る(何)
 冴: きゃーとりごえさーん(何
 GM: おちつけ(何
 冴: まぁ、とりあえず物部妙玄の名前は直筆でメモっておこう・・・。再殺が暴走を止める1つの手、と。
 GM: 血文字。
 冴: ボールペンだよ(何
 劉斗: 「『プロジェクト:E』とは、幾つかの計画と、その総称だ」
 劉斗: 「そして、その計画については後に語ってやろう。──それよりも、物部家について訊きたい」
 美鈴: 「ファルスハーツセル:arcana以前より異能者──レネゲイド感染者の研究を行なってきたものの住処、はご存知ですね」
 冴: 「お、お願い致します。 物部家に関しては…………ってあれ、鳥越さんも何らかの依頼を?」
 劉斗: 「ああ」
 冴: まぁ、天城さんの話を大人しく聞こう。
 劉斗: 天城に向き直って頷き、その辺の椅子に腰を下ろした。
 美鈴: 「以前、壊滅した事でファルスハーツの干渉は無くなりました。だから葵さんたちが調査に向かいました」
 美鈴: 「それから今までで。──夜と呼ばれる機関が干渉している事がわかりました。先ほどのプロジェクトEにもかかわる事でしょう」
 美鈴: 「朔夜。そう呼ばれる人物が。この”夜”の尖兵として、引継ぎ、動かしていると」
 劉斗: 無言のまま目を閉じ、その名を心の中で反芻する。心の機微を悟られまいとするかのように。 ※28
 美鈴: 「計画のため。物部家に娘である四季守サキを提供した、と。こういう図式になります」
 美鈴: 「最も彼は──死んでいるはずです。それもう夢の彼方として」
 劉斗: 「──そうだな」
 冴: 「娘、と言う事は父親ですか。 本当に狂ってる……」 視線を少し下に。
 美鈴: 「だから。彼の姿としたら。そう。鬼の仕業でしょう」
 美鈴: 「『起こったことは無駄にしない』──死した息子の身体すら」
 劉斗: 「………」
 冴: 「無垢なる記憶によって鬼として黄泉帰り、この世界に帰還したと?」
 美鈴: 「でしょうね」
 劉斗: “計画のため”という言葉に感じた違和感を、一時的に追いやった。
 劉斗: “計画のため”というならば──あの悪手は無い。
 劉斗: 自らの生命──死すらも、“何か”に捧げた。現在のこの状況は、果たして彼の本意か。否か。
 美鈴: 「そして。もう一つの夜の尖兵、亡霊の王」
 冴: 「――其処に来て関わりますか、“彼”が。」 表情を顰め。
 劉斗: 「元“マスターレイス”日下部仁のお出ましか」面倒な事だ、と。背もたれに躰を預け。
 美鈴: 「彼が──狂気と力の結晶の誕生を目の前にして。何もしていない筈が無い」
 美鈴: 「奪還劇。それだけです。サキさんが攫われたのなら」
 美鈴: 「だからどうすればいいか。返答は出来ません」
 GM: これは冴に。
 冴: 「そう、ですか。」 眼鏡を軽く嵌め直し。
 葵: 「もう案内は出来る。だからその点は大丈夫だ」
 劉斗: 「…そろそろ、ヤツらが来る頃だと思っていたが。そうか。既に彼女の身柄は無いという訳か…」 ※29
 葵: 「だが、どうにも、な」
 劉斗: それも想定の内ではあったが、些かの落胆のように呟いた。
 冴: 「申し訳ありません……。」 目と鼻の先までは居た、と言うのに。 返す言葉も無く、ただ一言。
 美鈴: 「部隊の編成だけはしておきます」
 劉斗: 「まあ、いい。奪還は此方としても望むところだ」
 美鈴: 「ただリークの事もあり支部の護りも必要のようです。人員は選別します」
 GM: 葵とマギにちらりと視線を向けて。
 劉斗: 「そうしてくれ。俺は支部防衛のために此処に来た訳では無い」
 美鈴: 「いえ。助かります」
 美鈴: 「神無月さん」
 冴: 「何でしょうか。」
 美鈴: 「ここまで聞いて彼女──サキさんをどう思いますか」
 冴: 「…………」
 冴: 「……どうもこうも、無いですよ。 彼女の家系がどうであれ、何であれ。大事な生徒には変わりが無い。」
 美鈴: 「そうですか。──安心しました」
 GM: 小さく笑って。
 冴: 「彼女自身には、結局何の罪も無い。ただ事情に巻き込まれただけ。 ……話を聞いて、再確認しましたよ。」
 冴: 此方も苦笑しつつ。
 美鈴: 「内々で処理しましょう」
 GM: 美鈴は長い息を吐いて
 美鈴: 「ではお願いします」
 劉斗: 頷いて、椅子から立ち上がる。彼の本意であろうと無かろうと、成すべきはただ一つ。
 劉斗: 「俺は何事も結果を出すために動いている。行くぞ、“蒼茫たる世界”」
 冴: 「お互いに最善を尽くしましょう。 彼女の為にも。」 此方も頷き、失礼しますと頭を下げ。

 GM: かちりと。
 GM: 時計が動く音がした。



 Middle Phase-05 「箱舟の命──Noa」
 ScenePlayer:“正位置の太陽” 津嶋 皓

 GM: みのりは自由選択。
  登場Dice 皓: 1d10=(9)=9+48=57
 皓: ぐほ。57%

 GM: 神原恭平の父親・一平を病院に搬送し。親類縁者が「誰もいない」状態故に。
 GM: 茫然自失となった母親を残して救急病室を後にする。
 GM: ふと気づけば。己の身体も裂傷・切り傷と大きく傷ついている。
 GM: 何の為にここまで動いてきたのか。その理由がじわじわと毒のようにおぼろげになっていく。
 GM: 人気のない病室を通り抜け。外に。月が出ていた。
 皓: 病院の薬品の臭いの無い空気。それを吸い込んで強く首を振った。
 皓: ──ただ迷惑をかけた。恭平の両親にかける言葉も出ずに……逃げてきたのだろう。結局、自分は。今。
  登場Dice みのり: 1d10=(3)=3+58=61
 みのり: 「……津嶋先輩」
 GM: 雲にて翳り。其れを通して月の光が差し込む。
 GM: そこに。帽子を深くかぶった褐色の肌の少女がいた。
 みのり: おう?
 GM: やってきたみのりの方を見て。僅かに微笑み。
 皓: 「……みのりさん…………?」後輩の名を呼び、もうひとりにも気付いた。誰だ。と、口中で呟き視線を投げて。
 みのり: サキさん?
 GM: です。
 みのり: 「サキちゃん!」 慌ててそちらへ駆け寄ります。様子はどうですか?
 GM: サキは右手を伸ばし。押し止める。
 サキ: 「それ以上こないで」
 みのり: む…
 皓: 「──……サキ、さん?」みのりさんが呼んだ名前を反芻する。今日何度聞いても、記憶に残せない名前。
 みのり: 「……どうして?」
 サキ: 「お互いに辛くなるから」
 みのり: 「説明してくれる?」まっすぐ、見つめて問いかける。
 GM: みのりはわかるだろうけれど。似た姿をした[従者]。
 みのり: おお。普通のも作れたんですね
 サキ: 「おわかれの時だと思うから」
 GM: 左腕からは欠けて無く。足元も至極暗く判別がつきづらい。
 みのり: 「何の話を、してるの…?」
 みのり:     既知 感。
 皓: 「別れ……」ぽつり、呟いて。見る。
 みのり: 焦燥が、無意識に足を半歩だけ前に進ませる。
 みのり: 「どうして!!」叫ぶ。
 サキ: 「それがもう1000年も昔から決められていた事だから」
 GM: 瞳には光り無く。
 みのり: 「1000年前に、あなたはいない!」
 みのり: 「楽しいって言ったじゃない! なのになんで、あなたがいなくなるの!?」
 サキ: 「札を介し。鬼を介し。人の心の受け皿となって朽ち果てる事が『決まっていたから』」
 みのり: 「サキちゃん!」
 サキ: 「…しかたないじゃないですか」
 みのり: もう、半歩。
 GM: だらりと手を下ろして。
 サキ: 「逃げて逃げて逃げ続けて。ここにたどりつくまでも」
 サキ: 「『あんな事がわたしの前で繰り返しされてきたのですから』」
 みのり: 「サキ、ちゃん……」
 サキ: 「鬼から逃げても逃げても。何処までも追ってくる」
 GM: くるりと一回転する。
 みのり: 「待って!」
 サキ: 「それでも逃げた。周りの人を不幸にして」
 みのり: 「……」
 サキ: 「そんなわたしが出来る事は無いか。ここに辿り着いても。考えて」
 サキ: 「──自分の能力をあるべき拠り所とした。──だから其れを欲する鬼に追いつかれても当然なんですよ」
 サキ: 「『津嶋先輩』。──貴方の友人の事で苦しんだ貴方を。助けたいと思ったのは」
 サキ: 「居場所を求めたわたしの単なる弱さなんですよ」
 みのり: 「……それは、よわさじゃないよ」
 みのり: 首を、振る。唇を噛み締め、悔しそうに。悲しそうに。 ※30
 皓: 「────ぁ……」確かに。動揺した。その言葉に、今、自分は。
 サキ: 「比奈さん。石丸さんの事で共感したのは。札──実家が求めた執念に対するしがらみなんですよ」
 GM: だから。だから。
 サキ: 「人に憧れた鬼の話はここで終り」
 GM: だから。だから。
 みのり: 「――――――――――ちがうッ!!」
 みのり: さけびを
 みのり:       あげた
 みのり: 手で顔を覆いながら。
 サキ: 「さよならです」
 みのり: 「耳をふさがないで!」
 みのり: 「同じなの! 私も、私も弱いまま、力を振り回してた………私も――――鬼だったの」
 みのり: 涙が、落ちる。
 みのり: 「私は、今……ひとにもどりたい」
 GM: サキは困った様に笑って。
 サキ: 「比奈さん。ううん。みのりさん」
 みのり: 「……」  潤んで霞んでしまう視界を払えず、見つめる。
 サキ: 「貴方はずっとひと。悩んで苦しんで。それでも生きてきた人。生きていく人」
 サキ: 「『力』で定められたカテゴリなんかじゃないの。負い目を感じる事なんてないの」
 GM: とん、と足音を鳴らし。
 みのり: 「あるよッ! だって!」一拍の空気を吸い込み、痛みとともに叫ぶ。
 サキ: 「ずっと昔から。ずっと昔から。今の事は決まっていた事なの」
 サキ: 「そう家に教えられて。刻まれて。──今になって肌で感じたよ。おわかれなんだって」
 みのり: 「サキちゃん……」
 GM: ごしゃりと左の腕が血に還る。
 みのり: 「!」 走る。手を伸ばし、駆ける。
 皓: 「……ああ。そうか」ふるり。首を振る。何かを断ち切るように。一歩、数歩、近付いた。
 みのり: 「私は対決する! 相手がレネゲイドでも! 相手がたとえ1000年でも!」       叫びながら。
 みのり: 「だって! ―――――――ともだちじゃないの!」
 みのり: 駆けて、寄った。
 皓: 「1000年前に決められたことが今来たのか。──解った。なら。それでいいよ」淡々と告げ、不意に笑った。
 GM: サキは身近で見るとボロボロで。
 サキ: 「──この1年楽しかったなぁ。嬉しかったなぁ」
 サキ: 「辛い時もあったけれどずーっとこんな時が続けばいい、そう願ったよ」
 皓: 「そう思ったんだ。サキ、さん。なら」近付く、二人の少女に。干渉する毒に、抗うように首を振って。数歩。
 サキ: 「みのりさん。ありがとう。そういってくれて」
 皓: 目の前まで近づいて、止まった。じ。と、夕暮れに腕に手に入れた姿を見る。
 皓: 感慨は、未だわかないとは本音だけど。でも。
 サキ: 「もう泣く事なんてできないから。出来なくなるから」
 みのり: 「……サキちゃん」
 みのり: 崩れかけた姿を。沈痛に見て、やはり涙が零れ落ちて....たまらず、彼女の体をそっと抱きしめた。 ※31
 皓: 「なら、そこから。今から。次の1000年を始める。今までの1000年は忘れて、これから変えていけばいい」
 皓: ねぇ? と、目前の少女に笑った。
 GM: ゆらりと。サキの足元の影が薄くなり。
 皓: 「サキちゃん。今この僕は、君とまだ知りあっていない。なら、この続きが今から出来るってこと、だろ」
 皓: 無遠慮に歩み寄った。手が届く距離をただ詰めて。手を伸ばす。──夕暮れ、捉えたその姿に似たものに。
 皓: 「先ず、友達になる。それから。それが今、僕達に出来る事じゃないかな?」
 サキ: 「わたしは前から友達ですよ。津嶋さん」
 皓: 「うん」
 皓: 「だから、さ。だから、改めて……確かめたいんだ。君のこと」
 皓: 「だらしなくて、君のことを忘れてしまった僕に、君のこと、教えて欲しい。それが君が出来る事」
 GM: サキの身体は力を入れたら崩れる。そんな脆い”もの”。
 皓: 不意に手を伸ばす、帽子の上に。それを、ぽふり。と撫でるように。
 皓: 「だから……ね。手を伸ばして。『月と太陽に、埋まらないほどの隔たりは無い』って。示したい」
 皓: 「その手を。距離を、埋めれるのも、君なんだろ。──サキさん」
 皓: 「僕に、君の手を貰えないかな。……出来るだろ。簡単で、大事なことなんだ。今の僕には。それが」
 GM: サキは手をみのりを抱いたまま皓に伸ばして。
 サキ: 「きっとこれはわたしの弱さです」
 皓: 「何で?」伸ばされた手を取って、首をかしげた。
 サキ: 「だから。だから。泣き言をいいます。さよならのかわりに泣き言を言います」
 皓: 「いいよ。聞く」
 サキ: 「たすけてください」
 皓: 「解った」
 サキ: 「みのりさん」
 みのり: 「うん」
 皓: 「待ってて。サキさん。必ず、行く。君を救いに行くから。君も、諦めないで。それだけで充分だから」
 サキ: 「ありがとう。抱きしめていてくれて」
 GM: ぐしゃり。つぶれて消えた。
 みのり: 「―――……」
 みのり: 腕の中の、喪失感。視線を下げる。地面を。
 皓: 「────は……ぁ」消えた姿に、強く首を振った。
 皓: 霞みがかる意識干渉の中、何とかその言葉だけは消えさせまいと。
 皓: GM、質問を。
 GM: どうぞ。
 皓: サキさん本人ではなく、「サキさんの言葉」にロイス取得ってこの場合可能ですかね……?
 皓: Eロイス効果の最中でちと変則ですが。
 GM: 許可します。
 皓: ありがとうございます。では、尽力/恐怖 で取得を。 ※32
 みのり: GM、こちらはサキさんにロイス取得をしたいのですが。
 GM: シナリオロイスとは別に、ですか。
 みのり: いえ、自分のシナリオロイスはarcanumなので。 サキさんにはまだ結んでいなかったのです。
 GM: 了解です。許可します。
 みのり: ありがとうございます。 ■庇護/□悔悟で。
 みのり: 「……たすけて、って言われるのは、こんな気分だったのかな」
 みのり: 涙のたまっていた瞳で、夜空を向く。
 皓: 「──みのりさん、行こう」
 みのり: 「……はい」 上を向いていた目を、前に。
 皓: ふるり。再度首を振って消えかける意識を何とか保つ。
 みのり: そして肩に背負っていた大型バックを振り回すように、バサッ、と中のものを取り出す。
 みのり: 赤と黒の二重大型外套。
 みのり: 闇夜に解けそうな黒と、血のような赤のそれを纏い、皓さんを見つめる。
 みのり: 「友達を、迎えに行きましょう」
 皓: 「そうだね。──……今度こそ、忘れない。絶対に」小さく呟く、決意。



 Middle Phase-06 「ゆるやかに下る坂道──Drop down」
 ScenePlayer:“静かなる猟犬” 風見 高人

  登場Dice 高人: 1d10=(6)=6+46=52

 GM: 神原恭平の父親の病院搬送の手続きをした後、当ても無く歩いていた。
 GM: 記憶を抹消し「いなかったもの」にされるという事。
 GM: ──孤独。
 GM: これはオーヴァードには殊更に壁という形でのしかかってくる身近な現実。
 高人: 「…………」ふと見つけたベンチに腰掛けて、声もなくため息をつく。
 GM: 少し調べてみたら。四季守サキという娘は家を逃げて。頼り、関わった人に傷つけられながらここに辿り着き。
 GM: そして。再び「道具」として。持ち去られた。
 GM: 別段、オーヴァードに限った事でもない。
 GM: 人を信じられなくなるという傷は。じわじわと。癒えたと思ったときでさえ。傷口が開く。
 高人: 形は違うとはいえ、昔同じような目にあった記憶を思い出して。思わずしかめ面になる。
 更鎖: 「ここにいたか」
 高人: 言葉に顔を上げる。
 GM: 凛とした声。見ればほんの数刻前に顔を付き合わせた四季守更鎖。
 高人: 「……ああ、先生。無事だったようでなによりです」幾分ほっとした様子で。
 更鎖: 「探すほどでもなかったな。神原家の事は聞いた。悪かったな。面倒押し付けて」
 GM: ベンチに腰を下ろして。缶珈琲を渡す。
 高人: 「いえ、結局は自分の意志で首突っ込んだ訳ですから。気にしないでください」
 高人: 軽く一礼して珈琲を受け取りつつ。
 更鎖: 「サキ。あいつはほんの少し。お前に似ていたところあってな。恭平もだが」
 更鎖: 「だからなんとかしてくれると勝手なものを押し付けていた、というのはある」
 GM: 更鎖はスーツの下の傷を僅かに押えつつ。
 高人: 「……確かに、形も規模も違いますけど。似たような目に遭ってたんですね。彼女も、神原も」
 高人: 爪弾きにされては傷ついて。誰かに助けられて。また繰り返し。そんな感じだったんだろうと。
 更鎖: 「そうだな。それが。そうなる事が『定められている』と。サキは言われた」
 更鎖: 「力を持っていると当主がわかり。あの娘は14年間。家という名の檻から出た事が無かった」
 高人: 「――……」黙って聞く。
 更鎖: 「呪い(まじない)は往々にして意味のなさない事」
 更鎖: 「レネゲイドはわたし達のまだ知りえていない事も含めた規則性の上になりなっている」
 更鎖: 「単なる因習とレネゲイドの発症の過程は一致しない。──だが。因習に意味があると『思ってしまったから』」
 更鎖: 「彼女が追われ。囚われた」
 高人: 耳にした不条理と。それを"彼女ら"に押し付けた連中に対する怒りに。奥歯をかみしめる。
 高人: 自分も程度の差こそあれ体験している。人を踏みにじろうとする奴の理屈は――いつだって勝手だ。
 更鎖: 「今は次なるオーヴァードの為の贄に」
 GM: 更鎖は怒りを含んだ声で。
 更鎖: 「あいつらはこういってるんだ」
 更鎖: 「どんなに望んでも。どんなに逃げても。どんなに願っても」
 更鎖: 「──容易く。その手から零れる。絶対に手に入らないと」
 更鎖: 「ふざけんなよ!あいつはたった15歳だ!」
 更鎖: 「そんな奴が意味もわからない1000年の孤独を押し付けられて潰される!」
 GM: ぐしゃりとベンチの端が凹む。
 高人: 「…………」無言でその叫びを聞いて。飲みきったコーヒーの缶を握りつぶす。
 更鎖: 「あいつは──それでも『それでいいんです。そういう役目ですから』と私の前で言ったんだ!」
 更鎖: 「私は何もいえなかったよ」
 GM: 自分の持っていた空き缶を投げる。
 高人: 「…………ふざけてやがる――どいつもこいつも」
 更鎖: 「あいつは。そんな大それた未来なんて欲しくなかったんだ」
 更鎖: 「高人。お前が当たり前のように感じている日常そのものの風景が眩しくて仕方なかったんだ」
 高人: 黙って頷く。
 更鎖: 「それでも。あいつは『血縁』という其れに縋って。信じて。──”子供”を通した」
 更鎖: 「恭平は其の傷に気づいて。なんとかしてやりたいと。手を伸ばした」
 更鎖: 「お前なら。なんとかしてやりたいと思うか。高人」
 高人: 「……当然ですよ」静かに、しかしきっぱりと言う。
 GM: 更鎖はははっと笑って。
 更鎖: 「ああ。流石は私の生徒だ」
 高人: 「手前が同じような目にあってきて、助けられた。……なら、今度は自分が同じように助けたい」
 GM: 更鎖は上がっていた月を見上げて
 高人: 「……そう思ってなかったら、今頃ここにゃ居ませんよ」少しだけ、笑う。
 高人: ……あー、GM。ここらで一つロイス取得申請を。四季守先生に■尽力/□不安を。
 GM: 了解。というか許可。
 GM: なんか忘れたようにやるが、高人。意志で7ふってみそ。
 高人: [思い出の一品込み]
  Dice 高人: 8r10=(10,2,5,6,1,3,6,6)=Critical!!
  Dice 高人: 1r10=(1)=1+10=11+4=15
 高人: 15。
 GM: 正常に認識してるよ。
 高人: オーケーす。
 更鎖: 「お前が覚えていてくれてありがたいよ。でだ、向かって欲しいのが…」
 GM: 何処か場所を告げようとして。
 冴: ぶーんと車の助手席から携帯片手に窓の外を見た――……ところであれ、何か見覚えのある人達じゃね的な。
  登場Dice 冴: 1d10=(3)=3+67=70
 劉斗: 運転手的な意味で。
  登場Dice 劉斗: 1d10=(8)=8+50=58
 冴: 「――ちょ、ちょっと止まって下さい鳥越さん!?」 すとーっぷすとっぷ。止まれば慌てて車から降りるよ!
 劉斗: 慌てたような声を受けて、幅に寄せて車を止めた。
 更鎖: 「んあ?」
 高人: 「……冴せんせー。そちらも何かありましたか」
 劉斗: 車内から外を見遣れば、見知った姿が複数。キーを手に、外に出た。
 冴: 「――高人君、四季守先生! 大丈夫ですか!?」
 冴: 「と言うか四季守先生鬼が来たとかどう言う意味なんですかちょっと説明して下さいよ!?」
 冴: ある意味揺さぶる勢いで聞いておくね・・・(何
 高人: 「……落ち付いて下さいよ。てか学生に言われてどうするんすか」(何
 更鎖: 「うぉ。というか。交戦中にメール打ってたから適当になった訳で…」(何)
 GM: 更鎖はとす、と冴の頭に掌を当てて。
 冴: 「すすすすすいません取り乱しました……」(何
 更鎖: 「ま。大丈夫だろ。絆は残ってるみたいだし」
 GM: じゃらりと何か鎖のようなものを引き戻しつつ。
 劉斗: 小さく頭を下げて挨拶とし、三人の所へと歩を進める。
 GM: 更鎖も鳥越に改めて会釈。
 高人: 「……で、そっちに居るのは鳥越さんすか。組み合わせが珍しい気もしますが」
 冴: 「ああ。ちょっと……その、何と言いますか。」 どう説明しようか迷いつつ。
 冴: 「……僕たちとはまた別のアプローチではありますが、また関係者と言う訳でして。」
 冴: ひっそりフォロー入れつつ、どうです?と高人君たちに視線。
 劉斗: 「四季守サキが攫われたと聞いたが、行き先に心当たりは?」単刀直入に訊く。
 更鎖: 「物部島。瀬戸内海の島のひとつ。爺──妙玄がそこで実験してたからそこだろ」
 GM: あっさりとこちらも答える。
 劉斗: 「物部妙玄の実験場か」
 冴: 「やはりあの島には行かざるを得ないみたいですね……。」 ※33
 冴: いや、まぁ分かってはいたしそのつもりではいたが。腕を組み。
 冴: 「……先ほど交戦と仰いましたよね。 やはり追手ですか、それは。」 四季守先生の方を見て。
 更鎖: 「サキを追っていた従者が見つかった、という話な」
 更鎖: 「今更だが。あいつらわかりやすい形を取るから識別つきやすいんだ」
 劉斗: 「ふむ。では、記憶の消失は?」
 更鎖: 「無い」
 高人: 「……行く当てあるんなら、津嶋達も呼ばないと。万が一断ったとしても引きずってでも連れてくけど」
 高人: 「しっかり覚えてますよ。彼女らの事も」頷く。
 高人: 「……あんな連中の思う壺になってたまるか」
 更鎖: 「私には記憶を《繋ぎとめる》能力がある」
 劉斗: 「そうか。──“世界”が四季守サキの日常をリセットしようとしているようだが」
 冴: 「繋ぎとめる? ……今の鎖と何か関係が?」 と言うか今さっき僕の頭に何したん?的な目で。
 劉斗: 「抗う術はあるようだ。訊かせて頂きたい」
 皓: 公園入り口から見知った集団に目を留めた。登場します。
  登場Dice 皓: 1d10=(10)=10+57=67
 皓: 此処で10か……67%で。
  登場Dice みのり: 1d10=(9)=9+61=70
 みのり: ……orz
 皓: 「珍しい集団……ってほどでもないかな。今晩は。一部の人にはさっきぶり、かな」
 皓: 怪我をしたまま放置の格好で近付いた。
 みのり: 「あ、鳥越さん」
 高人: 「……呼びに行く必要なかったな」
 冴: 「ああ、皓君にみのりさん。 ……恭平君のお父様はどうでしたか?」
 みのり: 赤と黒の外套で、レネゲイド戦闘態勢のまま。
 皓: 「……一応、無事、です」その言葉には顔を些か曇らせた。
 劉斗: 掛けられた声に顔を向け、軽く手を上げてから再び視線を戻す。
 更鎖: 「──プロジェクトE。聞いた事はあるかもしれないが」
 更鎖: 「”世界の上書き”。『四季守 サキが存在しない世界』を認識させるという事象」
 冴: 「そう、ですか。」 返事をする一方で、言葉にも耳を傾ける。
 冴: ……一体、どれ程のプロジェクトがあると言うのだろう。
 皓: 「────」サキさんの存在しない世界。その言葉に意識を惹かれ、黙って視線を向けた。
 更鎖: 「だからその”世界”を切り離した。抗うというよりそういう風に『選択』した」
 更鎖: 「記憶操作者。メモリダイバー。こう言われてるんだったな。能力は」余談か。
 劉斗: 「現代ではカテゴライズが成されているが、過去に於いては未知の異能」頷いて。
 高人: 「……"D(ディスクリプト)・ロイス"ってやつか……」
 更鎖: 「作られた世界は単純にそういう『記憶』の上書きだ。だから切り離しつなぎ合わせる事はできる」 ※34
 皓: ──流石に、誰にでも出来るという訳ではないか。些か失望気味に、教師の言葉に小さく息をついて目を閉じた。
 冴: 「記憶探索、成る程。 ……それを、他者に執り行うと言うのは……?」
 更鎖: 「元々作り上げたものがあれば。つなぎ合わせる事はできるだろうね」
 更鎖: 「今はそうだな。わかりやすくいうと『道具そのものが無い』」
 更鎖: 「わたしのイメージで言うと『どんな長さの底かわからない』」
 更鎖: 「一時的には治癒できるだろうね。でも根源の解決にならないよ」
 GM: 更鎖ははふ、と一息。
 冴: 「やはり基から如何にかしないといけないと言う訳ですね……。」 むぅ、と。腕組み。
 高人: 「……どうしたもんかな」ため息。
 更鎖: 「爺が仕掛けてきたのなら。そういう媒介でも使ってるんだろう。それがあればなんとかなるんじゃないかね」
 皓: 「それでは仕方がないし、結果的に意味はない、ですね」瞼を開け、応えた。
 劉斗: 「媒介、か……」
 皓: 「なら話は単純です。──それを手に入れる。サキさんを取り戻すと同時に」
 冴: 「問題はどの様な媒介かすらも分からない、と言う事ですかね。」
 高人: 「……"賢者の石"とかシャレにならないものじゃなきゃいいけど」
 皓: 「そういうものがある。と解っただけでも進歩ですよ、神無月先生」笑って。
 劉斗: 「『下から三番目の地獄』『恣意の楽園』『縛鎖の世界』」
 高人: 「……なんすか、それ」鳥越さんの言葉に、思わず聞き返す。
 劉斗: 「本件で関わり合いのある“賢者の石”は、これらの三つ」
 冴: 「……その内の一つが、あの島にあると言う話では、確かにあります。」
 更鎖: 「────」
 みのり: 「凄い話になってますね…」 <賢者の石が3つとか
 冴: ただ、それ以外の情報は無いに等しい状態だとも付け加え。
 皓: 「なら、それなんだろうね」
 高人: 「……マジで使ってる可能性があるのか……高々一人の為に大それた真似しやがって」
 劉斗: イレブンナインについての情報ロールを要望します。
 GM: どうぞ。
 劉斗: 《天性のひらめき》込み。侵蝕率は62%に。技能はUGNでいいですか?
 GM: ええ。
 劉斗: コネ:要人への貸しを使用して。
  Dice 劉斗: 11r10=(8,4,1,8,8,10,10,6,8,1,8)=Critical!!
  Dice 劉斗: 7r10=(3,6,10,9,3,8,10)=Critical!!
  Dice 劉斗: 4r10=(5,2,9,7)=Critical!!
  Dice 劉斗: 1r10=(9)=Critical!!
  Dice 劉斗: 1r10=(6)=6+40=46
 高人: ひでぇ(何
 みのり: ちょw
 劉斗: ………助けててっどん!(何)
 皓: 何かちょお知ってるし(何)
 冴: 鳥越さんのダイスが火を噴くぜ。
 みのり: 要人にどれだけ貸しがあるんですか!w

 ■「下から三番目の地獄(イレブンナインヘル)」
  ・かつて”マスターレイス”日下部 仁を打ち倒したオーヴァードが所持していたとされる賢者の石。
  純度99.999999999%を有する世界有数の力を持つレネゲイドクリスタル。
  適合者に『別世界(パラレルワールド)の構築』を行う限定能力を与える。
  ただし『代償』を有する。
  繰る者により打ち棄てられた『世界』が積み重なる様子から「下から三番目の地獄(イレブンナインヘル)」。
  保有能力:”世界の重なり”による後認識。(類似能力:タイムアゲイン) ※35

 GM: こんな所かな。
 冴: そう言う大事な事は先に車の中ででも教えといて下さいよ!(><。(何
 GM: 皓の症状は過度の”情報”を上乗せした事によるパンク状態です。
 皓: それって結構ヤヴァい状態じゃ(汗)
 冴: 下手するとそれ、未来の鳥越さんと似たような状態じゃね(何
 GM: そうだけれど(さらっと)
 皓: ちょま(汗)
 みのり: 未来の鳥越さんってどんなのです?
 劉斗: 膨大な過去の記憶をフィードバックされて、本来の記憶がとんだ(何)
 皓: サキちゃんの記憶だけでなく全部忘れちゃう(汗)
 劉斗: これらの概要を分かり易く説明。「──という事だ」
 高人: 「……ほぼ確定みたいだな。"彼女の存在する世界"の書き換えをしたい訳なんだろ、あの連中」
 冴: 「……成る程。 日下部さんが狙っていると言う理由、よーく分かりました……。」
 冴: そう言う大切な事は(ry)と涙目で鳥越さん見とく……(何
 GM: 撒いてたのは愚者の石(人工レネゲイドクリスタル)の粉末ですね。
 GM: ”書き換え”しやすいように、との事です。
 高人: 「……で、こいつを確保できれば、津嶋の記憶は戻るかも、と」
 GM: まぁ。保有者の想像に拠る所は多々ある、と鳥越は理解した。
 劉斗: 撒いていたのは仮面を付けた男達か。
 GM: 仮面をつけた「男」ではなく。「人影」ですけれどね。
 劉斗: そうか。その辺り曖昧だったな。
 冴: イレブンナインの能力は、対象的に言えばシーンみたいな感じなんすかの・・・?
 GM: シーンだよ。視界じゃない。
 皓: 直に粉末浴びるなり吸い込むなりしたからなぁ、僕……
 冴: 了解。そうなると普通に島から出なくとも操作可能か・・・。
 冴: ちなみに、イレブンナインを使うのに必要な代償ってなんしょ?
 GM: データ的にはロイス。代償は『存在』。世界を作り出すのだからその分『存在が拡散して消える』。
 劉斗: 使った者の存在が消える、と。
 冴: あれ、そうなるとサキさんが使用してるって事になるのか?
 皓: 祖父でしょう。ジャーム化した。もしくは朔夜さん。どの道ジャームですが。
 GM: 朔夜はデータ的にジャームでなければならない理由は在りますが。まぁいいとして。
 劉斗: ふむ。ともあれ、それを奪還した後に、再び此方が意図するモノとして使用する必要があるってことだな。
 GM: んー。使用したものの影響断ち切れば元に戻ります。
 劉斗: 代償が無くなればいいってことか。了解。
 GM: 粉砕するなり、使用者を殺害するなりすれば。の話ですが。
 皓: ああ、では戻す場合は特に代償は必要はないという判断でいいのですね。
 GM: 必要ありません。「そもそもそういう世界はなかった」となります。
 冴: 悲劇なんてなかった(何
 GM: 一応この事態を黙っていれば「四季守サキという人物は『黒巣にきていなかった』」となります。
 高人: まぁ、要は物部妙玄を潰せばOKと。これが二つ目の条件ですかね。
 GM: それは一つ目の条件なんですわな。まぁ。正直、類推するのはまだおそらく無理なんで。
 高人: っと、違ったか。
 GM: 津嶋皓の記憶回復の条件が「賢者の石の対処」とは条件をオープンにしておきます。
 高人: 了解。
 冴: 面倒だからと壊したら普通にアウトになりそうだな(何
 皓: それは物部祖父を倒して、サキさんを取り返してからの話ですね。
 GM: いや別に。
 冴: (別にとか言われたー
 GM: それも一つの回答なんで。
 皓: 壊さないでよ(何) 僕忘れたままでいたくないっ!
 冴: だだだだって能力実行の為にその石が必要なら壊したら能力実行出来なくなって戻るかもしれないじゃない!(何
 GM: そうだっていってるじゃないか(何)
 皓: それでも戻るんだ……
 冴: 良いんだ、それでも・・・(何
 GM: まぁ。その場合はチャート用意しておく(何
 皓: 壊すのは却下だ(何)
 劉斗: 「イレブンナイン、そして──四季守サキの奪還か」
 高人: 「……ま、やろうとすることが一つ増えただけだな、まずは」
 冴: 「物部島に乗り込みましょう。 ……万全の準備をしてね。」
 劉斗: 「実行鍵や脅威の回収としてではない理由で動くつもりか?」
 劉斗: 「プロジェクト:Eに関わろうとするならば、覚悟を決めろ」
 皓: 「覚悟」ふむ。とその言葉を反芻して。
 劉斗: 「一人が抱え込める量など、たかが知れている」
 劉斗: 「それ以上を抱え込もうと望むなら、想いは只の重荷となる。共倒れの元だ」
 劉斗: 「四季守サキに、それだけの価値があるのか?」
 皓: 「価値何かじゃないですよ、劉斗さん」言葉に、真っ向から見た。
 皓: 「あの子は、僕たちに『助けて』と言ったんです」
 皓: 「その信頼には応える。──充分な覚悟の理由になります」
 劉斗: 「四季守サキという存在を忘れた者が。本末転倒だな」鼻先で軽く笑い飛ばす。
 皓: 「忘れたなら」それにはさすがに苦笑しつつも
 皓: 「今から憶えます、これから、変えます。それだけです」
 劉斗: 「四季守サキを殺す事になってもか?」
 皓: 「言ったでしょう?」困ったように、それには上目の位置で見て。
 皓: 「あの子は、『助けて』と言ったんです。僕とみのりさんに」
 皓: 「なら、僕たちが打てる手なんて……決まってるじゃないですか」
 冴: 「……少なくとも此処にいる人達は、理屈や物事の損得だけで動くような人達では無い。」
 冴: 「今更確認しなくたって分かっている事でしょう、鳥越さん。」  はふりと息を吐き、横槍を入れてみる。
 高人: 「……覚悟なんざ、とっくに決めてますよ――助けるために動くって、もう決めたんだ」
 高人: 「それを今更覆したら――手前自身の価値がなくなる」何をいまさら、と言わんばかりに。
 劉斗: 「ならば、彼女が“鬼”と成り果てていない事を祈っていろ」
 皓: 「約束しましたから。僕は。彼女……サキさんと」鬼。という言葉にはきっぱりと首を振って否定した。
 皓: 「『諦めないで』って、そのことを、僕は信じてます」
 劉斗: 「必要とあらば、俺は殺す。四季守…物部サキの父を殺した時のように」
 劉斗: そう言って、踵を返してこの場から離れる。住む世界が違うのだ、という拒絶を背に負って。 ※36
 みのり: 「……」何も言わず、鳥越さんのほうを追っていきます。
 高人: 「……共倒れの元であると同時に、全員生還の切り札にもなり得る。そんなもんじゃないんかね」
 皓: 「そうだね」応え、何も言葉の無かった少女に一瞬だけ視線を向けた。困ったようなそれで。
 冴: 「……信じる事は力になる。何よりもこの非日常では、それが大切な事の一つ。」 はふり。
 冴: 「君たちは前を向いていて下さい。 もしも、なんて事を考えるのは大人の役目ですから。」
 冴: 困ったように苦笑しつつ。残る二人の生徒見て。
 皓: 「はい」応え、陰りなく笑い。先行した二人を追うように歩を進めた。
 高人: 同じく頷き、歩きだす。
 GM: 更鎖は煙草を取り出して。火をつける。
 更鎖: 「引率よろ」
 冴: 「此方の片付けと、あと万が一として某奴の引き留めお願い致しますね。」
 冴: 後半は冗談風味に。 同僚には何時ものように声をかければ、また此方も去っていく。
 高人: あ、終わる前に調達判定申請ー。UGN戦闘服良いですかー。(何
 GM: いいですよ。
 高人: では判定を。[調達]
  Dice 高人: 2r10=(6,3)=6+10=16
 高人: ……2足りねぇ。まぁまた後でチャンスがあれば。
 劉斗: おおっと。退場しましたが、医療トランクを調達しておきたい。
 GM: ああ。了解です。
 劉斗: 目標値は20。
  Dice 劉斗: 8r10=(10,4,7,9,6,9,2,6)=Critical!!
  Dice 劉斗: 1r10=(5)=5+10=15+20=35
 冴: なぁ、それダイス振る意味あるの(何
 皓: 全くだ(何)
 劉斗: ファンブルする可能性があるかもしれないじゃない(何)
 みのり: 8ダイスふってファンブルだったらむしろ景品を送りたいです(何)
 劉斗: あと、2d10ほどHPを回復するんだけど、誰か希望しますか?
 冴: 皓君とみのりさんがHP減ってるんじゃないかな?
 みのり: あ、HPってどうなってましたっけ?
 皓: 演出的に怪我してますが(挙手)
 GM: 特にHPは回復していていいですよ。
 みのり: おお、ありがとうございます! HPがないと何もできないブラムの悲しさ……
 GM: 調達してもらったのに、鳥越さんには申し訳ないが(何
 劉斗: 医療トランクがムダになっただと…(何)
 みのり: き、きっと後半で使いますよ! じゃあ、車の中で手当てしてください(何)(きっと自分でするでしょうが)
 劉斗: では、車内でみのりに医療トランクを渡して治療させたってことで(あいあむ運転手)
 みのり: 医療トランクもらって嬉しそうに微笑んで、包帯とか巻いてますね(何)
 皓: 実際はどうだったかな……HP計算はしてませんでしたし。では演出で手当てください!
 GM: 無駄にならないように鳥越をSATUGAIしにいきますよ。
 劉斗: しょうがないから後で皓を闇討ちする。
 皓: ちょま(何)
 冴: 今トリガーだとあとCXじゃね・・・?(何
 GM: だね。というかトリガー多いだろうが。鳥越のシナリオロイスからませるよ(何
 劉斗: よろしくお願いします!(何)
 冴: 多いんだ、トリガー・・・(何

 更鎖: 「お任せあれ」
 GM: そういった更鎖の脇腹がじわりと──血で染まる。 ※37
 GM: これぐらいは覚悟していたのだ。自分達は。”熱”を伝えられればこれでいい。
 GM: 後は彼らの仕事だ。

 GM: 月だけは冷ややかに其れを照らしていた。



 Master Scene
 ScenePlayer:−−

 GM: 「ただいま戻りました」
 GM: 白い衣服の”悪魔”がごろりと人間を投げ捨てる。
 GM: 四季守サキと呼ばれた少女は這い蹲り。視線を向ける。
 GM: 己を見下ろす偉丈夫の老人。鬼姫島の主。
 GM: 杖を持つ彼が。少女の顎を杖にて上げ。見据える。

 GM: 「おじ、いさま」
 GM: かぼそく。少女が声を紡ぐ。

 GM: 杖が振り上げられ。少女の身体を幾度も打ち据えた。 ※38
 GM: 血が舞い。ぐたりと少女は倒れた。
 GM: 少女の額に刻まれた傷を杖にて抉る。
 GM: 「貴様の意味はなんだ」
 GM: 「人としての意味を欲したか──鬼が」
 GM: ばきり、と強く杖にて打ち倒す。

 GM: 幽鬼の如く現れる一人の影。
 GM: 長身と獰猛な瞳を持つ其れは。手袋を外し。鬼姫の額にその手を近づけた。

 GM: 「さぁ。鬼姫よ。お前が世界を愛するならば、お前のに血を流させてやろう」 ※39
 GM: ぎしりと空間が歪んだ。

 GM: 「あああああああああああああああああああああああああああああ」
 GM: 絶叫が響いた。
 GM: 鬼姫の額から”角”が生え。”鬼”へと──変わりつつあった。

 GM: ”亡霊の王”は少女を投げ捨て。
 GM: 「もう少しだ」
 GM: 手袋を填め直し。鬼姫を見下した。



 Middle Phase-07 「眠らない夜──Phantasma Night」
 ScenePlayer:“烈火の仮面”鳥越 劉斗

  登場Dice 劉斗: 1d10=(10)=10+62=72 ※40
 劉斗: 超やる気だ…

 GM: ”計画”の関与を調査し。島への移動を考える為。
 GM: 用意を済ませる為に一時解散し、君は”短期出張”の為に会社にて残務を済まそうと夜分に戻ってきた際。
 GM: 今宵に浮かぶのは綺麗な月。
 GM: その下に。会社の入り口近くに。
 GM: 月光を浴びて。一人の長身の青年が佇んでいた。
 劉斗: 車庫から通用口へと向かう道すがら。人影に気づいて、その歩を止めた。
 GM: ”虚構のラプラス”。または”朔夜”。死んだ筈の人間が其処に。
 劉斗: 小さく息を吐いて、唇の端をうっすらと引き上げた。「──久しぶりだな」
 黒瀬: 「お久しぶりです」
 GM: ふわりと笑う。
 黒瀬: 「出世されたようで。おめでとうございます」
 劉斗: 「当然の結果だろう。…お前は変わっていないようで、何よりだ」
 GM: 「さぁ。それはどうでしょうか」
 GM: 前後の言葉を。あいまいにして。
 劉斗: 「中身は違う、とでも言いたげだな。それでも構わない」
 劉斗: 立ち振る舞いは記憶の中にある映像と何ら変わらない。
 劉斗: だからこそ、この場に“在る”という事実が何を指しているのか。そのくらいの理解はある。
 黒瀬: 「中身は同じですよ。ただ立つべき理由と意味が違う。そういう事です」
 GM: ふっと笑い。
 劉斗: 「そういう事だな」淡々と、言い。問い掛ける。「物部妙玄の指示か?」
 黒瀬: 「いいえ。これはわたし独自の意志ですよ」
 GM: もう一度向き直り。
 黒瀬: 「”島”に来ないで下さい」
 劉斗: ふむ、と小さく呟いて。キーを手にしたまま両腕を組んだ。
 劉斗: 「断る」
 黒瀬: 「そうですか」
 GM: かけていた眼鏡を畳み。そして仕舞う。
 劉斗: 「お前の意志と同じように。俺の意志で、あの島へ征く」
 黒瀬: 「そう言われるとは思っていました」
 劉斗: 「──言い出したら聞かない性質でな」分かっているだろう? と軽く笑い。
 黒瀬: 「そうですね。それで苦労しました」僅かに苦笑して。
 黒瀬: 「”無慈悲なる12時の鐘”を通さず。”彼の人”を通さず」
 黒瀬: 「計画の事を告げたのは”最良”ではあったかもしれないが」
 黒瀬: 「間違いなく今の私にとっては”裏切り”だったのでしょう」
 GM: 月の光に照らされて。僅かに眼前の彼の手足に細い銀の鎖。それも夜の闇に掻き消える。
 劉斗: 「何故、あのタイミングでなければならなかったのかと──お前の行動には、暫く考えさせられた」
 黒瀬: 「ええ。娘の為です」
 黒瀬: 「いや。でした」
 劉斗: 「ならば、今は」問い掛けではなく、相槌として言葉を発する。
 黒瀬: 「在るべき意味は”夜”と”鬼”の為に」
 GM: 黒瀬は月を見上げて
 黒瀬: 「『起こった事を無駄にしない』。──札──の精神です」
 劉斗: すぅ…と目を細めて、夜闇に佇む男を見つめた。
 黒瀬: 「貴方が意志を通した事で私は”再び災禍を撒くもの”となり。戦争の火種となります」
 黒瀬: 「”夜”の使いとして」
 劉斗: 「“夜”と“鬼”。そして、札か」同じように視線を、一瞬だけ月へと投げ。
 劉斗: 「これより物部島の、…実験体の確保に向かう。邪魔をするな──とは言えまいか」
 黒瀬: 「かつて言い出したら聞かない貴方の迷走を止めたのは最終的に私でした」
 劉斗: 「迷走か」過去の自分と共に軽く笑い捨て。
 黒瀬: 「別れてから。貴方が変わったのか。もしそうなら──」
 黒瀬: 「たとえ向こうで遭うとしても。踏み越えて行くべきです」
 劉斗: 「お前の意地も、止める言葉は無いようだ」
 劉斗: 彼の人を正面に見つめ、肩を竦めるように無手の両手を軽く上げた。
 黒瀬: 「そうですね。貴方にはそうあって欲しかった」
 GM: 黒瀬は微笑って。
 黒瀬: 「かつて私が娘の為に。起きるしかない戦争を──早めた事。そして、打ち倒された事は」
 黒瀬: 「かつての私の事」
 黒瀬: 「今は──人を檻にて進化(狂わ)させる鎖の夜を齎す為の──鬼の使い」
 GM: 右手にあった何も描かれていない銀のプレートを前に。黒瀬は笑みを消し。 ※41
 劉斗: 睨み付けるように、そのプレートを見つめる。
 黒瀬: 「時間。贄。器。予定されたように予定されたものが揃いました」 ※42
 劉斗: 月光を浴びて銀色に輝く金属板。その鏡面に、俄に映り消える影こそを睨み付け。
 黒瀬: 「あとはただの──。そう。ただの呪いの問題です」
 劉斗: 「人の身に千年は長すぎるものだな。命は一瞬で尽きるものだというのに」
 劉斗: 「そして、夜も。明けない夜は無い」
 黒瀬: 「尽きたくない。永遠は存在する。そう思うからこそ」
 黒瀬: 「人を喰らう。鬼なのですよ」
 劉斗: 「物部の。──否、人らしきが故の妄執だな。あるいは“死霊の王”か」
 劉斗: ──どちらでもいいか。永遠の虜囚など、俺には興味の無いことだから。
 劉斗: ポケットに手を突っこんで細く息を吐いた。熱は闇夜に溶けて消え。
 黒瀬: 「ええ。”死霊の王”はそうして出来た”鬼”を喰らおうとしています。共闘ですね。ある意味」
 劉斗: 「一つだけ尋ねておこう」
 GM: なんでしょう、と。
 劉斗: 「娘…物部サキへの未練は、今のお前の中に存在するのか?」 ※42.5
 黒瀬: 「今の私にはありません。孫に鎖鬼と名付けた。かの人の思考の延長に過ぎません」
 黒瀬: 「そう。娘を愛している、という事は口に出しても。上滑りになります」
 GM: そういう事です。何故か寂しそうに。
 劉斗: 「承知した」
 劉斗: 「では、“四季守サキ”を貰い受けに行くとしよう。彼女を必要とする輩が居るんでな」
 黒瀬: 「そうですか」
 劉斗: 相変わらず不器用な男だ、と。心の中で思った。──故に、宣言した。
 劉斗: そして、四季守サキにロイスを取得します。■憧憬/悔悟で。
 GM: 了解です。
 黒瀬: 「では遭いましょう。また」
 GM: 君の側を振り返らずに。横切って行く。
 劉斗: 「ああ。またな」再会した時と同じように、小さく息を吐いて。
 劉斗: 斜めに注ぐ月光に絡む、鎖の残影。過ぎゆく背中をじっと見つめ、見送った。
 劉斗: 過去が、足音のように音もなく、闇夜へと還る。



 Middle Phase-08 「終末の過ごし方──why You Crying...?」
 ScenePlayer:“フェリア・デ・アブリル”比奈 みのり(登場:可能)

 みのり: ダイスが怖い…
  登場Dice みのり: 1d10=(10)=10+70=80
 みのり: ……泣いていい?(汗)
 GM: さぁ?(何

 GM: UGN黒巣市支部。ホテルへ至る空地。調達してきたヘリが鎮座している。
 GM: 具合を見る為に操縦席で何かやっていた葵が気が急いて集合した君を見て声をかける。
 葵: 「準備万端云々と言う顔でもないな。大丈夫か」
 みのり: 「あ、はい・・・用意していただいて、ありがとうございます」曖昧にうなずき、小さく頭を下げる。
 みのり: 「これで、サキさんのいる島にいけるんですね」
 葵: 「そうだよ」
 みのり: 「……どんな島なのか、ご存知ですか?」
 葵: 「島全体がファルスハーツの実験施設。ランク付けが行なわれ、下位のものは上に文字通り搾取される」
 みのり: 「……」 いやなものを知った、そんな風に顔をゆがめる。
 葵: 「エージェントの誰かはていのいい家畜場と言ってたよ。彼女は其処の生粋の『オーヴァード』だ」
 GM: 葵は足を向けて振り向いて。
 葵: 「正直。わたしは彼女の事は今はもう覚えていない。情報はあるが実感は無い」
 みのり: 「……ぁぁ」 しまった。
 みのり: 「ごめんなさい…」頭を下げます。
 葵: 「助けたい、と思う根底のものが『無い』。だから起こりえると想像される事態を解決する為には」
 葵: 「外部のものが言う『手段』を最良と考え納得する部分がある」
 GM: 葵は溜息ついて
 葵: 「謝る必要なんて無いんだ。本当に」
 みのり: 「……やくんですか?」 最良と評された手段について ※43
 葵: 「『消す』と言う事さ」
 GM: 葵の眼鏡奥の瞳が冷たく光る。
 葵: 「プロジェクトアダムカドモン。その危険性について。外は脅威を持っている。だからそういう判断になる」
 葵: 「『夜』とよばれる意思機関がその流れを組んで。今回の事件を起こしているが」
 葵: 「──想像している以上に『脅威に思われていない』」
 みのり: 「たいしたことではない、と?」
 GM: ちゃらりとみのりが先日見たようなプレートを手に持って見せて。
 葵: 「報告ついでに作ってみた。アルカナセルの危険性も今に限った事じゃない」
 みのり: 「……おかしいな」 ちょっと笑う。「なんだか自分を見てるようです」
 葵: 「む?」
 GM: 眉間にしわ寄せて。
 みのり: 少し首をかしげて、葵さんを見つめる。 「ちょっとお聞きしたいんですが」
 みのり: 「UGNは、私のオーヴァード能力の危険度を、どれくらいに見積もってるんですか?」 ※44
 みのり: たかいほうかなあと自惚れてるんですが、と小声。
 葵: 「『要監視』らしいね。過剰ぞろいのこの区域でも特に、なんだから高いのじゃないかな」
 みのり: 「ですよね。判断が同じで安心しました」笑い。
 みのり: そして、表情をなくす。
 みのり: 「――――札が相手なら、わたしは、きっと灼いたでしょう」
 GM: ふむ、と。腕を組んで。
 みのり: 「思う存分に力を振り回して、復讐心の赴くままに、そして、札をおそれて、焼き払ったことだと思います」
 みのり: けど、と、天を仰ぐ。
 葵: 「けど?」
 みのり: 「それはただ、わたしが札への激情と、自分の力に恐怖におびえる、弱いひとだったからです」
 葵: 「ふむ」
 みのり: 言って、そっと、無名のプレートに指を伸ばす。
 みのり: 「対決しなければならないのは、ビームを撃っていれば解決できるような、生易しいものじゃかった」
 みのり: 「もっともっと、強すぎて絶望しかねないものでした」
 みのり: 世界とか、ジャームとか、レネゲイドとか、諸々諸々……
 みのり: 「この事件も、私が対決しなければならないもののひとつです」
 みのり: 「私の知らないたくさんのものが、私の相手ですから」プレートを、掴み、見下ろす。
 みのり: 小さく、溜息。
 みのり: そして、顔を上げる。 「私たちは、サキさんを連れて、何事もなかったように戻ってきます」
 葵: 「──彼女は、ね」
 GM: 葵は空の月を見上げて。
 葵: 「自分が幼い時から酷い目にあっても挫けなかったのは」
 葵: 「『祖父という肉親の情を信じていたから』なんだ。四季守先生からそう聞いている」
 GM: 葵は君の方を見て
 葵: 「滑稽に思うかい。両親に見捨てられたと思い。彼女が縋るものがそれしかないと思ってしまった事が」
 葵: 「ちなみに私がここにいる理由は。自分に置き換えると。やりきれないからだ」
 GM: はふ、と一息。
 みのり: 「まさか」 思うわけがない、と首を振る。
 みのり: 「葵、さん?」
 葵: 「私は父子家庭で生まれ。そして事件で亡くした。それしか縋るものが無いんだと当時は思ったよ」
 みのり: 「……」
 葵: 「『背教者』といわれているものの。自分の在り方だけは裏切れない。覚醒して身にしみたよ」
 葵: 「この力に」
 葵: 「彼女は。自己の投影を力として形成す能力の持ち主だ。君は札を恐れて、焼き払うといった」
 葵: 「が。彼女は。それも──その恐怖心に向き直った」
 GM: 葵は一息。
 葵: 「だからどうしようもなくココロが歪んでしまった。かの人たちが望んでいたように」
 葵: 「もっと単純な事だったろうに」
 GM: 葵はふふん、と笑って。
 みのり: 「……私は」
 みのり: 「今、サキちゃんをとても尊敬しています。私が目をそらしたものに、あの子は、そんな小さい頃に向き合った」
 葵: 「ああ。もっとも君のあり方に異論を述べる話じゃないよ」
 みのり: 「……すいません」
 葵: 「いいや。わたしからのお願いだ。彼女を助けてやってくれ」
 葵: 「彼女は助けの求め方を知らないんだ。人として。扱われてなかったから」
 GM: 悲しい事だけれどね。そういって話を締めた。
 みのり: 「もちろん」 全力で。力の限りにうなずいて。  手を差し出す。
 葵: 「む?」差し出された手を見て。
 みのり: 「握手しましょう。今、とっても心強い気分です」微笑む。
 葵: 「ん?ああ」
 GM: 戸惑った風に手を伸ばして握り締める。
 みのり: 力強く握り返し。
 みのり: 「百人力です」うれしそうに笑い、思わず両手で握り締め、ぶんぶん振るう。
 葵: 「ふぅ。君はまったく。助けられてからもう一度だな」
 GM: 照れた様に苦笑いして。
 みのり: 「?」 よくわからなそうに首を傾げます。
 葵: 「用意はいいかい」
 みのり: 「はい、もうこれで完全です……あ、そうだ、すいません」
 みのり: 勝手に握っていた、無名のプレートを示して 「これ、大事なものですか?」
 みのり: もらってもいいですかという意味で。
 葵: 「わたし手製のものだが。欲しければあげるよ」
 GM: サラッと言った。
 みのり: 「ありがとうございます!」手を離し、深々と頭を下げる。頭を下げてばかりである。
 みのり: 「では、ご協力に感謝します」
 葵: 「わたしはもう卒業してしまったけれど。君のような後輩がいてよかったよ」
 葵: 「私に任せておけ」
 GM: 胸を張って。
 みのり: その様子に、嬉しそうに、本当に嬉しくて、こんなときだというのに笑みが止まらなかった。

 GM: 調達あれば。シーン未登場でも可能です。 ※45
 高人: ではお言葉に甘えてUGN戦闘服に再挑戦。目標18。
  Dice 高人: 2r10=(10,2)=Critical!!
  Dice 高人: 1r10=(7)=7+10=17+10=27
 劉斗: おめでとう!
 GM: あ。成功した。
 高人: 今度はOK。
 皓: おめでとうですよー。
 高人: (ありがとうございますー)
 みのり: 応急手当キットを。目標値8
  Dice みのり: 3r10=(3,5,10)=Critical!!
  Dice みのり: 1r10=(5)=5+10=15
 みのり: おお、成功しました。使う機会があるかはおいておいて(何)
 劉斗: あとの二人は何か調達しますか? 数値が足りないなら此方がカバーしますが。
 皓: いや別に特には。
 みのり: さすが鳥越さん、買い物上手!
 冴: 此方も特には無いかな・・・。
 劉斗: じゃあ、ウエポンケースを調達。購入目標値は18。
  Dice 劉斗: 8r10=(3,3,4,4,7,8,3,10)=Critical!!
  Dice 劉斗: 1r10=(3)=3+10=13+20=33
 劉斗: 成功。シールドを入れておきます。
 皓: ……(何)
 GM: 盾が…(何)
 冴: 振る意味は(ry(何
 高人: ヴェイパーシールドか……(何
 みのり: 鳥越さんのケースバックの中身を見てはいけない(何)
 GM: えーと。最後に冴先生に質問が。
 冴: なんしょ?
 GM: 四季守 サキにロイス。取得してましたかね。 ※46
 冴: してない気がする、かな・・・。
 GM: ん。了解。じゃあ以上で(ろーろー)



 Middle Phase-09 「パンドラの箱の鍵──Pandora Box」
 ScenePlayer:“正位置の太陽”津嶋 皓(登場:可能)

  登場Dice 皓: 1d10=(4)=4+67=71

 GM: ヘリ調達の時間まで若干の余裕があったので、自宅に刀を取りに帰り。
 GM: そして用意を済ませて慌てて出て。集合場所に向かう途中の一本の路地にて。
 GM: ──《ワーディング》。
 皓: 気配に逸る足を止めた。ふと。発生源たる場所へ目をやり。
 GM: 発生源を見ればぼんやりした顔の青年が肩に黒の仔猫を載せて。
 GM: 腰に小さな鐘を持って。──君を待っていた。 ※47
 皓: 「……誰?」小さく、誰何の声。
 青年: 「えーと。津嶋君だね。こんばんは」
 GM: 青年は携帯を取り出し。通話ボタンを押す。
 皓: 「そうだけど……会ったこと、ありますか、僕、貴方と」
 青年: 「あー。今回僕の事はそれなりにスルーしてくれないかな。お使いなんだ」
 GM: ごめんね、と謝って。携帯を差し出す。
 皓: 「お使いって……」
 皓: 流石に呆れて見つつ、差し出された携帯に一瞬怪訝な視線を投げた。
 青年: 「君。彼女の記憶無いんだろ」
 GM: 青年は伸びをして。
 皓: 「……彼女」
 皓: 一言。反芻して。「さっきの、子、ですか」名前を何度も聞いたのに、出てこない。
 青年: 「うん」
 GM: 青年は猫を撫でながら。
 青年: 「『それが戻せるとしたら。今からの行動に意味が出るんじゃないかな』」
 皓: 「────」その言葉に、つい手が出た。差し出されたそれを受け取って。
 青年: 「君はイイ人間だ。見ず知らずのものの為にわかっているだろう火の中に自らを差し入れる」
 青年: 「だけれど、ね」
 皓: 「……何ですか」
 青年: 「わかっていると思うけれど。これに限って言えば君自身の欲望(≒願い)ですらないんだ。今は」
 青年: 「だからの話さ。前置きは長くなったかな。さて。向こうは忙しい身だからねぇ」
 皓: 「──そう、かも、知れません」でも。と一旦言葉を切り。
 皓: あの子は僕を見て、『助けて』と言った。それは、嘘じゃない。それだけは口中で呟いて。
 GM: ”向こう”と繋がる。重みと通りのある。 ※48
 ??: 『やぁ。待たせたね。津嶋君』
 皓: 「……今日はこれで何度でしょうか。一方的に僕を知っている方と話すのは。──何方でしょうか」
 皓: 皮肉にならない言葉で、遠まわしに返答して。相手のそれを待つ。
 青年: 「ま。君自身は気にもしてないだろうけれど。君は有名人でね。まぁ。鳥越君と交流ある人物だからね」
 GM: 補足しつつ。
 皓: 「何です、それ」
 GM: 青年はぼんやりした目を向けて。
 皓: ついぞ応えつつ。「ともあれ、貴方は何方で、僕に何のご用ですか。生憎、僕もそんなに今は暇じゃないんです」
 ??: 『そうだね』
 ??: 『奪われた記憶。戻したくはないかね。方法があるから彼を使いにしたんだが』
 皓: 「それは──」一瞬、躊躇い。「戻したいですよ。当たり前じゃないですか」
 皓: 「ところで」
 皓: 「何で貴方がそれを知っていて、態々それを戻す交渉を? 関係者なのですか、今回の件について、貴方は」
 ??: 『それを伝える意味はあるのかな』
 ??: 『提示される契約において。君は記憶を調整したい。我々は試したい。それだけの事だよ』
 皓: 「……それだけって」声に苛立ちが乗る。ついぞ、携帯を持った手に力が籠った。
 GM: 青年は手に持った何かの欠片を弄びつつ。
 皓: 「勝手に人の記憶を掻き回しておいて、上段からのその言い草ですか。何なんです、本当に」
 ??: 『名は、火鷹劉生と云う』
 GM: 青年はあーあ、と言う顔。
 皓: 「────は……?」思わず間抜けな声が出た。数度、それに瞬きして。
 皓: 「火鷹、先生……? 何で……」呟くような声。それに微かな恐怖が乗るのは自覚しつつも。
 火鷹: 『話を終えるか。契約するか。決めようか。君が言ったのは”今は暇じゃない”』
 皓: 「……そうですね、暇じゃない。僕も」一瞬だけ、躊躇いがあった。それを押し殺し。
 皓: 「契約という以上、僕からも何らかの代償があるのでしょう。それは?」
 火鷹: 『試したいだけだよ。今の君の状態を治療する方法を。試すかどうかを好きにしていい』
 GM: 青年は息を吐いて
 青年: 「そういう話さ」
 皓: 「そうですか。……体のいい実験体だと。そういうことですね」
 火鷹: 『そうだよ』
 皓: 「解りました」
 皓: 「お断りします。貴方の手は要りません」
 火鷹: 『そうか。健闘を祈るよ』
 GM: 通話は切れた。
 GM: 青年はぼんやりした目で。小さな剣の刃の切っ先のようなものを皓に向けていたが。仕舞う。
 皓: 「話、それだけですね。──それじゃ」通じなくても、言って。接続の切れた携帯を閉じ、青年に差し出す。
 青年: 「ま。話はこれだけなんだ。時間取らせたね」
 GM: 携帯を受け取って。
 皓: 「……良くまぁ遊んでくれますね」じ。と、向けられていた切っ先に視線を注ぎ。
 青年: 「彼は親切で契約を言ってたけれどね。僕は違う」
 皓: 「あれが親切だというなら、ちょっとは言葉の意味を調べた方がいいんじゃないですか……?」呆れつつ。
 青年: 「僕は傍観者だ。だから君の苛立ちや迷いは”どうだっていい”」
 GM: いや、ごめんね。と頭を掻きつつ。
 皓: 「そうですか」
 青年: 「うん。で。行く理由。出来たかい」
 皓: 「……そうですね」
 青年: 「君が考えを変えて残ろうとする理由なら作ってもいい」
 青年: 「君が向こうに行ってる間に。この街は戦場になる」 ※49
 GM: サラッと言いつつ。
 皓: 「……は?」思わず訊き返した。
 青年: 「ああ。君はコードウェルという人物は知ってるかい」
 皓: 「いえ」小さく否定して首を振った。
 青年: 「今はファルスハーツエージェントの大幹部の一人。それが黒巣市支部に強襲してくるのさ」
 GM: 青年は猫を弄びつつ。
 青年: 「当然。死人も出るだろうね」
 青年: 「街に戦火が広がれば友人も傷つくかもしれない。いなくなる人物も出るかもしれない」
 GM: 青年は首を捻り。
 青年: 「こう聞いた君はどういう選択をするんだろうね。津嶋君」
 皓: その言葉には、一瞬。困ったように視線を足元に落とし。軽く息をついた。
 皓: 「自分一人が……一人だけで出来る事なんて、そんなに多くないですよ」視線は落としたまま。小さく。
 皓: 「多分、初めから解ってたんです。僕は。──ただ、勝手が違っただけ、だって。そういうことです、きっと」
 青年: 「まぁ。『親切心』で僕が言いたいのは」
 青年: 「もう顔も覚えていない彼女の手を振り払えば。君の大切な友人達は助かる」
 青年: 「そういう事さ。だから。理由を作ってみた」 ※50
 皓: 「──友人と言うなら」ふるり。と。言葉を振り払うように首を振った。
 皓: 「この街なら、此処に住む人たちなら、大丈夫です。友人として、僕はそれを信じます」でも。と顔を上げた。
 皓: 「僕に、僕たちに『助けて』と言った。あの子は……見捨てちゃ駄目なんです」
 皓: 「言われた以上は、何とかしなくちゃいけないんです。僕たちが」
 皓: 「諦めないで。って、僕もあの子に言ったから。──それだけでいいです。理由なんて」
 青年: 「君が、君達が。手を伸ばしても『結末が変わらないとしても』だね」
 青年: 「うん。君は選択したね。実にイイヒトだ」
 GM: からんと鐘が小さく鳴る。
 皓: 強く首を振った。は。と強く気を吐いて霞む記憶を離すまいと。
 皓: 「馬鹿にされているようにしか聞こえませんよ、それ」苦笑で返し、笑い捨て。
 青年: 「馬鹿に?彼が親切で──いや。慈愛の精神で物を言ってるなら。僕は好奇心で述べただけさ」
 青年: 「遠からず。鬼姫は役割を通す。そう考えていたからね。そう、役割だ」
 皓: 「綺麗事だけが嫌ならもうひとつ理由はありますよ」こつり。と己のこめかみを指先でつつき。
 皓: 「盗られたものを取り返しに行くんです。それだけのこと」
 青年: 「うん。興味深いね。君も。彼の言い分もわかるよ」
 GM: 眠そうな声を出して。
 皓: 「それこそ馬鹿馬鹿しい話ですよ」と。と一歩。道に向き直り。
 皓: 「僕は僕の出来る事をする。それだけ……ああ」ふと、思い出したように。
 青年: 「まぁ。健闘を祈るよ。津嶋君」
 皓: 「とりあえず。ありがとうございました」ぺこり。一礼して。
 青年: 「いいや」
 皓: 「決心つけさせてくれたこと、感謝します。──それじゃ」
 青年: 「またこの街で戦火が起こるなら。起こすなら彼。起きるなら僕がいないといけないのが」
 青年: 「決まっていたからね」
 GM: 小さく鳴く猫をもう一度抱き上げて。
 皓: 「決まった未来なんてつまらないですよ。変化があるからこそ、生きてるってことでしょ」
 皓: 笑い、再度会釈の後、行くべき場所へと駆け出した。

 GM: そう。定められた話。もう一度最初から紡がれた話。
 GM: だが。結末が違っていたとしても。
 GM: 青年は眠そうに息を吐いて。街に消えた。



 Middle Phase-10 「夜をこえて──Over the Night」
 ScenePlayer:“蒼茫たる世界”神無月 冴(登場:可能)

  登場Dice 冴: 1d10=(1)=1+70=71
 冴: 此処に来て落ちついた。

 GM: 何故か。適当に準備して帰るだけの割に。
 GM: 普通に某人や何やかやで手間取って。到着が遅れたという。
 冴: ☆の人自重して下さい(><。
 GM: 乗り込んだ君を待っていたかのようにヘリを浮上させ。行き先の島へと進路を取る。
 GM: ほんの少し時間かかるからその間休息を取るなりしておいて欲しい、との操縦主と副操縦士との弁。 ※51
 冴: 休息、とは言われても……なぁ、と困った表情で窓の外を見る。 ああ、雲も心なしか多めで先行き不安。
 GM: 窓の外。自分達が通ってきた道筋を見ていると。
 GM: 黒巣の方で。赤いものがうつった。 ※52
 GM: 夜にて煙をまきあげるもの。大火だ。
 冴: 機内も何処となく静かで居心地が悪い。……いや、良くても正直困るものだが。
 冴: 自然と意識は遠くに放りなげてぼんやりと見つめ――……見て。 何だ、あれ。
 冴: 「火事……にしては、何であんなに広範囲……?」 ぽつりと。窓に手をついて、じっと。
  登場Dice 高人: 1d10=(1)=1+52=53
  登場Dice 皓: 1d10=(3)=3+71=74
 冴: 何かが起きている? ……でも、何が?
 高人: 「……なんか向こうも不穏な空気になってきてる気がするのは気のせいか」
 高人: 準備しつつも、別の窓からその光景を見やり。
 皓: 「──FHの襲撃……だ、そうです」ぽつりと。先生の後ろから。不安げな声と表情で告げた。
 冴: 「FH……? ど、どう言う事ですか?」何を知っているのかと、視線を彼の方に向け。
 高人: 「……ってか、その話どこで聞いたんだよ」津嶋君に。
 皓: 「──此処に来る前だよ」言い辛そうに。それでも、はっきりと。
 冴: 「……物部の者と、接触を受けたので?」
  登場Dice 劉斗: 1d10=(5)=5+72=77
 皓: 「物部の人……じゃ、なかったと思います」 ※53
 皓: 一瞬、副操縦席にいる人物に視線を投げつつ。それ以上は口にするのは止めた。
 高人: 「……まぁ、向こうはどーにでもするだろ。今はこっちの方を考えるしかねぇ」ため息ついて。
 冴: 「と言う事は、FHはFHでも“鬼”の襲来と言う訳ではない、か……。」
 冴: 「現在の混乱に乗じて、他部隊も乗り込んできたと言う事なのでしょうか。」
 冴: 確かに、今更引き返す事は出来ない。 ……先ずは、やるべきことをやらねばなるまい。
 皓: 「コードウェル、とか言うFHの幹部の部隊がどうとか…まぁ、いまさらどうしようもないことだとは思います──けど」
 皓: 不安は不安。はぁ。と息をつき。視線を戻す。
 皓: ──意識を集中していないと『自分がここにいる』理由をまた失くしそうになる、から。
 劉斗: 副操縦席にて機器を操作し、黒巣との通信を何度か試みていたが。そのヘッドセットを外して。
 劉斗: 「UGNの創設者、アルフレッド・J・コードウェル博士が、FHに渡ったという噂があったが、その通りだったというわけか」
 高人: 「……マジすか、それ」寝返ったという話に。
 劉斗: 「それを事前に知っていたという事か、皓?」
 冴: 「UGNの創設者がFHにって……こ、皓君。本当に何処で聞いたんですか、そんな話……?」
 皓: 「……結果的にそういうことになります」頷き。
 冴: 「全く。一体、どれ程の大物にまで目を付けられているんですか。あの街は……」
 冴: 額を抑えて息吐き。何か頭いってぇ。
 高人: 「……天城さんとかには言ったんだろうな、それ」しかめっ面になり。
 皓: 「隠す理由なんかないだろ。それは言ってきたよ」
 高人: 「……ならいい。とにかく、今はこっちの事考えとけ。そんな調子じゃ、助けられるもんも助けられねぇぞ」
 劉斗: 「それを知っていた上で、物部島へ渡るつもりか……」どこまでお人好しなのだと、言葉に苛立ちを含め。
 皓: 「何かいけないのですか?」それには素で首を傾げて劉斗さんを見た。
 劉斗: 「家族と友人を黒巣に残して、たかだか一人を助けに行く」
 劉斗: 「…その娘は…お前にとってそんなに大切な存在なのか?」
 皓: 「──……正直、解りません」はふ。と微かに天井を仰ぎ、素直に応えた。
 劉斗: 「そこまでして“守るべく”存在なのか」
 劉斗: いつか、どこかで、同じ問いを別の誰かに投げかけた事を思い出した。
 皓: 「でも、約束したんです」視線を戻し、真っ向から。
 皓: 「『助ける』って……それだけなんですけどね」流石に苦笑して微かに目を伏せた。
 高人: 「……つくづくお前らしいってか何ていうか……良くも悪くも」少しだけ苦笑い。
 劉斗: 小さな舌打ちをして、追及をそこで止める。
 冴: 「……記憶を無くし、繋がりが断たれてしまっても力になろうとする子が居て。」
 冴: 「その一方で。……血縁と言う、何よりも切り難いもので繋がれていながらも平気で贄としようとする者たちも居る」
 冴: ぽつりと。視線は向かう先の方へ移し。
 皓: 「馬鹿だなぁって思わなくもないけどさ」高人の言葉には更に苦笑して。
 皓: 「見捨てられないって思ったんだ。それだけなんだよ、ホントに」
 高人: 「……ま、俺も更鎖せんせーに頼まれて、決めた以上は今更覆せねぇしな」
 高人: 「どちらにしろ俺はぶっ壊すだけだ……助けるのは、お前と比奈。二人の役目だな」
 高人: ひらひらと手を振って、準備に戻る。と告げて自分の席へ。
 皓: 「頑張ってみるよ。──そのために来たんだからね」
 冴: はふりと息を吐き。 こっそりと鳥越さんの近くにある椅子へと座り直し。
 冴: 「……物部妙玄の詳細についてはある程度は把握しましたが。」
 冴: 「サキさんの父親と言う朔夜さんの事、そう言えばいまいちお話を聞きそびれていましたが……」 ※54
 劉斗: 「………」
 劉斗: “どうしても訊きたいのか?”と、沈黙が問う。
 冴: 「この先へと向かう以上、立ちはだかる可能性がある相手の事。」
 冴: 「情報と言うものは、多少程度でもあるとないとでは大違いだと思うのですが。」どうですか?と、視線で。
 劉斗: 「………──」溜息のように、大きく息を吐く。
 劉斗: 「──かつて黒巣市で起きた一日戦争、“真冬の夜の夢”の決着をつけるため」
 劉斗: 「“虚構の夜のラプラス”との戦いを選択し、四季守サキの父親、物部新一を殺した」
 劉斗: ヘリのローター音に紛れそうな音量で。それでいて、はっきりとした口調で告げる。
 冴: はい、と相槌を打ちつつ。
 劉斗: 「それだけだ」
 冴: 「それだけですか?」
 劉斗: 「次に踏み出そうとする一歩先に、如何なる矛盾があろうとも立ち向かう」
 劉斗: 「そうやって歩んできた『道』を肯定することが、今在る自分の証明となる」
 劉斗: 「──故に、俺は自分の選択を悔いる事はしない」
 劉斗: 「そして、彼と彼が守ろうとした者達の現在も過去も、否定しない」
 劉斗: 「結果として衝突するならば、それも仕方のない事だろう」譲る気など無いのだから。
 冴: 「朔夜……いや、物部新一さんですか。 鳥越さんから見た彼は、どう言う方なのですか?」
 劉斗: 「腹立たしくも有能な部下であり、俺にとっての先達だ」
 皓: 成り行きのように。耳に入った会話に呟いた。
 皓: 「その……サキ、さん? の、お父さんは、何で、劉斗さんと対決したのですかね」
 劉斗: 「俺が物部島へ行く、理由そのものだ」
 皓: 「サキさん、じゃないのですか」護ろうとした。というその疑問には普通に返した。
 劉斗: 「今は“夜”の尖兵として、鬼の精製に関わる者。…それ以上は俺が語るものではない」
 劉斗: 不快感を口調に表し、口を閉ざした。
 皓: 「……おかしな話ですね。良く、解りません」
 皓: はふ。と息を吐き。口を噤んだ人物に再度一瞬の視線を投げ、椅子の背にもたれた。
 劉斗: 「おかしな話だろう? ──だから“矛盾”と、先に言った」副操縦席の背もたれに身を預ける。
 劉斗: 「矛盾があるとして。これから成すべきことに何の変わりがあるか。何も無い」
 皓: 「ありませんね」
 皓: 「あの子を。──サキさん助けに行く。そう言う面子です。此処にいる人たちは」
 皓: それだけでいいです。と。些か疲れたように目を伏せた。
 冴: 護ろうとした。 ……ん? 「護ろうとしたって……何方を?」
 冴: 聞いていた話から推測していた事としては、“家”に娘を提供すると言うくらいなのだからてっきり其方に協力的だとばかり思っていたが。 言い方のニュアンスに疑問を感じ。
 冴: 「……朔夜なる人物が物部家にサキさんを提供したと聞いていたのですよ、此処に来る前に。」
 劉斗: 「……引っかかる物言いだな。お前の抱く疑問は何だ?」背もたれ越しの冴を、睨み付け。
 劉斗: 「こう言い直せばいいのか? “朔夜”は娘のサキを愛していた、と」
 劉斗: 「それが現在、蘇り、“夜”の尖兵として鬼の精製のために娘を提供したとはいえ、その過去にどんな誤りがある?」
 劉斗: 「どちらも正しい。ただ、そう動くより他は無いということだ」
 劉斗: 「逆説的になるが。“そう動くより他が無かった”からこそ、朔夜は、夜の計画を早めた」
 劉斗: 「自分の命と引き替えに、大切なものを守るためだけに」
 劉斗: 「──俺が言う話では無かったな。ただの邪推だと思って、忘れろ」ふぅ。と息を吐いて。 ※55
 劉斗: 着陸態勢に入ろうとする機体の制御のサポートを開始する。
 冴: 「……そう言う事、だったのでしたか。」
 冴: ふむむ。どうやら、自分が抱いていた認識に大幅なズレがあった模様だと。腕組みつつ。
 高人: 「……そろそろか……さて、盛大に暴れてやるかね」
 高人: 準備を終えて。不穏当な言葉を呟きつつ席のベルトを締め直す。
 冴: 認識を改める必要があるか、と頬を掻きつつ。 また視線は近くの窓の外へと移す。
 冴: ――到着まで、後数刻か。 今一度、今回の事を思い直してみよう。

 GM: 篝火が焚かれた島。
 GM: 物部島──もしくは鬼姫島。
 GM: 鬼が棲むこの島に。ヘリは降り立った。
 GM: 静かに。静かに。



 Master Scene 「世界に一人ぼっち──Can't go home again」
 ScenePlayer:−−/登場:不可

 GM: 薄暗く。そして広い室内の中。
 GM: 打たれ。蹴られ。裂かれた襤褸屑が一つ。転がっていた。
 GM: 否。
 GM: もう一つ。人の原型を留めているに過ぎない襤褸屑がもう一つ。 ※56
 GM: 薄暗闇にて呻く声も無く。屍との境目を緩やかに。

 GM: そして幽鬼。
 GM: 襤褸屑の一つの頭を片手で吊り上げる。
 GM: ぼたり。流しつくされたと思われるが血が流れる。

 GM: 「こうまでしてもまだ息があるのか」

 GM: ぼたり。

 GM: 「無垢なる心」

 GM: 襤褸屑の口元が不敵にニヤリと笑った。
 GM: ふんと鼻で笑い投げ捨てる。
 GM: どさりと落ちる。

 GM: 「何故耐えられる」
 GM: 半死体に。問う。
 GM: 単独で忍び込んで。機をうかがい。状況を把握し。
 GM: ──あるべきものを殺そうとしたこれに。
 GM: 異端であった自分であったからこそ。気づき。対処した。

 GM: そして拷問を経ても語るでもなく。生を諦めて絶命する訳でもなく。
 GM: ただ意識を顰め。──機を狙った。
 GM: 人に潜む『鬼』のように。

 GM: 「答えろ」

 GM: ハッと小さい声が返った。
 GM: 「は」
 GM: 「はは」
 GM: 「ははは」
 GM: 「あはははははははははははははははははははははははっ!」

 GM: 深遠から響く声。
 GM: ”鬼”は
 GM: あかい めを
 GM: して。
 GM: 笑った。

 GM: 「何、故と聞くか。何故と、聞くか。亡霊の王」
 GM: 「決まってんだろ」

 GM: 「妹──家族の為だ」

 GM: 冷気が打ち据え。切り刻んだ。
 GM: 「お前はここで──死ぬ」
 GM: 「そーなるかもな」
 GM: ごろりと大の字になったまま。ただの死を迎える。

 GM: 「俺が刻んだ標を見て誰かが気づく。それでいいんだ」
 GM: 鬼が吐くように。
 GM: 「いいや。来るさ」
 GM: だってよ。
 GM: 「囚われのヒロインと掴まった間抜けな奴。そして悪役」
 GM: はは。
 GM: 「ヒーローがやってくるには都合のいい状況だろ」 ※57
 GM: ははは。
 GM: なぁ?誰に告げるでもなく。

 GM: 「だから。信じていろ。サキ」

 GM: どさり。質量のある炎が鬼を打ち据え。
 GM: 亡霊の王が鬼姫の髪を掴む。
 GM: ひきずり。そして。
 GM: 鬼の前に。

 GM: 鬼姫はすがって泣いた。
 GM: 自分を助けると言った人を。巻き添えにした事を。
 GM: ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。

 GM: 「鬼姫。お前は”其れ”を喰らえ」
 GM: 髪を、否。頭を掴み。

 GM: 「今宵。定められた日。そして絆持つものを断ち切る事で鎖の鬼は完成する」
 GM: 「そして」
 GM: 「お前はそれに抗えない」

 GM: 強い力に押し流されるように。

 GM: 「お前には居場所など無い」
 GM: 蘇る祖父の声。それが。
 GM: その身を縛る。鎖のように。己に定められた名のように。
 GM: 鎖希。──未来など無い。

 GM: ──たすけて。
 GM: この声が誰かに届きますように。

 GM: 鬼姫は唇を鬼の首に近づける。
 GM: 喰らうために。
 GM: 血飛沫が舞った。

 GM: 定められた生贄。定められた時間。定められた結末。
 GM: 『過程は変われど。結末は変わらない』
 GM: 血涙を出して。泣いた。吼えた。

 GM: 月は。冷ややかに其れを見ていた。
 GM: 何でもない話。
 GM: 業鬼の誕生の話。



 Climax Phase 「もう歌しか聞こえない──Alone the world」
 ScenePlayer:ALL

 GM: ”自分”が蘇ってきたのは。
 GM: 何故だろうか。
 GM: どうして黄泉路から戻ってきたのだろうか。
 GM: ”死霊の王”とは異なる理由があった筈だ。
 GM: 大切なモノが抜け落ちて鎖に繋がれるこの身でさえ。
 GM: かなえたい願いがあった筈。
 GM: ああ。そうだ。

 GM: あいつと。この子の。顔が。見たかったんだ。 
 GM: だから。この鎖でさえも。──今は正しく、と。
 GM: 思わざるを得なかった。

 GM: 感傷を押し殺し。血涙を流し佇む娘を。そっと抱いて。
 GM: 鬼の主の元に。
 GM: それが自分に与えられた枷である故に。

 GM: ヘリが上空で降下体勢になった際に。
 GM: 下を見ると。
 GM: 人。人。人。
 GM: 見上げる人。
 GM: 手には刃物。鈍器。その他諸々の──凶器。
 GM: 一様に感情を灯さず。
 GM: ただ外敵を待った。 ※58

  登場Dice 高人: 1d10=(8)=8+52=60
  登場Dice 劉斗: 1d10=(6)=6+77=83
  登場Dice 皓: 1d10=(10)=10+74=84
 皓: やっべ。
  登場Dice 冴: 1d10=(8)=8+71=79
  登場Dice みのり: 1d10=(1)=1+80=81
 みのり: やった、やっと1…!
 冴: ごりっと皆上がってるな・・・。

 GM: 人の形をした”もの”が一斉に目を向ける。
 葵: 「山の上の社。そこに屋敷がある。そこだ」
 皓: 「ありがとうございます。──そこまで、突破するしかないですね」
 皓: ぶん。と強く首打って、意識をクリアに。大丈夫。まだ目的は解っている、まだ。
 劉斗: 機体制御は完全に葵に任せ、PDWのセーフティロックを解除しながら頷く。
 劉斗: 「阻む者は蹴散らして進め」
 高人: 「……言われるまでもないすよ――ぶっ潰す、跡形もなく」
 みのり: 「……ごめんなさい」 小さく謝りながら、"サンホセ"を左腕に具現させる。
 冴: 「強行突破と言うのは正直苦手な部類なのですけどもね……。」 うわぁ、と余りの多さに絶句しつつ。
 高人: 右の拳を、左手の手のひらに打ち合わせて。キーホルダーを手に取り"魔眼"の剣構成。
 みのり: キィィ――――、と高周音を稼動させ、紅風を吹き始める。
 GM: 服装は普通の女性。漁師。商店主。そして黒服。ただ一様にその眼は人でなく。
 高人: 「……俺らから行くか、比奈。広範囲攻撃は俺らの領分だし」
 GM: 紛れも無く。──”異形(ジャーム)”であった。
 みのり: 「……殺さないでくださいよ?」懇願のまなざしで
 高人: 「……努力はするとしか言えねぇな」"魔眼"の剣を眼下の"敵"に向ける。
 みのり: 言いつつ、L字の得物を夜天の頂へ振り上げた。
 劉斗: 「構わん。“還す”だけの話だ」二振りの刀を腰に帯び、タイミングを計る。
 高人: 「……んじゃ行くぜ――Open Fire!!」叫びと同時、炎と氷、重力を束ねた"砲撃"を一斉に放つ。
 みのり: 「――――中空に響け、"サンホセ"!」
 みのり: 真紅の超音速高周波ビームが、夜闇の虚空を引き裂いて降り注ぐ。
 GM: 大地を抉り。灼き。吹き飛ばし。
 GM: なりそこない達が吹き飛んで塵に還っていく。
 みのり: 篭目格子状を描き乱舞する赤光が、氷炎の爆撃の中に混ざって走った。
 皓: 「──出るよ!」開いた道。タイミングを合わせ、そこに飛び降り、走り様、残った残党を得物で横薙ぎ、走った。
 みのり: 「葵さん!」  運転席へ、一声。
 みのり: 「行ってきます!」
 葵: 「任せろ」
 高人: 「――大人組の人も、出番だぜ!」
 高人: 出鼻をくじいたのを確認したところで後ろに叫び、同時に飛び降りて後を追う。
 劉斗: 右手に銃を携え、連撃によって生じたグラウンドゼロへと降り立つ。
 みのり: 返事も待たず、ヘリから降りて走り出す。
 冴: 「突破口が開きましたか!」 次いで飛び降り、その道が埋まらぬように只管に続く道を走る。
 GM: ぽつりぽつり。と。山奥へと続く階段と。篝火。
 劉斗: 先刻の第一波を凌いだ者達へと銃弾を撒き散らし、牽制を行いながら走り抜けた。

 GM: 「あれが言ったように──来たぞ。取り戻しに」
 GM: ”死霊の王”が告げる。 ※59
 GM: 偉丈夫の老人はその言を流し。着物を着込み。角を生やした娘…孫娘をした形のものを見る。
 GM: ただ其れは魂を燃やし尽くしたように。伏せていた。
 GM: 「構わん。ただの贄だ」

 GM: 階段を駆け上がり。大屋敷の前。広い庭園。
 GM: 円状に篝火が焚かれ。そして。中心に。 ※60
 GM: 一人の娘の姿。その眼には澄んだ月が映り。
 GM: その向こうには。4人の人影。
 GM: 白いスーツの男。長身の優男。獰猛な眼を持つもの。そして。偉丈夫の老人。
 GM: そして。
 GM: 人であろう残骸。
 GM: 長身の男である朔夜が一歩前に。
 朔夜: 「来てしまいましたか」
 劉斗: 「ああ。有言実行が俺の信条だからな」
 劉斗: 装弾数50発。とはいえど、此処に来るまでに撃ち尽くしたFN-P90をカートリッジごと放り捨てる。
 朔夜: 「もう私達には言葉は要らないでしょう」目を伏せて。刀を二振り。
 劉斗: 「言葉は尽くした。──いや、言葉を尽くすまでも無い」代わりに腰の刀を一振り、抜き放つ。
 GM: 獰猛な目を持つもの──日下部と白いスーツの男は。冴を見て。またか、という顔をする。
 冴: 「きょ、恭平君!? ……やはり連れ攫われていたのか……。」
 冴: 目の前の惨劇に、頭がくらりとなる。 ……此方も視線を上げ、同じく見やる相手を見。
 日下部: 「よくもった方だった」事も無げに。
 冴: 「……流石においたが過ぎましたね、日下部さん。」
 日下部: 「ならどうする。出来るのか。お前に」手を払い。
 冴: 「出来る、出来ないの問題では無いでしょう。此処まで来たのなら。」
 冴: 「やるしかない。 ――それが、みすみす貴方の復活を許してしまった僕のすべき事だ。」 ※61
 冴: 握り拳。 何時でも、振りだせるように。
 日下部: 「『起こった事を無駄にしない』『起こりえる事を無駄にしない』──『結末は変わらない』」
 日下部: 「”札”の概念。それをこいつらは1000年以上も続けてきた。それがこうして実った訳だ」
 GM: 残骸と月を眺める娘を見つつ。
 冴: 「……この世に絶対というものは存在しないんですよ、残念ですがね。」
 冴: そうですよね、と。 共に立つ子供たちを見。
 皓: 向こうに佇む人物は視界に留めず、手前の少女。──恐らく、“知っているはずの”その姿を凝視した。
 皓: 「────、キ、さん……」小さく、それでも何とかその名前を絞り出した。
 皓: この期に及んで、合っているかすら自信のない自分の記憶にもどかしさを感じつつも。
 皓: 「サキさん、だろ」2回目は、淀まず。名を呼んだ。
 GM: 娘は。ゆっくりと。視線を。向けて。微笑う。血の涙を流したまま。
 皓: 向けられた視線。もう一度、頭を振って靄を払い。
 皓: 「君が呼んだから。来たよ。僕たちは此処に。君を助けに……いや、違うな」
 皓: ふるり。今度は気賭場を否定する意味で首を振って。
 皓: 「君の存在を取り戻しに来た。君に言われるまでもなく、これだけの人が」
 GM: じゃらり、と手につけられた枷の鎖が鳴る。
 皓: 「──君は頑張れた? 戻る。という想いを持ったまま、此処に来れた?」じ。と彼女に纏わりつく枷。それを見て。
 みのり: 「……サキちゃん」名前を呼ぶ。
 GM: 娘はみのりに向けて。
 みのり: 得物をしていない右手を、彼女に伸ばしながら。  「私の声が、まだわかる?」
 GM: すがるように。手を伸ばそうとして。留まる。
 みのり: 「……もし、あなたがまだ鬼だったら」微笑む。
 みのり: 「私は、鬼のあなたでも、鬼のままのあなたでも、かまわない」
 みのり: この手を取ってくれるのなら。
 サキ: 「わたしに、夢なんて無い。それでも。あの場所に──居場所に戻りたい」
 みのり: 「帰ろう、サキちゃん」
 サキ: 「わたし、は。こんな血に染まった。血を纏った姿なんて…見られなくなかったのに!」
 皓: 「──なら……それを外すのは僕たちの役目、だね」枷に留めた目を上げて。
 皓: 「その枷の為に伸ばす手が届かないなら──それを断ち切るよ」
 サキ: 「それでも、だから!」
 みのり: 「……あなたには、私の角は見えないかな?」 ※62
 サキ: 「友達…だから」
 みのり: 「ありがとう」はっきり、笑った。
 サキ: 「友達でいいかな…」
 みのり: 「もし」懐から、無名のプレートを出す。
 みのり: 「あなたが、今から私を、札を相手に鬼になる私を見ても怯えないなら」
 GM: 皓の言葉に鎖を鳴らしながら。手で顔を伏せる。
 みのり: 「私をあなたの友達にして、ね」
 みのり: キ、ン
 みのり: 高音ひとつ。それで、プレートが割れた。
 みのり: サンホセが、赤風を彷徨のように吐き出す。血の匂いが、夜風をぶち抜く。
 皓: 「そうだね。寧ろ、君が許してくれるなら、友達だって認めて欲しい」
 皓: 苦笑して、こめかみを叩き。「こんな僕でも良かったら。認めさせて。サキ、さん」
 サキ: 「もちろん」
 GM: 最後の語彙が消えるぐらいの刹那。サキの胸元から鈍く輝く刃が突き出している。──槍。
 みのり: 「!?」
 皓: 「なら、何もかもを取り返して帰──」笑いかけた、言葉が止まった。
 GM: 投げたのは老人。座ったまま。投擲した。皓は見た事がある刃。
 皓: 「──っ!」走り。崩れかけるその身を掬い上げて。
 GM: 先日の邂逅で青年が持っていたものに類似している。
 皓: 「──キ、さんっ!」途切れる名前。それでもそれを呼んで、抱え込み、向こうを見た。
 妙玄: 「謳うな。鬼が」
 サキ: 「はな、れ、て」
 皓: 「嫌だ」
 GM: 槍の箇所から。腕に。足に。ものが割れるように。ひび割れていく。
 皓: 「離したらまた同じになる。──同じ繰り返しはもう、真っ平だ!」叫び、崩れかける少女をむしろ強く抱え込んで。
 GM: サキの影が月に照らされて。伸び。
 皓: 「だから、君も……君のままでいる事を諦めないで!」
 GM: 皓に。みのりに。冴に。高人に。…鳥越に。物言わぬ恭平に。
 GM: 泣いた様に笑って。己の影に食われた。
 みのり: 「サキちゃん―――――ッ!!」
 GM: 影の中で軋むような音が響き。膨れ上がる。
 GM: 月の光を得て。影より浮かび上がるのは、少女を取り込み脈々と在らざるべき執念を継いだ鬼。
 GM: 胸部に少女の顔より上胸を残したまま。鬼は立ち上がる。 ※63
 みのり: 「……これが、あなたの"鬼"だというの?」
 皓: 「────っ!」腕から離れた姿。留められなかったそれに歯噛みして、それを見上げた。
 妙玄: 「──────フン」
 みのり: 「答えて! 起きてよっ、サキちゃん!」皓の隣にまで駆け寄り、叫ぶ。
 GM: 老人は椅子よりゆっくりと立ち上がり。”業鬼”に命ずる。
 妙玄: 「消せ。眼前のような奴等が理に沿って1000体の鬼を殺すならば、1500体の鬼を生め」 ※64
 高人: 「――偉そうにほざいてんなよ。大人と呼ぶ気も失せる下衆が」ずっと黙って様子を見ていた顔を上げ、睨む。
 高人: 「全くもって見苦しいもんだなオイ……人様の記憶を弄りまわして」
 高人: 「大の大人達が女の子一人よってたかって追い詰めて」
 高人: 「そんなに"力"が欲しいのかよ。そこまでして"選ばれた存在"ってやつになりたいか」
 高人: 大きく息を吸い込んで――吠える。
 高人: 「――好き勝手するのも大概にしやがれこの救いようない所か救う気にもならない老害が!!」
 高人: 「他人様の大事なもん弄んどいてずいぶん偉そうな面だなオイ!?」
 高人: 「何様のつもりだ気色悪くて不愉快極まりない面浮かべやがってよぉ!!」
 高人: 「そんな奴が偉そうに他のヤツどうこう語ってんじゃねぇよ身の程知りやがれ三流どころかランクに入れる気にもならねぇカスが!!」
 高人: 「手前らのその見るに堪えない外道面原型留めないほどぶん殴って這い蹲らせてやっから人嘲る言葉の代わりに念仏でも唱えてそこに突っ立ってろ!!」
 高人: 「もっとも唱えたところで行く場所なんざ決まってるだろうけどなぁ!!」
 高人: 「――まぁ何が言いたいかってーと結局は一つだけだ。とっととこの世界から消えて失せろよ、お前ら」
 高人: 最後は底冷えのする声で告げて右手を振るうと同時、――"力"によって地面が大きく抉れた。
 高人: 「つーわけで!ぼさっとしてんな、津嶋、比奈!助けるんだろうが!あの子を!」
 みのり: 「もちろん」
 皓: 「──あ、ああ、そうだったな」流石に面喰いつつも、かけられた声に立ちあがり。
 GM: 老人は──実に詰まらなそうに。杖を一つ地面に突いて。
 みのり: はっきりと頷く。 「風見先輩、お願いが」
 高人: 黙って比奈さんの方を向く。
 みのり: 「私と津嶋先輩が、サキさんを助けます。だから、それまで…」 ちら、と老人を一瞥する。
 高人: 「……ああ、手だしさせる気はねーよ。任せろ」
 みのり: 「そっちのなにかをこれいじょうしゃべらせないでください」
 みのり: 言葉を受け、背を向け、"鬼"に対峙する。
 皓: 「間に合わなかった……いや、そうじゃない」ふるり。首を振って。目の前の異形。いや、少女を見上げた。
 皓: 「此処までは此処までだ。なら──此処から変えていけばいいだけだ。そうだろ」
 皓: 「それは確信を以って彼女に告げる言葉。
 劉斗: 「老害か」──正しくその通りだな、と鼻で笑って。
 GM: 長身の青年が苦笑して。
 劉斗: 「これが“彼女を必要とする輩”達だ。頼もしい奴等だろう?」皮肉めいた笑みを、うっすらと浮かべて彼を見た。
 朔夜: 「まったくです。──見れて良かった」皮肉を受けて。そして苦笑で返す。
 朔夜: 「私がいたのは。妻と娘の為。今いるのも──娘の為」
 朔夜: 「彼らがこう言っている。──心置きなどもう一つしかありません」
 朔夜: 「始めて終わらせましょう。炎の宴を」
 劉斗: 「ああ、終わらせよう。それが俺の役目だ」
 冴: ――ちらりと、彼と対峙する相手を見る。 ……その表情を見た。
 冴: そうか、成る程。彼の邪推は間違いと言う訳では無かったのだなと。此処にきて思った。 ※65
 冴: ならば、今。 壊すべきは。
 冴: Sは取れないから通常で取得申請。 父と娘の絆すらも壊す今日と言う“夜”に□執着/■敵愾心で良いすか。
 GM: いいですよ。
 冴: ういさ、感謝。

 GM: 「取り戻す、か。さすれば1000年を積み重ねて来た儂ら(ヒト)の執念を乗り越えて行くがいいわ!」
 GM: 「人を超えたる裏切り者(オーヴァード)どもが!」

 GM: 月夜の邂逅。

 GM: ===========================
 GM: 衝動判定
 GM: ===========================
 GM: 意志判定で9でお願いします。
  衝動判定Dice 劉斗: 9r10=(4,8,1,5,5,5,10,7,3)=Critical!!
  衝動判定Dice 劉斗: 1r10=(5)=5+10=15+1=16
  侵蝕率上昇Dice 劉斗: 2d10=(3+9)=12+83=95
 劉斗: 成功して95%。
  衝動判定Dice 高人: 8r10=(3,10,2,7,2,9,3,7)=Critical!!
  衝動判定Dice 高人: 1r10=(9)=9+10=19+4=23
  侵蝕率上昇Dice 高人: 2d10=(2+2)=4+60=64
 高人: 成功/64%。
 GM: 高人…(何
  衝動判定Dice みのり: 11r10=(3,10,10,10,8,1,6,10,4,6,9)=Critical!!
  衝動判定Dice みのり: 4r10=(9,5,6,10)=Critical!!
  衝動判定Dice みのり: 1r10=(2)=2+20=22+2=24
  侵蝕率上昇Dice みのり: 2d10=(10+10)=20+81=101
 みのり: おい!? 高ぶりすぎですよ!?
  衝動判定Dice 皓: 5r10=(9,6,6,6,6)=9+1+1=11
  侵蝕率上昇Dice 皓: 2d10=(7+1)=8+84=92
 皓: 成功の92%……ってみのりやばいな。
  衝動判定Dice 冴: 5r10=(8,2,5,6,10)=Critical!!
  衝動判定Dice 冴: 1r10=(6)=6+10=16+1=17
  侵蝕率上昇Dice 冴: 2d10=(4+6)=10+79=89
 冴: 成功で89・・・ちょっと皓君とみのりさんの出目凄いな(何
 劉斗: なんということだ(何)
 皓: ゾロ目が好きすぎるダイス様……
 冴: 高人君にはみのりさんのカバーを頑張ってもらうしかないな・・・多分二人は同一エンゲージだろうし
 高人: ……《炎陣》無いのが痛い(何
 GM: えーと。至極簡単に。エンゲージ説明。
 GM: [ディアボロス・レイス・爺・朔夜](5m)[サキ・みのり・皓](5m)[高人・劉斗・冴]
 GM: こんな感じかな。
 劉斗: 後衛から、敵一群に1マイナーでエンゲージは可能ですか?
 GM: 可能ですよ。
 劉斗: 了解。
 GM: 念のため。今回、現在において使用しているEロイスは以下の4点。
 GM: 現在は《虚実崩壊》《砕け散る絆》《破壊神顕現》《血の花嫁》。 ※66
 GM: 《破壊神顕現》は3ラウンドクリンナップ終了にて[サキ]をこの世界で[破壊]します。
 みのり: ちなみに、あまり聞きたくないですが、破壊後はどうなります?
 GM: サキというパーソナルは消滅します。魂ごと粉砕されます。
 劉斗: 皓のロイス枠も完全消滅するんですね?
 冴: 完全なロストか・・・。
 GM: 鬼は残るのでそのまま活動します。
 皓: それは絶対に何とかしないとな……
 高人: きっついなぁ……。
 GM: 皓のロイス欄に関しては、発現時において爺様生存の場合は。再構成され復帰します。
 GM: 死亡している場合は消滅します。
 皓: ええと。3R終了時にサキさんが破壊されて、かつ、お爺さんが生きていたら、ロイスが埋まっていない空き枠として復活する。ってことですか?
 GM: うん。します。
 皓: で、死亡している場合はタイタスですらなく実質6枠のままってことですかね。
 GM: ですね。あくまでこのセッションに限り、ですが。
 皓: おういえ……逆じゃないのですね。
 GM: 時間が立つと風化して消えます。また。今回の目的ですが。
 皓: あと、《砕け散る絆》の現時点での解除方法は何になりますか。
 GM: ああ。そっちから行こうか。
 皓: お願いします、私事で済みませんが(土下座)
 GM: 朔夜の撃破。もしくは物部妙玄の撃破、です。もう一つありますが。
 GM: 条件を自然にクリアしている人物はいます。一応。 ※67
 皓: そうなのか……
 GM: で。今回の目的ですが。
 GM: [サキ]の殺害。もしくは対処。並びに物部妙玄の対処です。
 GM: レイス・ディアボロス・朔夜に関してはその限りではありません。
 GM: ん。追記。
 GM: レイスは余力を切ると撤退及び状況を見て別行動を考えます。
 GM: 3Rを経過しても。対処が終わっていない場合。何かが起こります。
 GM: 以上。質問あれば。
 皓: 何かってなんですか(何)
 冴: 対処ってのは普通にHP0にすれば良いんですよね。
 みのり: ろくでもないことであることはコーラを飲んだらげっぷが出るってくらい確実ですね!
 冴: HP0ってか撃破と言うか。
 GM: えーと、君達が望むような結末ではない、といっておく。
 皓: へぃ。あと殺害はともかく対処と言うのは戦闘不能(HP0)にする。という理解でよろしいですかの。
 GM: です。
 皓: 了解しました。
 みのり: 大丈夫です…強いて言えば、敵のIVが知りたいぐらい(何)
 GM: レイスは自身のHPが残っており。尚且つ、サキのHPが0であった場合は[止めを刺します]。
 冴: てめぇ(何
 GM: そのまま[即時退場]します。
 冴: その行動はカバー可能でしたっけ。
 GM: できる、としていいよ。
 冴: 把握。
 GM: 冴先生が無双すればいい。
 冴: 落ちつけ。
 GM: えーと。IVはみのりが最速だよ(何
 みのり: となると、やはりRC組はシーン攻撃等で各担当を援護、のほうがいいですね。《加速する刻》こわい(何)
 皓: まぁサキちゃんのカヴァーは用意します。
 GM: みのり→サキ→朔夜→鳥越→高人→皓→妙玄→(壁)→ディアボロス
 GM: こんな感じじゃないかな。アバウトだけれど。
 冴: なぁ(ry
 劉斗: にーに早ッ(何)
 皓: 壁(何)
 劉斗: …冴てんてーが居ない…。
 冴: 突っ込んだ方が良いのか、それとも素か(何
 GM: いや。素だ。むしろレイスも忘れてた(何
 みのり: そういえば(何)
 冴: レイスさんと仲良しこよし、だと・・・てっきり壁にされたのかとばかし思ってたよ!(何
 皓: あとごめんなさい、僕高人君より早いです一応……
 高人: うん、確か早かったはずですね……《フェザーライト》なんて大層なもん無いし(何
 GM: みのり→サキ→レイス→朔夜→鳥越→皓→高人→妙玄→ディアボロス→(高い壁)→冴
 GM: こうだな。
 冴: (先頭が見えないのー (飛び跳ね
 高人: 高い壁(何
 劉斗: おお、こんなに遅いのは久しぶりだ(何)
 みのり: 先生、リレーするとディアボロスに負けてしまうのか……(何)
 高人: 論外とか遥か彼方とか高い壁とか、どんどん言葉が増えて行く(何
 GM: だからみのりが冴の三倍ぐらい早いという…(何
 冴: 白兵の皮を被った運動音痴だから・・・(何
 みのり: T氏より高いということは、敵はじいさまとディアボロス以外20台か。本当にボスクラスばかりですね
 GM: ですよ。なんか単体攻撃しか出来ない気もするが、な…(何
 みのり: たしか朔夜さんは白兵系で、レイスはRC範囲系でしたよね(性格には複数形)
 GM: ですよ。朔夜はエグ・サラ・ノイのトライ。レイスはソラリス・サラマンダー…としておきます。
 冴: しておきます(何
 劉斗: はい。
 みのり: サキさんは本人と同じだとするとシーン攻撃系はなし……やはりじいさまがネックですね。了解です。
 みのり: あ、鳥越さん、ちょっと確認を。
 劉斗: はい?
 みのり: シーン攻撃するとき、朔夜さんは対象外にしますか?(何)
 劉斗: ………正直、辛いとは思うのですが。対象外でお願いします。
 みのり: 了解です。
 高人: ああ、何も言わなけりゃふつーに巻き込……了解(何
 みのり: 必要とあらばカームダウンしてもかまいません!(何)
 GM: そして空気読まず冴先生がシーン攻撃する現実
 みのり: 先生ー!w
 冴: r9のシーンに何を期待するんだよ、纏めて撃ってもどうせ避けられるよ大丈夫!(違
 みのり: こちらもr9ですから大丈夫ですよ!(何)
 皓: せんせーひどぉぅぃ
 GM: PCを攻撃する。
 冴: (うにゃーん?
 高人: ……こっちC7。シーンアタックはダイスががくっと減るけど(何
 みのり: こちらはダイス10個ちょいしか振れないので、お任せします!(何)
 GM: IV:みのり27→サキ26→レイス24→朔夜18→鳥越17→皓15→高人12→妙玄15→ディアボロス12→(高い壁)→冴
 みのり: おお、朔夜さんは20台じゃなかったんですね。ていうかサキさん早いな!w
 高人: ……クロックアップ空間(何
 みのり: 壁w
 GM: 装甲値を計算してなかった…(何
 みのり: ああ、やっぱり服で重くなってるんですね
 高人: 隔離されとる(何
 皓: じーさまと高人君が逆転したのは装甲が理由ですかの。
 GM: ですね。
 劉斗: 《赤方偏移世界》を使用して、ようやく高人君がレイスと並ぶのか……
 高人: あと、UGN戦闘服着てるので-1されて11ですね。自分。
 みのり: あれ? 高人さんのほうがじいさまより早いんですか?
 高人: 後ノイマンでもIV操作エフェクトありませんでしたっけ。
 劉斗: ノイマンの戦局判断は、赤方偏移世界に大きく劣るんです。主に侵蝕値的な意味で…(何)
 高人: ……ああ(何
 GM: あーあ……(何
 高人: こちらは《時間凍結》も取るの考えると最大+6/+8までか。
 GM: まぁ。多少データ参照する所出るのでレスポンスは遅れるかもしれません。ご了承を。

■□Round 1□■

 GM: ──「まぁ。結局はどうなると思う?」
 GM: 青年は歩きながら電話口の相手に問うた。
 GM: ──「なぁに。あの子たちなら”上手く”やってくれるよ」
 GM: 声は闇に消えた。

 GM: ◆セットアップ[Set]
 GM: 何かあれば。
 皓: 無しですの。
 みのり: さっそく《スピードスター》を宣言! 104%
 冴: 無しで。
 劉斗: 途中成長を申請。《赤方偏移世界》を4レベル取得。
 GM: 了解です。
 劉斗: 高人に使用してIVを10上昇させる。
 劉斗: 「風見高人。データと口伝のみの知識だが、お前の能力も期待している」 ※68
 GM: ではこのラウンド中高人の行動値は21に。
 高人: 「――その通りになるよう努力しますよ。今回は特に……気張らなきゃなんねぇ時だ」
 劉斗: 「だが、朔夜への攻撃は禁じる。あれは、俺の相手だ」
 劉斗: 白刃に炎を燃やし、その切っ先を朔夜へと突き付けながら告げる。
 高人: 「りょーかい」身体が軽くなるのを感じつつ。効果受領しつつこちらは無しで(感謝です)
 劉斗: 侵蝕率は97%に。以上で。
 GM: こちらは──。そうだな。
 GM: 日下部が腕を払い。地を抉る。──《極大消滅波》。対象は高人・冴・鳥越のエンゲージ。 ※69
 高人: いきなりか!
 みのり: 狙いはシナリオロイスか!(何)
 GM: うん(何 他なければイニシアティブプロセスに移行。

 GM: ◆《極大消滅波》[イニシアティブ・日下部]
 GM: [《極大消滅波》]
  ダメージDice GM: 8d10=(6+9+2+1+2+9+7+3)=39
 GM: 39。リアクション不可。
 高人: HPダメージでしたっけ。
 劉斗: HPダメージです。
 高人: なら一度ダウン。こちらは《リザレクト》。
  《リザレクト》Dice 高人: 1d10=(8)=8+64=72
 高人: HP8/34の72%。
 冴: 領域の盾を宣言、鳥越さんをカバーする。 リアクション不可だし下さい。侵蝕は93%な!
 冴: 2倍で無理なんでリザレクト。
  《リザレクト》Dice 冴: 1d10=(7)=7+93=100
 冴: 丁度乗った、だと・・・(何
 GM: 静かにポケットに手を入れる。

 GM: ■みのり(27)
 みのり: 「冴先生! 風見先輩! 鳥越さん!」唐突に噴出した火柱に、叫ぶ。
 高人: 「……こっち気にしてる暇はねぇだろ!さっさとやるべき事やっちまえ!」炎に巻き込まれながらも叫び返す。
 みのり: 「――はい!」返された言葉に背を向け、"鬼"へ対峙する。
 みのり: そういえば、鬼の外見ってどんな感じでしたっけ?
 GM: サキが両肘から上胸、頭を除き人の背丈の倍を誇る狼にもにも似た獣に埋め込まれている。角は二本。
 GM: 両手両足に獰猛な爪を持つ黒色肌の獣。
 みのり: 「……そんな鬼を抱えてしまうほど、あなたは、つらかったのかな」
 みのり: 異形となった彼女を見上げ、悲しく顔をゆがませる。
 みのり: 「ごめんね。葵さんからあなたの過去を聞いたの……けど、たぶん、私は分からない。あなたの過去に、共感できない」
 みのり: 外套から、赤い文様が生き物のように蠢き始める。
 みのり: 布を伝って、左腕、赤い影のサンホセへ集結。
 みのり: 「きっと、共感できる人はできるんだ。理解できる経験がある人は、理解できると思う」
 みのり: 「けど、私は出来ない」
 みのり: 「あなたの過去を想像することや、慮ることは出来るけど、わかることはできないの」
 みのり: 「想像だけの幻想で、あなたと接したくない」
 みのり: マイナー:《アクティベイト》 侵蝕値+4% HPを12点消費し、メインプロセスの達成値を12上昇させます。
 みのり: HP24、浸蝕率108%
 みのり: 「この鬼は、悔やむべきものだと思う。けど、否定していいのかは分からない」
 みのり: 「この子の過去を、この鬼を……私はやっぱり、人にしたい」
 みのり: ロイス取得申請。"鬼"に■尽力/□悔悟
 GM: 了解。
 みのり: ありがとうございます。
 みのり: メジャー:RC+《サイレンの魔女+さらなる波+紅の刃+焦熱の弾丸》 侵蝕値+9
 みのり: 射撃攻撃。 範囲:シーン(選択) 装甲値無視。
 みのり: 判定前に、《貴人の礼装》の効果発動。HP15を消費して、達成値を15上昇。HP9 ※70
 みのり: 対象は朔夜以外の全エネミー
  Dice みのり: 12r10=(2,5,10,8,10,10,9,5,6,1,6,4)=Critical!!
  Dice みのり: 3r10=(9,8,8)=9+10=19+20+12+15=66
 みのり: 66
 GM: [サキ][レイス][ディアボロス]はガード。妙玄は回避を放棄する。ダメージを。
 みのり: 血風を大渦のように纏ったサンホセが、猛き狂ったように真っ赤なレーザーを撃ちまくる。
  ダメージDice みのり: 7d10=(4+9+4+8+2+9+10)=46+75=121
 みのり: 121点の装甲無視
 GM: …ふむ。
 GM: サキ:《赤河の支配者》 
  Dice GM: 1d10=(5)=5+10=15
 GM: 後はそれぞれ減少。──何れも存命。
 みのり: む、まともに受けたんですか。無効化とかしないで
 GM: まともに受けたよ。
 みのり: ……ちょっと感動しました。
 GM: ……ディアボロスは《魔獣の証》使っておきますね…(何
 みのり: う、うす…w 赤光の暴嵐を終え、その視線は鬼の胸へ。
 GM: ふむ。そして反撃しておこう、か。
 みのり: 「……サキちゃん。私に分かるのはさ、その過去が、血と鬼が、あなたの中に黒く重く冷たく占めてることぐらいなんだ」
 みのり: 浸蝕率117% 行動終了。
 GM: 刻まれ、血流れ。吹き飛んだ。その姿で。僅かに杖を大地に突く。──鬼使い。
 GM: 《滅びの遺伝子》を宣言。対象からダメージ受けた際に使用、対象(みのり)にHPダメージ!
 高人: うわ、そーきたか!
 GM: 対象にHPダメージ[30]!。
 皓: うげ(汗)
 みのり: なんかどこかで見たぞこの展開!
 妙玄: 「”これ”を語るか」
 皓: 流石にそのダメージカヴァーは無理っすよね……?
 GM: 無理だな。
 冴: これ、オートだしな・・・。
 皓: むぅ。仕方ないっすな。
 GM: 吐き棄てるように。大地より活力を奪う。
 みのり: しかし対策はしていた! 倒れながら、無名のプレートをかざします!
 みのり: シナリオロイス”arcanum”を昇華! 蘇生します!
 GM: おお。了解。
 みのり: ……蘇生のルール変わったんですよね(何)
 高人: ですねぇ…(何
 皓: 肉体+10HPですかな。
 みのり: おお、じゃあ13点でよみがえります。
 冴: 対策とは微妙に違くないかそれ(何
 みのり: 対策のしようがないじゃないか!(逆ギレ)

 GM: ■サキ(26)
  Dice GM: 1d2=(2)=2
 みのり: こっちきたか!
 GM: うん。声をかけられたから優しく殴るよ…(何
 みのり: なんという優しさ(何)
 GM: パラパラとひび割れた鬼の衣を着脱する鬼姫。感情のこもらない笑みをみのりに向け。
 GM: 「”われおもうわれあり”」 ※71
 GM: ”何処かで見たような拳銃”を額に向けて、撃つ。
 GM: マイナー:《完全獣化/一角鬼/破壊の爪》+《巨神獣化》
 GM: 影より異形の衣を纏い、大きく立つ!
 GM: メジャー:《アドレナリン/獣の力/コンセントレイト/鮮血の一撃/渇きの主/ブラッドバーン/血族》! 
 みのり: 純粋にパワー攻撃か!
  Dice GM: 20r10=(8,7,6,3,1,1,6,3,10,5,5,5,1,6,10,9,1,6,5,7)=Critical!!
  Dice GM: 6r10=(9,7,10,10,3,7)=Critical!!
  Dice GM: 5r10=(9,4,8,3,1)=Critical!!
  Dice GM: 2r10=(5,4)=5+30=35+0=35
 GM: 35。
 皓: まぁカヴァっとく。《炎陣》使用で。ダメージは此方に。侵蝕は2%上昇の94%に。
 みのり: すいませんありがとうございます!
 皓: 拳が届く瞬間、二人の間に割り込んだ。ダメージください。
  ダメージDice GM: 4d10=(1+10+10+1)=22+82=104
 みのり: 何その出目!
 皓: 無理無理無理(爽)
 GM: 104点。装甲無視。並びに体力回復。
 皓: どうあがこうがリザレクトだよ!
  《リザレクト》Dice 皓: 1d10=(5)=5+94=99
 皓: おおお。5点回復の99%
 みのり: 「先輩!!」
 “サキ”: 「──”外しちゃいました”」
 皓: 「──は。駄目だよ、サキ、さん」
 GM: あはははははは。
 皓: 苦笑して。「力を振るうのは、こんなところじゃない」
 “サキ”: 「あは」
 GM: 狂ったように一頻り笑って。
 皓: ふるり。頭を振って。笑う。「そう。君が君の力を使うのは──こんなことじゃない」

 GM: ■レイス(24)
 レイス: 「所詮は消耗品にそこまで肩入れか」
 GM: メジャー:《焦熱の弾丸/氷の戒め/プラズマカノン/茨の輪》 対象:とりあえず目についた冴
 冴: とりあえず(何
  Dice GM: 19r10=(1,4,9,5,8,7,9,1,6,8,3,4,4,3,10,7,2,8,6)=Critical!!
  Dice GM: 8r10=(8,4,2,2,5,6,4,4)=Critical!!
  Dice GM: 1r10=(10)=Critical!!
  Dice GM: 1r10=(8)=Critical!!
  Dice GM: 1r10=(3)=3+40=43+20=63
 GM: 63とかプレゼンツ。 ※72
 高人: 高(何
 GM: 振るった業火を繰り集めて固めて。更に砕く。
 冴: 「――この世界に唯一しかない人の命を、たかだか消耗品だとは言ってもらいたくないものですね。」
 冴: まぁガードも無し、貰うよ・・・(何
  ダメージDice GM: 7d10=(2+3+5+10+9+2+3)=34+37=71
 GM: 71点。並びにそのラウンド間の対象(冴)が行う全ての判定ダイス-8D。
 レイス: 「フン。──”お前”が言うか」
 冴: ぐ。 逆らったらまともに攻撃喰らった。膝をつきつつ――も。
 冴: 「……どう言う意味、でしょうかね。それは……。」  血を吐きつつ、レイスさんのロイスをタイタスに。復活するよ!
 レイス: 「計画において。お前は”あの娘”と同じ立場であったかもしれないのにな」
 GM: 冷ややかに。見て。

 GM: ■高人(11→21)
 高人: キーホルダーを握りしめると同時、さらに深い青の水晶状の"魔眼"が周囲に並ぶ。
 高人: ◇マイナー:[レインボウアビリティ]起動。HP-5で3/34、シーン中[精神]ダイス+2。
 高人: ◇メジャー:"Crimson-Fang:Multiple"
 高人: <RC>+《焦熱の弾丸/コンセントレイト:SR/黒の鉄槌/コキュートス》+《ピアシング》+《因果歪曲》+《氷の戒め》
 高人: 侵蝕率+17で99%、対象は"朔夜"を除く爺のエンゲージへ。
 高人: 装甲無視付加、命中時ラウンド中全判定ダイス−4。
 高人: ……そして、うん。途中成長申請。10pts消費で《コキュートス》2→3、《黒の鉄槌》2→3。
 GM: どうぞ。先に。こちらはレイス・ディアボロスは[ガード]。妙玄は回避をしません。
 高人: [ごー]
  Dice 高人: 8r10=(3,2,4,6,7,4,2,10)=Critical!!
  Dice 高人: 2r10=(8,5)=Critical!!
  Dice 高人: 1r10=(8)=Critical!!
  Dice 高人: 1r10=(7)=Critical!!
  Dice 高人: 1r10=(4)=4+40=44+14=58
 高人: 58!
 GM: 正直どうにもならんのでダメージどうぞ。
  ダメージDice 高人: 6d10=(2+8+10+4+5+7)=36+11=47
 高人: 47点装甲無視。
 GM: ……
 高人: 「さっき"裏切り者"だとかほざいてたがな――」
 高人: 「……その辺の弱い者いじめやって良い気になってるガキと大差ねぇ手前等に言われる筋合いはねぇ!」
 高人: 「理屈、嘲笑、命乞い――何を聞こうが今更だ!さっさと吹き飛んどけ!」
 高人: 叫び。"剣"を振り下ろして力を収束した"牙"を撃ち放つ。
 GM: …ディアボロスが語る言葉も無くさようならしました…
 高人: よし!(何
 みのり: なにしにきたのー!!w
 皓: (ほろり)
 冴: 無茶しやがって・・・(AAry
 GM: 初期データなめんな!(何
 高人: ええー(何
 みのり: なぜこの面子のクライマックスに初期データでまざってるんだ(何)
 GM: トループ出るのとかおかしくないか…(何
 みのり: た、たしかに…(何)
 GM: 衝撃の後立っていたのは二人。妙玄は《不死不滅》を使用。レイスは埃を払い普通に立ってる。 ※73

 GM: ■朔夜(18)
 朔夜: 「さて、と。行きます」
 劉斗: 「来い」右手の焔楓を僅かに後方へと引き、左足を前へと。
 GM: 業物の二振りを携え。駆ける。
 GM: マイナー:移動。鳥越のエンゲージに。
 GM: メジャー:《炎の刃/マルチウェポン/急所狙い/貪欲なる拳/オールレンジ》 
 GM: さっきから書くの忘れてたが《コンセントレイト》を追加。[白兵] 対象:鳥越
  Dice GM: 22r10=(6,8,9,7,7,3,9,6,6,2,9,6,3,7,8,1,2,6,1,7,6,5)=Critical!!
  Dice GM: 9r10=(9,7,6,5,3,6,4,1,1)=Critical!!
  Dice GM: 2r10=(2,8)=Critical!!
  Dice GM: 1r10=(8)=Critical!!
  Dice GM: 1r10=(3)=3+40=43+12=55
 GM: 55。 ※74
 劉斗: 鈍色に輝く黒金の手甲を構え、ガードを宣言。《灼熱の結界/氷盾》 侵蝕率+5→102%
  ダメージDice GM: 6d10=(9+8+3+7+9+4)=40+42=82
 GM: 82点装甲有効。緩やかに踏み込んだ二刀で刹那の内に8度裂く。
 劉斗: 装甲値込みで59点を引く。更にリアクティブアーマーを発動。
  Dice 劉斗: 2d10=(4+10)=14+59=73
 劉斗: 9点を受領して、HP26に。黒いコートが炎に灼かれ、舞う。
 GM: とん、と。弾かれた刃を戻して距離を取る。
 朔夜: 「お見事です」
 劉斗: 「黄泉の国に居ても、腕は鈍って無かったようだな」
 朔夜: 「ええ──次はもう少し鋭くします」

 GM: ■鳥越(17)
 劉斗: 軽いステップで一歩、後方へと。一振りの刀を水平に構え直し。
 劉斗: 白刀に炎を。小手に氷を宿す。マイナーで《氷の加護》
 劉斗: 白兵11+《コンセントレイト/コントロールソート/マルチウェポン/急所狙い/炎の刃/魔王の理/瞬速の刃》 侵蝕率+3+16→121%
  Dice 劉斗: 14r10=(10,9,1,7,8,7,3,7,6,3,3,8,3,8)=Critical!!
  Dice 劉斗: 8r10=(1,2,1,1,3,3,10,2)=Critical!!
  Dice 劉斗: 1r10=(3)=3+20=23+11-2=32
 劉斗: 2段目が酷いな(何) 32で。
 GM: 二刀で反らすように受ける。ガード:《八重垣/氷盾/灼熱の結界/歪みの体》。ダメージを。
  ダメージDice 劉斗: 4d10=(8+7+1+8)=24+65=89
 劉斗: 装甲値有効89点。歪な二条の光炎が、横薙ぎに振り払うように閃く。
 GM: 45点減らして。《氷雪の守護》を使用。
  Dice GM: 5d10=(10+10+1+10+2)=33
 みのり: GM、ちょっと控えめな出目にしてくださいよ!(何)
 高人: PLが言うのもなんですが、確率に文句言っても……(何
 GM: そして装甲値有効だったな。更に12点減少して。90。ダメージを受けない。
 劉斗: 「長く戦えそうだ」軽く笑みを浮かべて、刀を引き。炎を払う。
 朔夜: 「腕を上げましたね」
 劉斗: 「誰かさんのお陰でな」

 GM: ■皓(15)
 皓: もう何度目か。ふるりと首を振った。見上げる少女。その存在が消えそうになりつつも。
 皓: 「──憶えてる」呟く。
 皓: 「君の言葉。『助けて』と言ったそれは、憶えてる」
 皓: なら、大丈夫。と、小さく自分に言い聞かせ得物を構えた。定位置へと。
 “サキ”: 「あは」
 皓: マイナー《炎の加護》これで101%
 皓: 白兵15+《浸透撃/音速攻撃/炎の刃/コンセントレイト/吼え猛る爪/リミットリリース/クロスバースト/マシラのごとく》伝承者宣言。対象はサキちゃんの……主に、彼女を捕らえる半身へと狙いを定める。
  Dice 皓: 12r10=(4,9,2,6,1,8,1,1,4,1,7,7)=Critical!!
  Dice 皓: 5r10=(10,9,1,2,1)=Critical!!
  Dice 皓: 2r10=(2,7)=Critical!!
  Dice 皓: 1r10=(6)=Critical!!
  Dice 皓: 1r10=(10)=Critical!!
  Dice 皓: 1r10=(3)=3+50=53+15-1=67
 皓: 伝承者分。
  Dice 皓: 3d10=(7+9+6)=22+67=89
 皓: 89で……!
 みのり: これは高い!!
 GM: ドッジを放棄する。ダメージを!
 皓: 「今度は忘れない、君のこと。手放さないから……ちょっとだけ、我慢して。──還ろう、みんなで一緒に」
 皓: いっそ穏やかに。異形に向けて水平に太刀を振るう。ダメージはガード不可の装甲無視。
  ダメージDice 皓: 9d10=(4+6+6+4+3+7+8+9+9)=56+74=130
 皓: 130点で……!
 高人: うおー!
 みのり: さすが全開コンボ!
 皓: そして侵蝕はこれで126%。並びに此方もHP0にて昏倒を、“鬼”へのロイス取得昇華で18にて立つ。
 GM: 立っては、いるな。 ※75
 皓: 削れないか……!
 みのり: 回復はさんだとはいえ、みのりの全力攻撃受けてるのに!?
 皓: 「まだ届かない……なら、何度だって手は伸ばす。君を、捕まえるまで!」上を臨み、少女にただ声を。
 GM: 相手にしてるのは。誰だっけな…。
 みのり: なるほど、これが1000年の妄執か…
 GM: ──たすけてよ。誰か助けてよ。
 GM: ────ひとりにしないで!
 GM: ぱりん。刹那の夢の時間は終り。再び時間は元に戻る。
 皓: 「助けてと言った。その手を、必ず取り上げるから!」声を張り上げ、得物を持たない手を伸ばした。

 GM: ■妙玄(15)
 妙玄: 「徒労に終わる」
 GM: 軽く手を振るい。札を大地に。杖を突き。念じる。
 妙玄: 「来たれ鬼よ」
 GM: メジャー:《赤色の従者》+《愚者の軍団》 ※76
 GM: 三体の従者を己のエンゲージに精製。鬼の仮面を持つ着物を着た小柄な人影。
 みのり: オープニングの?
 GM: ええ。改めてみると奇妙な共通点が見えるが。
 みのり: 「! 津嶋先輩! 彼らです! あれが先輩の記憶を消したんです!」
 皓: 言われた言葉に、ただ怪訝な視線を投げた。無言のまま。
 みのり: きょ、共通点?
 GM: 爺の孫娘に酷似しているよ。力を持ったものに対する妄執。
 みのり: じ、じじいいぃっ!!(何)
 GM: はっはっは(何
 高人: ……潰すか。マジに(何
 GM: じゃあきなさいよ!

 GM: ■冴(6)
 冴: 「……見てはいられませんね、本当に。」 もう一度、けふりと口中に溜まっていた血を吐き捨て。
 冴: 軽く視線で日下部さんの方を見る。 ……今後の事を考えても彼を如何にか対処するのも必要だろうとは思う。
 冴: しかし、今の状況で優先すべきは。
 冴: 先ずは途中成長。 縮地をLv1で取得したく。
 GM: どーぞ。
 冴: ういさ。ならばオートで縮地を宣言、侵蝕102%。マイナーで氷炎の剣/氷の回廊。
 冴: 縮地の効果により封鎖無視で移動、おじーたまやレイスさんと同じエンゲージに移る。
 冴: 《白兵》 + CR:OR/形なき剣/冷気の鎌/炎の刃/血の宴/鮮血の一撃/完全なる世界 + オーバーロード。
 冴: 侵蝕+26、対象のドッジ判定-[8]・リアクションCr+[1] / メインプロセス終了時HP-[2]・装備武器破壊。
 冴: 対象はおじーたま・従者3体・日下部さんを纏めて。
 GM: 日下部はいい加減《氷盾》使うよ…(何)
 冴: 使っちゃうの・・・?(何
 みのり: 本当に今まで使ってなかったのか(何)
 GM: うん…(何
  Dice 冴: 11r10=(6,6,3,7,3,6,5,6,9,2,5)=Critical!!
  Dice 冴: 2r10=(4,8)=Critical!!
  Dice 冴: 1r10=(8)=Critical!!
  Dice 冴: 1r10=(1)=1+30=31+2=33
 冴: ぐ、一発目ひっどいな・・・33で。 ※77
 GM: まぁ。従者はリアクションでドッジするぜ。
 GM: 《意志なき者の舞い/リフレックス》 
  Dice GM: 17r10=(7,5,4,2,6,2,7,5,3,3,9,7,8,2,7,10,2)=Critical!!
  Dice GM: 3r10=(2,6,9)=Critical!!
  Dice GM: 1r10=(4)=4+20=24+0=24
 GM: 《意志なき者の舞い/リフレックス》 
  Dice GM: 17r10=(3,1,4,1,9,9,1,3,6,2,9,5,6,3,4,1,4)=Critical!!
  Dice GM: 3r10=(9,6,1)=Critical!!
  Dice GM: 1r10=(10)=Critical!!
  Dice GM: 1r10=(5)=5+30=35+0=35
 GM: 《意志なき者の舞い/リフレックス》 
  Dice GM: 17r10=(2,7,6,2,10,10,9,6,10,6,6,10,1,1,2,4,2)=Critical!!
  Dice GM: 5r10=(9,9,10,8,1)=Critical!!
  Dice GM: 4r10=(5,7,2,9)=Critical!!
  Dice GM: 1r10=(1)=1+30=31+0=31
 GM: 2人当たり、と。じーさまはドッジしないよ。
 冴: えぇぇー(何
 GM: 元一般人がひょいひょい避けたら話の流れ的にどうかと思うんだ…(何
 冴: そうか、なら仕方ないな・・・(何
 GM: ダメージ来なさいよ。
  ダメージDice 冴: 4d10=(7+7+9+6)=29+34=63
 冴: 装甲有効、63。 日下部さんにゃ通らなくとも、従者の数減らしくらいなら何とかなる筈……!
 GM: ……すいません。装甲で残りました…(何
 冴: ぐ、堅ってぇな・・・。侵蝕128%で。
 GM: じーさまはほら…
 冴: そうか、ブラムスピュアだからHPも高いんだ・・・。
 GM: 蘇生復活で…(何 
 冴: おま(何
 みのり: おお、切り札は使わせていたのか
 GM: HP1で復活するぜ!(何

 劉斗: では、途中成長を申請します。
 GM: 了解で。
 劉斗: 《極大消滅波》2レベル取得。 ※78
 みのり: ……は?
 高人: ……って大丈夫ですか!?
 GM: 鳥越は正気か、と聞いてやる(何
 劉斗: まだ121%だ。やる。
 GM: いい心がけだ。
 高人: ……なら、お願いします!
 劉斗: 彼等を絡め取る不可視の鎖を掴まんと、広げた左手を前へと突き出す。
 劉斗: その先の中空に、無色の炎が生まれる。対象はレイス、妙玄、従者×3体
  ダメージDice 劉斗: 6d10=(2+3+8+3+1+3)=20
 劉斗: HPダメージを20点与える。
 劉斗: 「お返しだ」
 劉斗: 炎が光を失くした瞬間に生じたのは、純然たる熱。光も彩も伴わない灼熱の業火が噴き上がる。
  Dice 劉斗: 4d10=(10+7+8+10)=35+121=156
 劉斗: 侵蝕率は156%に。
 GM: 傷ついていた従者2体は炎の中に消えた。一体は健在。レイスも立ってる。
 みのり: 爺は!?
 GM: まぁ振るか。《赤河の支配者》  
  Dice GM: 1d10=(2)=2+12=14
 GM: 無色の炎に焼かれて消え去りました。
 みのり: よし!
 劉斗: 「朔夜…いや、黒瀬新一。“俺”が、お前の見込んだ男だと言うならば、後は、任せろ」
 劉斗: 殺気も無く、敵意も無く。炎の先を見る事も無く。むしろ戦友へと掛けるような、穏やかな声で告げる。
 朔夜: 「…………お願いします」

 GM: ■クリンナップ
 劉斗: 無し。
 GM: 何かあれば。
 高人: 同じく無しで。
 皓: 無しです。
 みのり: ないです
 GM: こちらも無し。
 冴: 茨の輪効果解除。 と、あと鮮血の一撃の-2忘れてたから此処で言っとくね・・・(何
 GM: ほーい(何

■□Round 2□■

 GM: ────「まだ、か?」
 GM: 遠く篝火の向こう。戦の場所に立てない番兵は。
 GM: 鎚鉾を振るい。帰るべき術を護り続けた。
 GM: ──「無理、か?」
 GM: 烏合の衆。ひっかかれ。頭を抑えられ。得物を離す。
 GM: ──空間の歪み。
 GM: じゃらりと鎖の鳴る音。風を切る音。炎が空を焼く音。
 GM: ──「遅かったじゃないか」
 GM: 更鎖先生。雨霧。そして── ※79
 GM: 牙狼の王。

 GM: ■セットアップ 
 劉斗: 無し。
 皓: 無しで。
 冴: 無しで。
 みのり: なしです
 高人: まぁ、《赤方偏移世界》宣言。侵蝕率+2で101%。IVは15に。
 GM: 制御者がいなくなったので。”サキ”は── 一段階暴走を。
 皓: げげ?
 冴: む。
 みのり: うおぉ?
 高人: なんか来た?
 GM: Eロイス:《血の焦がれ》。全ての痛みを投影。許容し。その身に力として変換する!
 みのり: まだEロイスあるのか!w
 冴: 現時点で、と開始前に言ってましたからの……。
 GM: シーン選択。各人HP2d10減少。
  ダメージDice GM: 2d10=(3+1)=4
 みのり: おお!
 GM: 各人4点をダメージ。
 高人: HP4/34で踏みとどまる。
 みのり: HP9で生きてます!
 劉斗: HP22に。まだサキの意識は残っている。軽い眩暈を覚えながらも踏みとどまる。 ※80
 冴: 4点受領、HP9。
 皓: 4点なら。HP14に。
 GM: 朔夜からも、レイスからも減少。同量を回復。
 冴: ……む、違うな。HP8か。
 皓: 28点回復したかな……
 GM: そして。

 GM: ■みのり 
 みのり: 「サキさん……」
 みのり: 暴走の激しくなる彼女を見上げ、失血の眩暈に耐えながら、
 みのり: 「言ったよね。夢はわからない、って」
 みのり: 「あのときはなんでかあなたがそう言ったのか分からなかったけど、今はなんとなく分かる」
 みのり: 「たぶんそれは、その黒くて重たいものが、あなたの中の様々なのを塗り潰して消してるから」
 みのり: 「自分にそんな資格はない、って、その黒いところが言うんだ」
 みのり: ぎゅ、とプレートを握り締める。空間負荷の高いこの場にあって、そのプレートは簡単に砕けた。
 みのり: 「私も……私も、同じことを言う黒いのがあるんだ」
 みのり: 一瞬、顔をうつむかせる。待機を宣言。 ※81
 “サキ”: 「────」

 GM: ■サキ(26)
 みのり: 「私は立派でも凄くもない。むしろ偽善者に近いよ。どうすればいいのか、私が教えてほしいくらいだよ」
 みのり: 「でも、あなたは私に手を伸ばしてくれた」
 みのり: 「それがもし、答えが出せないものを探そうとするっていう意味なら、」
 みのり: 「私はあなたの友達で、同志で、戦友だと思う」顔を、上げる。
 みのり: 「一緒に答えを探したい―――」
 みのり: 手を、再び、伸ばした。
 劉斗: 「──生まれ落ちた瞬間から、旧き因習と妄執の鎖で物部家に縛り付けられ」
 劉斗: 「与えられた“カリキュラム”に従い、“鬼姫”は、鬼を生み出し、手を血に染めながら生きてきた」
 劉斗: 「檻の中、ただ独りきりで」
 劉斗: 幾つかの喧騒が途絶えた空間の中、昔語りを謳うように淡々と言葉を紡ぐ。
 劉斗: 「――だが、俺は知っているぞ」
 劉斗: 交わす刃の狭間から、朔夜を見て。
 劉斗: 「お前が生まれる前から、母親の胎内に居る時からずっと、お前の知らない処から」
 劉斗: 「お前は常に想われ、愛され続けてきた。その男は命を賭して」
 劉斗: 「そう――それ故にFHの傀儡となる事も由とした。今、この時さえも」
 劉斗: 「そして」
 劉斗: 一歩、後ろに下がって周囲に視線を遣る。皓、みのり、高人、冴、そして恭平。――朔夜。
 劉斗: 「今は“彼”──父親一人だけではない。サキ、お前は独りではない」
 劉斗: “お前は幸せ者だ”という言葉だけは飲み込んで、
 劉斗: 憧憬から口を突いて出た言葉とともに、真っ直ぐに鬼姫を見つめた。 ※81
 “サキ”: 「「ひとり、じゃない」」
 GM: 『助けを求めても』『貴方が手を伸ばしても』『裏切られてばかりじゃない』『だったら──』
 GM: 『誰を信じればいいのかしら?鎖姫?』
 GM: ごぼり、と砕けて落ちた従者──鬼の声。そして内なる声。 ※82
 皓: 「……っ、──信じたいんだろ!」つい、それに声と、一歩が出た。
 皓: 「信じたいなら、信じればいいんだ。君を取り戻しに来た、皆を」
 皓: 「君に伸ばす手を。君が取らなければ、いつまでたっても届かないって……だから!」
 皓: 次いで手が伸びた。空いたままの手。
 皓: 「君からも距離を埋めて。サキ、さん。伸ばす手を振り解かないって、掴んだままだって信じて欲しんだ」
 皓: 消えかかる名前、それを必死に思い出し。存在に声を。
 GM: サキは待機。

 GM: ■レイス(24)
 日下部: 「……ふむ」
 GM: 鬼とその向こうと。そして。状況を確認する。
 GM: ゆっくりと歩いて。鬼使い──妙玄の元に。 ※83
 日下部: 「もう充分だろう。”返してもらおうか”」
 GM: ブチブチと妙玄の胸についていた『石』を引き剥がす。
 GM: 聞くに堪えない絶叫を響かせ。血の雨を降らせたまま。冴を見て。
 冴: 「……そうしてまた、持ち逃げをしますか。 貴方は。」
 冴: だらりと、先ほどまで氷鎌を持っていた腕を力無く垂らし。 ……残念ながら、阻止する気力も無いようだと息吐き。
 日下部: 「なら止めるか?」
 冴: 「出来るものなら、引き剥そうとした時点で掴みかかってますよ。」
 日下部: 「プロトタイプアダムの試運転は見ての通りだ」
 日下部: 「試運転の様子も『ディアボロスが記憶済み』だ。もう用は無い」
 冴: 「……アダムスカドモン、ですか。 最早終えた筈の計画を、再び始めようとしているとでも?」
 日下部: 「全ては夜の為に、だな」
 日下部: 「あいつもいったろう。徒労だと。ああ。そうなる。千年の妄執も。お前達の奮闘も。苦悩も」
 日下部: 「──単なる踏み絵に過ぎん」
 GM: ゆらりと空間が歪む。即時退場を宣言。
 日下部: 「追ってくるなら来るがいい」
 GM: ──消える。
 冴: 「……そうする事にしましょうか。 今はまだ敵わなくとも。」

 GM: ■朔夜(18)
 朔夜: 「さて」
 劉斗: 「ああ」
 朔夜: 「あまりもう時間も無いようです。──終わらせます」
 GM: 半身になっての刺突の構え。
 劉斗: 柄を握りしめ、構えを正す。違和感とは真逆に、鋼は先刻よりも軽く手に馴染む。
 GM: マイナー:《螺旋撃》
 GM: メジャー:《冷気の鎌/炎の刃/マルチウェポン/急所狙い/貪欲なる拳/オールレンジ/伸縮腕》+《クロスバースト》 
 GM: 対象:鳥越
  Dice GM: 20r10=(5,10,4,1,6,6,4,3,8,7,3,2,5,9,7,9,7,7,6,9)=Critical!!
  Dice GM: 9r10=(4,2,4,2,9,5,10,3,9)=Critical!!
  Dice GM: 3r10=(8,4,1)=Critical!!
  Dice GM: 1r10=(1)=1+30=31+12=43
 GM: 43。
 劉斗: 《螺旋撃》か…これはそのまま流そう。微動もせず剣閃を、ただ見る。ダメージください
 GM: 《バーストブレイク》
  ダメージDice GM: 10d10=(1+6+8+4+3+3+6+7+8+5)=51+58=109
 GM: 109点。 ※84
 劉斗: 素で受領。そして、みのりのロイスをタイタスにして昇華。回復。
 GM: ただ二刀にて裂いた。対峙する人に血の華を咲かせたまま。

 GM: ■鳥越
 劉斗: 血を燃やして、不死鳥の如く薄れゆく炎の中から現れる。
 朔夜: 「正直貴方がここまで無茶をするとは思いませんでした」
 劉斗: 「そうさせる輩が居る。違いがあるならば──それだけの話だ」
 朔夜: 「夜の使いではなく。黒瀬新一として。残り少ない時間にて貴方と、いや貴方達と対峙します」
 GM: 刀を持ったまま軽く手を胸に当てて。
 劉斗: 火勢は更に大きく。炎を纏い、正眼に太刀を構える。
 劉斗: 「約束を、果たそう」
 GM: 言葉無く。二刀を下げる。交差。
 劉斗: マイナー:《氷の加護》 炎の中で、刀身が凍る。
 劉斗: 白兵11+《コンセントレイト/コントロールソート/マルチウェポン/急所狙い/炎の刃/魔王の理/瞬速の刃》
 劉斗: 侵蝕率+3+16→175% 対象は、朔夜。
 GM: ガード。《八重垣/氷盾/灼熱の結界/歪みの体》。
  Dice 劉斗: 15r10=(9,7,1,3,7,2,4,4,3,8,3,7,7,1,3)=Critical!!
  Dice 劉斗: 6r10=(5,5,6,7,3,4)=Critical!!
  Dice 劉斗: 1r10=(5)=5+20=25+11-2=34
 劉斗: 34(何) ※85
 GM: 30病ーっ(何)
 みのり: 鳥越さんー!!
 劉斗: ハハハダメージ行くぜ(何)
 GM: ガードだからダメージくれよ!(何
 劉斗: そして、朔夜のSロイスをタイタスに。ダメージバースト。
 GM: あいよ。
  ダメージDice 劉斗: 9d10=(1+7+4+3+2+7+10+8+5)=47+72=119
 劉斗: 装甲値有効119点。
 劉斗: 「焔の先は無、無の先は空――“空翼閃”!」
 GM: ガードで57点減少。
 劉斗: 炎は閃光の翼となって、大気を裂いた真空に奔る。
 GM: いや…いいや。うん。そのまま受領して。
 GM: 62点を受けて。丁度HP0に。裂いて崩れた。
 劉斗: 「───……」
 GM: 《砕け散る絆》の対象である津嶋皓のロイスを復帰。
 皓: ありがとうございます。サキさんへのロイスは其のまま所持でいいのでしょうか。
 GM: いいですよ。
 皓: ではそれでお願いしたく。
 劉斗: 大きく、深く。息を吐いた。
 GM: サキは泣き出しそうな目をして。そして。それをみて。”紅い目”を開いた。
 劉斗: 生じた熱に、喉がチリリと灼けたわけではない。──が。
 劉斗: 「凌げたものを……」苦い呟きは掠れ、手にした刃を下ろした。
 GM: 朔夜は斬られて大地に倒れたまま。
 朔夜: 「貴方達の真剣さに負けたんです」
 GM: 炎に一斉に焼かれ──朔夜は消えた。

 GM: ■皓(15)
 “サキ”: 「「またひとり」」
 皓: ──不意に、意識が晴れるのを自覚した。
 皓: 霞んでばかりいた頭上の存在を今一度見る。もはや意識に霞みはない。
 皓: 「──辛い、んだろ。そうやって。目の前で失くしていくこと」
 皓: 解るよ。とは言えなかった。僕の知る痛みと、彼女の知る痛みは、重さも全く違うと思ったから。
 皓: 「それでも、その上で……君に、戻って欲しいって思ってる人たちがいるんだ」
 皓: 「──先ず何よりも、君を“妹”だと言った“兄”がそこにいるだろ」
 皓: 不意に、視線は向こうで伏せる少年を指した。 ※86
 皓: 「それでも、君が手を伸ばせないなら……その呪縛を断ち切るのは、僕の、いや、僕たちの役目だって……言ったよね」
 皓: 得物を構え、その先。彼女を捕らえる“鬼”を凝視した。伸ばしたままの手は、ついと得物へと戻り。
 皓: 「なら……僕はまず、君のその呪縛を断ち切る。だから、その先に、今度は君が手を伸ばせることだけ、信じて」
 皓: 「──みのりさん」視線は外さないまま。傍らの少女に声をかけた。
 みのり: 「はい」
 GM: 「────」
 皓: 「君の手を貸してもらう。……『僕たちが、助ける』って。約束したからね。サキさんを」
 皓: 普段、友人に接するそれと同じ笑顔で。
 皓: 今度こそ、躊躇うことなくその名を呼んで。少女の姿を見上げ。瞬後、息を詰めた。
 皓: PC間ロイス:みのりさんを昇華。C−1適用します。 ※87
 GM: 了解。
 みのり: 「―――いってください、先輩。あの子が待ってます」その背中を、言葉で押した。
 皓: 「そうだね」普段通りの声音。頷いて、再度一歩を踏み出した。
 皓: 《炎の加護》 →白兵15+《浸透撃/音速攻撃/炎の刃/コンセントレイト/吼え猛る爪/クロスバースト》
 皓: 対象はサキさんを捕らえる鬼。再度水平に太刀を振るう。侵蝕率:2+14%
  Dice 皓: 17r10=(10,7,4,6,2,1,7,5,4,6,9,4,5,10,4,7,4)=Critical!!
  Dice 皓: 8r10=(2,7,10,6,5,10,10,4)=Critical!!
  Dice 皓: 5r10=(10,6,3,7,4)=Critical!!
  Dice 皓: 3r10=(8,10,4)=Critical!!
  Dice 皓: 2r10=(9,10)=Critical!!
  Dice 皓: 2r10=(9,6)=Critical!!
  Dice 皓: 2r10=(3,7)=Critical!!
  Dice 皓: 1r10=(7)=Critical!!
  Dice 皓: 1r10=(4)=4+80=84+15-1=98
 皓: っし。98! ※88
 GM: ダメージどうぞ。
 GM: 《復讐の刃》というか。リアクション不可ではないから可能だな。
 皓: いいよ(何) ともあれダメージ行きますぜ。
 GM: どうぞ。
 皓: 「──今度こそ、断ち切る!」
 皓: 気合いを込め、鋭く息を吐き、獣と少女を分断するように太刀を振るう。ダメージは装甲無視で。
  ダメージDice 皓: 10d10=(6+10+5+10+3+8+7+7+2+2)=60+35=95
 皓: 95点。そしてこちらの侵蝕は142%です。
  Dice GM: 14r10=(10,4,6,8,8,7,3,10,10,3,2,10,1,5)=Critical!!
  Dice GM: 7r10=(8,2,4,6,1,10,9)=Critical!!
  Dice GM: 3r10=(1,1,1)=1+20=21
  ダメージDice GM: 3d10=(3+8+1)=12+40=52
 GM: 52点。そしてそれを《ディビジョン》で半分”自分”が請け負う!
 皓: おおお?
 みのり: な、に……?
 高人: おお!?
 冴: 優しい奇跡か、なるほどな・・・。
 皓: 残念ながらそれでも昏倒だな…… ※89
 GM: ずるりと皓が伸ばした手に”人の手”が引っ掛かる。
 皓: 「────っ……?」返された衝撃、傾きかけるも、その触れた手に意識は呼ばれた。
 皓: 「……っ、サキさんっ!」触れる手、それを、ほとんど意地と無意識のままで掴む。
 劉斗: 「倒れるな、皓! 彼女の手を取れ。裏切るな!」
 皓: 声に呼ばれるままに、劉斗さんの初期ロイスを昇華。そのまま。手を掴んだまま立つ。
 GM: 『鬼』は──《魔獣の証》で復活。
 GM: 『痛みを投影するということは──他人の痛みを理解し。自分の痛みを許容する事』
 GM: だから──『鬼』。

 GM: ■高人(15)
 高人: 「――なあ、もう良いだろ。これ以上――1000年の孤独とやらを、鎖を。彼女に背負わせんじゃねぇ!!」
 高人: その言葉は少女ではなく――その周りの"鬼"へ。
 高人: 途中成長申請、15pts消費で《プラズマカノン》1レベル。
 GM: 了解。
 高人: ◇マイナー:無し
 高人: ◇メジャー:"Crimson-Fang:FullBurst"
 高人: <RC>+《焦熱の弾丸/コンセントレイト:SR/黒の鉄槌/コキュートス》+
 高人: 《ピアシング》+《プラズマカノン》+《インフェルノ》
 高人: 侵蝕率+19で120%、対象はサキさんの周りの"鬼"の衣。ダメージ通った場合強制的に[行動済み]。
 高人: でもって。シナリオロイス"鳥越劉斗"をタイタス昇華。Cr-1。――任された以上は、役目を果たす。
 高人:  [ごー!]
  Dice 高人: 11r10=(1,10,9,2,3,5,2,1,8,8,3)=Critical!!
  Dice 高人: 4r10=(2,4,7,7)=Critical!!
  Dice 高人: 2r10=(9,7)=Critical!!
  Dice 高人: 2r10=(4,9)=Critical!!
  Dice 高人: 1r10=(5)=5+40=45+14=59
 GM: ドッジはしない。ダメージを貰う。
 高人: ならばSロイス「物部家」をタイタス昇華。ダメージバースト+5D!
  ダメージDice 高人: 11d10=(6+7+3+7+6+10+5+9+1+10+10)=74+27=101 ※90
 みのり: おおお!
 皓: 行った!
 GM: うん。流石にオーバーしました。
 GM: 音を立てて[消滅]。条件を満たしたので戦闘終了です。

 皓: 鬼が倒れたなら、そこから引き抜くようにサキさんの身を掴んだ手のまま引き寄せる。
 GM: 鬼から引くと褐色の裸身が引き寄せられる。
 皓: ──これで3度目。そう思いつつ、両腕で華奢な身体を抱え込んで。膝もそのまま砕けた。
 劉斗: 煤けた黒いコートを脱いで、皓に投げて渡す。
 皓: 「……ぁ?」被さるように投げられたそれに、一瞬間抜けな声を出し。気づいたように腕の中に身をそれに包む。
 妙玄: 「こんな、こんな筈では…」
 GM: もう崩れかかってている老人の骸が呻く。
 GM: ぽつんと。人影。
 ??: 「君が1000年の間。羨み。妬み。ただ負の感情を撒き散らしてきた其の間」
 ??: 「僕は1000年の間──戦い続けてきた。それだけの違いだよ。鬼」
 GM: 周囲の様子に。ただ肩をすくめて。
 ??: 「彼らが上手くやってくれたんだ。──後始末は。僕がしよう」
 ??: 「人外というものを見届けていくがいいさ。さよならだ」
 GM: 倒れたままの老人に無造作に斬撃を叩き込んで。殺害する。
 妙玄: 「しにたく…」
 GM: どさり。

 GM: サキは…ゆっくりと目を醒まし。
 皓: 「……大丈夫、サキさん?」先刻。同じように彼女に訊いた。そのままの口調で顔を覗き込んで。
 サキ: 「戻ってきて、良かったんでしょうか」
 皓: 「まだそんなこと言ってるの?」流石に苦笑した。
 サキ: 「だって皆こうして優しくしてくれるのに。其の事が怖くて仕方無いんですから」
 高人: その言葉にふぅ、とため息をついた後。
 高人: 黙ってサキさんの頭ぽんと撫でて。こちらはぼろぼろになった恭平のもとへ。
 冴: 「……逆に戻ってこないと駄目ですよ。 皆、何のために頑張ったと思っているのですか。」
 皓: 「戻ってきて欲しいから、僕たちは来たんだ。それくらいの自信は持って欲しいな」
 皓: ぽん。ぽん。と抱えた手。背中をあやすように軽く叩き。
 GM: 恭平はだまって高人を見て。
 恭平: 「よー」と小さく声をあげた。気力も無いらしい。
 冴: 応急手当何処だったっけとがさごそ。 欲しい人使って下さいねーと置いとくね・・・(何
 劉斗: 「…………」サキの問い掛けには、ひそやかに背を向ける。そして、恭平の元へと。
 皓: 「じゃ。ひとつ。いいかな。サキさん」
 サキ: 「はい」
 皓: 「──信じてくれてありがとう」抱えた手に、微かに力が籠った。
 高人: 「……ああ、ちゃんと生きてたな……ったく、無茶しやがって」頭ぼりぼりと掻きつつぼやく。
 皓: 「伸ばす手を取ってくれて。──君のこと、忘れてしまった僕の手でも、取ってくれて、ありがとう。サキさん」
 サキ: 「信じて、よかった…んだ」
 皓: 泣き笑いの表情でそう言って。微かに、抱えた相手の肩に顔を埋めた。
 GM: 恭平は向こうの様子見て
 恭平: 「いや、助かった」
 劉斗: 「喋るな」恭平の空元気を制して、取り出した応急キットを用いて医療処置を行う。
 高人: 「状況が状況だったからあれだが……ちったぁ他を頼れよな。お前も」
 高人: 「一応"兄貴"なんだから死んだら"妹"が悲しむだろうが」
 恭平: 「面目ない」 
 GM: 鳥越に。そして高人に続けて。
 サキ: 「ありがとう──ございました」
 GM: サキは涙を流して。
 高人: 「……まあともあれだ……"生きてて良かったな"、二人とも」そう言って、にっと笑う。
 みのり: 「……おかえりなさい」
 サキ: 「みのりさん。ただいま」
 みのり: 怪我をしている部分を手当てキットで出来るだけ処置しつつ、彼女の言葉に、心から微笑んだ。
 GM: 恭平は力なく拳を高人に上げて、パーンとお互いに手を打ち鳴らせる。
 恭平: 「ああ」

 GM: ヘリの応援が来た。
 GM: だから。全てを任せて。
 GM: 死んだ鬼の骸。大きなそれに手を触れ。
 GM: 「──君も娘が愛しかったんだね」
 GM: 「として」 ※91
 GM: やれやれと。もう一度肩を竦めて。
 GM: 無慈悲に切り裂いた。
 GM: 月は其れを見ていた。




 バックトラック

 GM: で。バックトラックですが。
 皓: あい。
 GM: Eロイス5個という面白おかしい数字になっております。
 冴: ふしぎふしぎ。
 高人: (何
 GM: 5D減らしやがってください(何
 皓: おういえー(何)
 みのり: 先生、Eロイスの時点でほぼ戻れます(何)
 皓: これって任意ですよね。まぁ使わせていただきますが。
 GM: 振らないでいいんだぜ?(何
 皓: Eロイスは使用しなくてもいいんですよ。
 GM: 任意なんで。
 みのり: Eロイスって、使うときは5個全部でしたっけ?
 GM: 今回個別でいいとします。
 冴: 個別ってことは、1個1個の処理で振って良いって事っすか・・・?
 GM: いいですわ。
 冴: 了解。
 劉斗: 最終侵蝕率は175%。Dロイス1、タイタス2、ロイス3。
 冴: 最終175%・・・だと・・・。
 劉斗: まずはEロイス分を減らそう。
  Dice 劉斗: 5d10=(2+10+9+9+8)=38-175=-137
 劉斗: 137に。そして高人君にロイスを取ろう。有言実行を評価して。■有為/隔意で。
 劉斗: これでロイスが4つ。まずは倍振りで。
  Dice 劉斗: 8d10=(6+10+2+9+7+3+10+2)=49-137=-88
 劉斗: よし、戻ってきた!
 皓: 劉斗さんお帰りなさいませー。
 劉斗: これで還って来られなかったら、あの世で朔夜に土下座アタックだよ(何)
 皓: (笑)
 みのり: 最終浸蝕率は117% 初期ロイス1、PC間ロイス1、ロイス2
 みのり: ではEロイス2個+ロイス4の6個で通常振りします
  Dice みのり: 6d10=(9+3+10+6+6+7)=41-117=-76
 みのり: 76%で帰還しました!
 皓: お帰りなさいませ。
 劉斗: おかえりなさい。
 皓: 最終侵蝕率142% ロイス3、タイタス3、D1。空き枠なし。
  Dice 皓: 5d10=(10+1+10+7+10)=38-142=-104
 皓: まぁ104%を3個で素振り。
  Dice 皓: 3d10=(8+5+2)=15-104=-89
 皓: 89%通常帰還です。
 高人: 最終侵蝕率120%ジャスト。Dロイス1/ロイス4/タイタス2。個別処理なら2個分だけ適用で。
 高人: [Eロイス分]
  Dice 高人: 2d10=(5+10)=15-120=-105
 高人: 4つで通常振り。[ごー。]
  Dice 高人: 4d10=(4+7+2+9)=22-105=-83
 高人: 83%にてリターン。
 劉斗: おかえりなさい!
 皓: お帰りなさいませ。
 冴: 最終128%、ロイス4でD1、タイタス1。……1個ずつの処理で良いのならE受領しておこう。
 冴: E分3個使用で先ずは。
  Dice 冴: 3d10=(5+3+6)=14-128=-114
 冴: そして此処で空き枠に結んでおこう、サキさんに■庇護/□脅威にて取得。
 冴: 下がり過ぎる気もするが気にしない!通常で。
  Dice 冴: 5d10=(4+9+5+1+1)=20-114=-94
 冴: 余り下がらなかった(何 94で帰還。
 劉斗: 全員おかえりなさい!
 高人: 皆様お帰りなさいませー。
 皓: お帰りなさいませ。
 GM: おかえりなさいませ



 Ending Phase-01 「夕焼けの彼方へ」
 ScenePlayer:“静かなる猟犬”風見 高人

 GM: 「まぁ、遠慮なく食うといいさ」

 GM: 一連のゴタゴタが片ついたとき。君と友人の良平、そして恭平の三人がオツカレサマ的な意味合いで
 GM: 更鎖に捕まえられ。焼肉屋に連行された。
 GM: 聞けば。
 GM: 黒巣市でもUGN支部がコードウェルと呼ばれるUGN創始者含むFHエージェント達に強襲され
 GM: 酷いダメージを受けたらしい。
 GM: 良平含むイリーガル、及びエージェントの奮闘により事態はそれなりに終結。
 GM: で。復旧作業はUGNの彼らに任せて。
 GM: 一応の一区切りとして。UGNよりの人間で食事会を企画及び決行。やっぱ肉だろ。肉!これで現在に至る。

 更鎖: 「とりあえず、お礼という事で美鈴からガメてきたから。食え食え。若人」
 GM: おつかれさーんと。何かカードを適当に前に置きつつ。ビール片手にのたまう更鎖。
 高人: 「……なんか不穏な言葉が聞こえた気がしますがまぁ、そう言う事なら遠慮なく」程々に食べつつ。
 良平(高人): 「……さっき優ちゃんも呼ぼうとしたけど。なんか調子悪いみたいだった」同じくもそもそ食べながら。
 恭平: 「ねーねー。更鎖せんせー。あーんってやってー」
 更鎖: 「散れ」
 GM: 塩タンのレモン汁を恭平の目にかけつつ。
 更鎖: 「まぁ。とりあえずだ。一応。話は片ついたから。報告がてら話をしようか」
 高人: 「…………復活早ぇなお前。いろんな意味で」呆れた顔で恭平君見つつぼそっと(何
 更鎖: 「アルカナセルの原型の一つ。物部は先日の事件で消滅」
 更鎖: 「──というより。半年前に終わっていた事件なんだが」
 更鎖: 「これにて面影島事件の影響もなくなった、とするのがUGNの見解らしい」
 GM: 更鎖はビールを飲みつつ。
 更鎖: 「よって生き残りの一人。物部サキの監視体制を移行。イリーガルの私とこいつの監視になるな」
 更鎖: 「話は簡単にいえば以上だ」
 更鎖: 「良平には支部襲撃の際に市民誘導などで世話になったとして美鈴から言われてる」
 更鎖: 「ありがとう。お前たち」
 GM: 隣にいる恭平には言葉だけ。二人には更鎖は頭を下げて。
 良平(高人): 「…………」箸を止めて軽く一礼して。またもそもそ食べ始める。
 高人: 「こちらこそ。……とりあえず、無事一区切り終わって何よりです」同じく頭を下げる。
 更鎖: 「ああ。ただ実際は『食い止めた』だけだ」
 GM: 更鎖は肉の追加注文をしつつ。
 高人: 「……まぁ、あいつら(FH)がこの程度で潰れてたらここまで長引いたりしてないでしょうね」
 更鎖: 「先日の事件は極端な話だが。レネゲイドに関わる以上は。ああいうケースは多かれ少なかれあるさ」
 恭平: 「助けられた。だから良かった。──だけでもない気もするんだわな」目を抑えつつ
 高人: 「……むしろ元を断つ勢いで行きたい所なんだろうが……難しいんだろうな、やっぱ」
 恭平: 「欲しいものを欲しいといって行動する」
 恭平: 「自分らでもある話だからな。モラル的には気をつけましょうで終わるんだが」
 GM: 恭平は良平の前の肉を獲りつつ。
 更鎖: 「ロイス、という概念は。日常へ戻るという概念から来ていると言う。だったら」
 良平(高人): 「…………」獲られた肉の分だけ取り返しつつ話を聞いてる。
 更鎖: 「欲望(ねがい)の先のビジョンに囚われてしまったなら。──それはもう絆を必要としない」
 恭平: 「あの家は。元々は──そうだな。単なる異端者の集まりだったのだろうさ」
 GM: 恭平は面倒そうに。目を押えつつ。
 高人: 「……異端で済んだならまだ良かったんだけどな」ふぅ、とため息。
 恭平: 「認められたい。認めて欲しい。だから──『居場所を奪う』事を思いつくようになった」
 高人: 「……よりによって最悪の方向に考えが進んだ訳か」
 恭平: 「──見てたろ?あのじーさまも。己が割り振られた『立ち位置』だけを守り通そうとした」
 GM: まだ包帯が取れない腕を振りつつ。
 高人: 「……ああ」頷く。
 恭平: 「憎かったろうぜ。我が孫が、娘が。義理の息子が。そろいもそろって『自分の持っていないものを持っている』」
 更鎖: 「だから暴走した」
 GM: 恭平も、更鎖も溜息をついて。
 恭平: 「人の常識を。家の不条理で押しつぶした。それがあの結果だ。ジャームとなった結末」
 GM: 更鎖はビールをもう一つ頼みつつ。
 更鎖: 「湿っぽい話は簡単にしよう」
 高人: 「……下らねぇ……とは言えねぇな。俺だって、同じ事になって無かった保障はどこにもなかったんだから」
 更鎖: 「”ああ”なるな。──詳しくは良平は高人に聞け」
 良平(高人): 「…………」こく、とうなずく。
 恭平: 「あくまでアーキタイプがアレだ。現存しているセルならより多種な状態かも知れねぇ」
 恭平: 「気をつけようぜ。俺達。お互いに」
 高人: 「……そうだな」
 高人: 頷いて。置いていた箸を再び手にした。

 GM: 「改めてかんぱーい」
 GM: 静かに。日常という宴が始まった。



 Ending Phase-02 「同じ空の下で──everything of the world」
 ScenePlayer:“フェリア・デ・アブリル”比奈 みのり

 GM: 黒巣駅前商店街。ショッピングストリート。
 GM: 老若男女関係無く集うここに。
 GM: 人混みを縫うようにして。サキ、紀美子、すずり──そして君の4人は。買物に来ていた。
 GM: 取り合えず思いつくのは揃う、と言う感覚で。
 紀美子: 「いやー。津嶋先輩誘ったっすけれど。断られたっすよ」
 GM: 開口一番それかよ、的な台詞。
 みのり: 「なんででしょうねえ。多いほうが楽しいのに」 不思議そうに。
 すずり: 「……女子高生の4人組に囲まれる男子一人は窮屈かもしれないと邪推」
 GM: サキは困ったように「あはは」と苦笑い。
 みのり: 「いやでも、津嶋先輩は似たような伝説をいっぱいもってるって先輩から聞いたことがあるよ」(何) ※92
 みのり: 「だからてっきり慣れてるのかと思ってた」不思議不思議、とこぼす。
 すずり: 「……それは周知の事実。冗談と言う名の本気」
 GM: すずりは其れは置いておいて、のポーズ
 紀美子: 「比奈っち聞いてくださいよ。サキっち。普段着からあんな格好なんすよ」
 みのり: ほうほう……どのような?
 GM: 見ればオーバーオールジーンズ・男物シャツに深めにかぶった帽子。
 GM: あまり流行に囚われないといえば。それまで。動きやすさ重視。
 紀美子: 「実はスカートもレアなんすよ。制服以外」ひそひそ。
 みのり: 「なんてこと!」 大きく驚く。「スカートとか好きじゃないの?」
 サキ: 「だって…恥ずかしいじゃないですか」
 みのり: 「なにが?」
 GM: 顔を伏せながら。
 サキ: 「ほ、ほら。肌を見せるのが」
 GM: まぁ。隠してるだろうが。
 みのり: 「まあ、出しすぎはどうかとも思うけど。サキちゃん体細いからスカート似合うと思うよ」
 GM: 額の傷とかの”レネゲイド”に関わる事に起因して。自分を見せる事に抵抗がある、というのは類推できる。
 紀美子: 「そーゆー訳で。比奈っち先生をお呼びした訳ですよ!」ばーん。
 みのり: 「ううーん、じゃあ何か見繕ってみようよ。露出は少なめで、でもスレンダーが映えるみたいな感じの」
 みのり: ちょうど私も買いたいものとかあったし、と提案。
 すずり: 「……このままじゃ水泳の時間にバスタオルで包まってる並にアウトだと思うのですよ。私的に」
 GM: うー、とうなるサキ。流石に三人ばかりだと断りにも断れない。
 サキ: 「じゃあ、お願いします」
 みのり: 「任されました……といっても、実はこのへんにそんなに詳しくないんだよね。紀美子さん、どこか知ってる?」
 みのり: 良い感じのお店があったら案内してほしいなあ、と。
 紀美子: 「おまかせあれっす!こういう時の為に。準備しておいたっす」
 GM: 一々ポーズを取りつつ。
 すずり: 「…いいからさっさと先に行く」
 GM: すずりは何だかいいたそうなみのりを見て。目配せ。
 みのり: 配慮のしぐさに、小さく頭を下げる。
 すずり: 「…場所確認してくるから。少し先に行きます」
 みのり: 「……ありがとう」
 すずり: 「…いえ。…よろしくお願いします」
 GM: 何の事?と言いたそうなサキを残し。二人は少し離れる。
 みのり: 少し離れていく2人を見つつ、
 みのり: 「サキちゃん、進路表って書いた?」何の気なしに尋ねる。
 サキ: 「……いえ。まだです。………今。何をしようか。考えています」
 GM: サキは一つ溜息をついて。
 みのり: 「私は、実は迷ってる。大学にいってる場合なのかな」少しだけ、空を見上げて呟く。
 サキ: 「それより。もっと大切な事があるんですか?」
 サキ: 「みのりさんは細菌医学──レネゲイドの研究をするんだと思ってました」
 みのり: 「うん……私は、石丸圓子さんを人間にしたいから医療の道を進もうと思ってる」
 みのり: 「けど、それは偽善かもしれない」
 GM: サキは軽く目を上げて。
 みのり: 「私は、ひとごろしの原因になった」
 みのり: 「圓子さんは、私を助けようとしてジャームになった」
 みのり: 「そして、圓子さんは――――私の目の前で、人を殺してた」
 みのり: 口から漏れた言葉が、罅割れて震える。
 みのり: 「私のせいで、そうなっちゃったんだ……」
 GM: サキは無造作にみのりの手を両手で握る。
 みのり: あ、と手を見下ろす。
 サキ: 「大丈夫。──言いたい事。言って」
 みのり: 「……うん」力なく、うなずく。
 サキ: 「わたしがついてるから」
 みのり: 「私は……」震えた声で、云う。
 みのり: 「私は、どうすればいいのかな。レネゲイドを治療することが、本当に償いになるのかな」
 みのり: 「あがなえることなんて、ありうるのかな」
 みのり: 「自己満足の幻想に溺れて、本当にしなくちゃならないことを、見つけられないでいるんじゃないのか……」
 GM: サキはあは、と笑って。
 サキ: 「わたしと同じ、だ」
 GM: 手を握ったまま。
 みのり: 「……」
 サキ: 「わたしは生まれたときからオーヴァードで。わたしを生かすために島民の人たちが支えて」
 サキ: 「そして死んでいった」
 サキ: 「ファルスハーツに居たとしても。そういう力も何も無くて。ただ普通に。お爺様の命に従っただけなのに」
 サキ: 「それなのに。わたしの為に。お父様も。お母さんも──みんなみんな。死んじゃった」
 サキ: 「ねぇ」
 みのり: 「……うん」
 サキ: 「『みのりさん。貴方や。津嶋先輩。風身先輩。神無月先生。鳥越さん。更鎖さん。…兄さん」
 サキ: 「『皆皆に助けられて』」
 サキ: 「『生きている私は。偽善としたら。もしそうならどうしたらいいのかな?』」
 サキ: 「あがないなんかじゃないんだ。きっと、それは」
 みのり: 「……」
 サキ: 「貴方が。彼女の為にしてあげたいとおもう優しさの表れなんだ」
 サキ: 「あなたの痛みはわたしの痛み。友達と思って無くても。わたしが思う限り。其の痛みを感じ取る」
 サキ: 「迷ってもいいんだ。だって。迷ってそうしたい、そうありたい、というのは。人が持つ願いなんだから」
 みのり: 「……私は」
 みのり: 握られた手を見下ろして、問いかける。
 サキ: 「わたしは──鬼の子だけれど。人でいたいんだ」
 サキ: 「だから。貴方に生き方として本当にしなければならない事なんて無い、という」
 GM: サキははは、と笑って。
 サキ: 「ちょっと偉そうな事言ってるけれどね。兄さんに言われた事で。兄さんも誰かに言われた事なんだ」
 サキ: 「『手前勝手な自己満足に溺れるようなら。俺が殴ってやる。それが勤めだ』ってね」
 みのり: 「私が……自己満足に浸ってたら、サキちゃんは殴りに来る?」 真剣なまなざしで、問う。
 サキ: 「わたしは其れはできないから。手を握る。そうすれば。落ち着いて。きっと貴方という自分が見える」
 みのり: 「……自分が見えるかは、まだ、よくわからないよ」
 みのり: けど、と微笑む。
 みのり: 「落ち着くのは、本当だ。本当に、見えてくるかもしれないって思えてくる」
 サキ: 「見えるよ」
 サキ: 「ほら。だってわたしにだって出来たもの。わたしはね。進路はきちんと決まってないけれど」
 GM: じっと手を見て
 サキ: 「人の先を示す事がしたいんだ。人の言葉を聞いて。返して。そして標を指し示す」
 サキ: 「傷だらけの自分になら出来るかもしれない」
 サキ: 「こう思ったのは。わたしという自分の『今』を知ったから」
 GM: サキは、だから、と一旦切って。
 サキ: 「みんなありがとう。わたしの今を助けてくれて」
 サキ: 「みのりさん。ほら。だから迷っても。わたしは貴方の標になるよ」
 GM: 元気。でた? 首をかしげて。 ※93
 みのり: 「……うん。ありがとう」照れたように、申し訳なさそうに、笑う。
 みのり: 「サキちゃんが味方なら、百人力だよ」
 サキ: 「もっといい方法があるかもしれない。もっと的確な方法があるかもしれない」
 サキ: 「でも選んで考えて悩んで。決めるのはみのりさんだから」
 サキ: 「ううん。みのりさん自身の『道』を自分で決めないと駄目なんだ」
 GM: じゃないと。小さく。
 GM: あの家のように──なる。
 GM: そう呟いた。
 みのり: 「……もし、迷って道が分からなくなったら」握られた手を、ぎゅ、と握り返す。
 みのり: 「サキちゃんのところで、少し、休ませて。私はずっと考えるから」
 サキ: 「はい。でも」
 GM: 悪戯っぽく笑って
 サキ: 「きっと大丈夫。だってわたしの友達だから」
 サキ: 「貴方の悩みも迷いも無駄なんかじゃないよ。言いたい事は言って。ちゃんと聞くから、ね」
 みのり: 「……うん」少し潤んだ声で、小さく、はっきりとうなずく。
 みのり: 「ありがとう」
 サキ: 「あは。どういたしまして」
 みのり: ゆっくりと、ゆっくりと手を離し、雫の溜まった目元を拭う。
 みのり: 「ちょっと元気出てきたよ。ありがとう」力の戻った表情で頭を下げる。
 サキ: 「むむ。もっと元気になってもらわないとこまりますよ」
 みのり: 「そうだね」
 GM: 冗談交じりの声。
 みのり: 苦笑し、「じゃあ私が元気出るように、ばっちりかわいいの選んであげるね」
 GM: サキは自分の目元を拭って。
 サキ: 「いいよ。もー。それはー」
 GM: 帽子を深めにかぶって。
 みのり: 気づけばけっこう離れてしまった2人を見て、「大丈夫大丈夫。絶対似合うから」
 みのり: あらためて手を掴み、そちらへ引っ張っていった。
 サキ: 「そ、そんな事無いですって。ってそれは聞いてないでしょ。みのりさん」
 GM: あわわ、と手をつかまれ。

 GM: 夕暮れの陽が伸びて。
 GM: 鬼の影を包み込んでいった。



 Ending Phase-03 「雨になる物語──White on the darkness」
 ScenePlayer:“蒼茫たる世界”神無月 冴

 GM: UGN黒巣市支部。ホテルエリシュオン。支部長室。
 GM: 何故か静かな空間を歩き。辿り着いた先で。
 GM: 見るからに疲弊した顔のUGN支部長代理・天城 美鈴が迎え入れた。
 美鈴: 「この度はお疲れ様でした。神無月さん。巻き込む形になり申し訳なく」
 冴: 「だ、大丈夫ですか?天城さん。 何やら、妙に疲れたような顔をしていらっしゃいますが……。」
 冴: 軽く頭を下げながらも気にしないで下さい、と言って。
 美鈴: 「ファルスハーツエージェント”反逆の聖人”他数名がこの支部を強襲してきました」
 美鈴: 「幸いに”P.P.P”他“天翔ける龍”達のお陰でこうしてわたしは生き残れた訳ですが」
 GM: 軽く咽て。
 冴: 「……ああ、その様ですね。皓君から軽くではありますが聞かせて頂きました。」
 冴: 其方もお疲れ様です、と言いつつ。
 GM: 美鈴は適当に未処理の箱に書類を投げ入れつつ。 ※94
 美鈴: 「こちらも今回の件は処理させていただきました。──日下部仁も現れて件の石を奪取したとか」
 冴: 「……その件に関しては本当に申し訳ありませんでした。」 少し視線を下げ。
 GM: 美鈴は少しだけ苦しそうに。もう一度咽て。
 美鈴: 「いえ。状況を聞けば聞くほどもう少し注意を払うべきだったと思ってましたから」
 GM: 頭を上げてくださいと、言って。
 冴: 「……プロトタイプアダムの試運転、と彼は言っていました」
 冴: 「最早終結した筈の計画を、この期に及んで再び動かそうとしているのでしょうか。」
 冴: 先ほどから咽ている様子を見て、本当に大丈夫ですか?と尋ねつつ。
 美鈴: 「プロジェクト・エヴァンゲイル。耳にしたことあるかもしれません」
 冴: 「福音ですね。 ……彼もまた、その計画によってこの世に舞い戻った存在であったと記憶はしていますが。」
 美鈴: 「至極端的に言えば『究極のジャーム精製』です。アダムカドモンの完成。これが意味する事は」
 美鈴: 「”世界の固定軸”の精製です。──そして。アダムより生まれたるもの。イブ」
 GM: 美鈴は大丈夫です、と前置きして。
 冴: 「究極のジャーム……成る程、それで。」 物部もまた、鬼――ジャームを精製しようとしていた。共通点か。
 美鈴: 「複数の”世界設定”を上書きで重ね合わせる際。指標となる存在が必要、というのが」
 美鈴: 「”剣”を用いての世界生成の前提らしいです」
 冴: ふむふむ、と相槌を打ち。
 美鈴: 「それに耐えうる精神構造・及び肉体を所持しているもの。その形の一つが先日の『鬼』」
 美鈴: 「あれは『起こりうる世界の矛盾点』を『受け入れる為の緩衝材』として想定され。考えられてきたものらしいです」
 GM: 冷静な口調。人一人を単なる緩衝材としての意味合いである、としての資料としての読み上げ。
 冴: 「矛盾点を受け入れる緩衝材……」 あの場で対峙した、彼の言葉が思い起こされる。
 冴: ……比喩でも何でもなく、本当に消費物として見ていたのか。
 美鈴: 「神無月さん達が彼女を止めなければ」
 美鈴: 「彼らは試作品の”剣”を彼女に差し入れたでしょう。これから生まれ出でる世界の歪みを受け入れさせる為に」
 美鈴: 「壊れるまで。いや壊れてからも。それから次なる媒介の為に。作り──”継承”する」
 美鈴: 「──札の異常。『ありとあらゆるものを無駄にしない』」
 GM: 美鈴は少しだけ。辛そうにして。
 美鈴: 「だから。そのノウハウを蓄えた石を持って。死者の王は何処へと消えました」
 美鈴: 「だからといって。どうなるものではありませんが。──注意だけは怠らないようにします」
 冴: 「例え今起こる事が未完に終わっても、それらすらも巧妙に利用する精神。」
 冴: 「……リサイクル精神、と言ってしまえば現代的に言葉の響きとしても良いものでしょうが。」
 冴: そう言う軽い問題じゃないよなぁ、とは軽く息を吐き。
 冴: 「……また今回のような事を目論むのでしょうね、彼――いや、彼らは。」
 美鈴: 「そうでしょう。──物部の家もそうした苗床であったと考えるなら尚更」
 美鈴: 「誰が糸を引いているかはわかりません。でもやらないといけないのは我々UGNの務めですから」
 GM: すいません、と。これは”そう”でない冴に。
 冴: 「本当に気になさらないで下さい。……それに、彼が復活した際にその場に居て。」
 冴: 「それを阻止する事が出来なかった僕にも責任の一因はあります。」
 GM: 美鈴はまた謝ろうとして。堂々巡りになるから、と。微笑って。
 美鈴: 「すいませんが。また彼が現れる兆候が見えた時。助力の程お願いします」
 冴: 「だから、極自然な流れなんですよ。」
 冴: 「自分が仕出かした落とし前は自分の手でも付ける。 ……言ってしまえばそれだけですから。」
 冴: ええ、と軽く微笑んで。 ……そしてふと、思う。
 冴: 「……計画において。僕は、“彼女”と同じであったかもしれなかったのだと。 日下部さんが言いました。」
 冴: 「……どう言う意味だか、分かりますか。 天城さんには。」
 美鈴: 「────」
 冴: 知っているか知らないか、分かるか分からないか。 それはある意味、如何だって良い。
 冴: ……けど、聞かずにはいられなかったと。視線を少し外した上で。
 GM: 美鈴は冴の外した視線の先を見て。
 美鈴: 「プロトタイプアダム──鬼姫は」
 美鈴: 「鬼姫というあるオーヴァードを研究した事で誕生した鬼姫の複製体、という事になります」
 美鈴: 「これはアダム──という明確な基が存在しているからこそ、であり」
 美鈴: 「それだけ重要な何かがかの人物にあった、という事もいえます」
 美鈴: 「──”継承”。物事が似ているというのは何らかの類似点、レネゲイドに限って言えば『必要な能力』が存在しているという事もあるかもしれません」
 冴: 「鬼姫の複製体……」 重要な何かですか。と、視線を再び天城さんの方に動かし。
 美鈴: 「貴方が。この計画の検体に。知らず知らずに。選ばれていたという」
 美鈴: 「そういう事を指し示していたのかもしれません。一つは緩衝材としての彼女であったように、と」
 冴: 「……それもまた、恐ろしい話ですね。」 力無く笑う。
 冴: ……だが、もしもそれで。 今回の彼女の様に、傷つく者の代わりに“痛み”を肩代わり出来たとするなら――
 冴: ……何故か、そんな考えが一瞬でも頭を過り。思わずふるりと首を振った。
 美鈴: 「そういうなら。こういう構図の一端を知りえた私は、消されてしまうのかもしれません。そういう役割として」
 GM: 軽く微笑んで。
 冴: 「っ、それは……」
 美鈴: 「それでも。私は私を通しますよ」
 GM: 美鈴は少しだけ困った様に。笑って。
 美鈴: 「こうして受けた傷も誰かを護れたとしたなら幸いです。私はそれでいいんです。私は」
 冴: 「……天城さんは、この街に――いや、この街に住まうオーヴァードにとって、貴女は。」
 冴: 「本当に大切な存在なんです。」
 美鈴: 「そう…かもしれませんね」
 冴: 「だから、消されるのが役割だとか……その様な事は言わないで下さい。」
 冴: 「もう少しだけ、ご自愛なさってください。」ね、と苦笑して。
 GM: んー、と中空を見て考えて。
 美鈴: 「あら。なら。神無月さん。ずっと私を護ってくださいますか?」 ※95
 GM: クスリと笑って。
 冴: 「………………は?」
 美鈴: 「ふふ。なんだかプロポーズみたいですね」どうぞ、と書類を出して。
 GM: 熱海温泉の案内。
 美鈴: 「かの人からのお礼、だそうです」
 GM: 先ほどの言葉を微妙にスルーしつつ。
 冴: 「……あ、ああ。冗談でしたか。」
 冴: 「いきなりその様な事を言い出さないで下さいよ、何事かと驚いたじゃないですか。」
 冴: 本気でびっくりした、とは言いつつも。 何だろーと書類、と言うか案内受け取り。
 冴: かの人。 そこで一旦思考が止まる。
 美鈴: 「どうでしょう?」
 GM: とぼけたような口調で。
 冴: 「……今度は本当に、ただの温泉……なんですよね?」
 冴: そもそも今回の話もその“かの人”が持ってきたって話だったよな。そんな事を思い返し。
 美鈴: 「ええ…………………多分」
 GM: 微妙に目をそらしつつ。
 冴: 「………………そうですか。」
 冴: そんな所で目を逸らさないでよ超不安になるでしょ!とか思いつつも受け取り。
 冴: 「ま、まぁ……有難く頂いておきます。」
 冴: 「本当の事を言うのであれば、僕なんかよりも天城さんの方がリフレッシュとして向かう方が良いかとは思いましたが。」
 冴: 「お疲れモードだしほら、とか。
 美鈴: 「何なら疑わしいかどうかを調査してきてください…」
 GM: やっぱり目をそらしつつ。
 冴: 「……そう、ですか……」 うあーん。
 冴: 窓の外を見る。 ……今日は快晴、良い天気。
 冴: 今回の事を考えるのなら、またその内に何かが動くのだろうとは思う――が。
 冴: せめて、それまでは。 お言葉に甘えてたまにはゆっくりとしよう。 ……そう思った。



 Ending Phase-04 「夜の風──Always/Moment」
 ScenePlayer:“烈火の仮面”鳥越 劉斗

 劉斗: UGNの創立者だったコードウェル博士によって引き起こされた、黒巣市の争乱。
 劉斗: 襲撃直後で混迷する黒巣へは寄らず、各務社屋へと直帰する。
 劉斗: 誰も居ないロッカールームで、医療器具と薬剤類をテーブルの上に広げ、
 劉斗: 凍らせて繋ぎ止めた刀傷の一つ一つに、改めて自らの手による処置を施しながら
 劉斗: 回線を開いた端末を通じ、立て続けに飛び込んでくる黒巣の情報を、視界の端に入れては流す。

 劉斗: 『壊れたなら換えはきかない。ご理解とご自愛いただきますよう──』

 劉斗: 分かっている。だが、理解こそすれど、自愛には至らないかもしれない。
 劉斗: 言い訳じみた思考とともに、痛み止めの錠剤と抗生物質を一気に水で流し込む。

 劉斗: 窓の外が微かに明らんできた。
 劉斗: 空になったカップを置いて、深く息を吸う。
 劉斗: 傷口は軋み、痛みと共に訴えてくる。

 劉斗: かつて、“ダブルクロス”たる朔夜を討ったこと。
 劉斗: 『父の敵討ちを』と、自分の命を狙った娘に深い傷を負わせ、退けたこと。
 劉斗: そして再び、母娘の前で彼の命を奪ったこと。
 劉斗: ──全てが事実であると、思い知らせてくる。

 劉斗: 自問自答を繰り返したところで、導き出される結論は変わらなかった。
 劉斗: 自分を正当化するつもりは無いが。許して貰おうとも思わないし、許せるものでもないだろう。
 劉斗: ただ。
 劉斗: 責められているかのように、父の愛、親子の情──絆を、まざまざと見せつけられた。
 劉斗: それは自分にとっての“無縁”であり、近づく事すら避けていた領域でもある。
 劉斗: だからこそ、朔夜を斬りたくなかったのかもしれない。
 劉斗: ──甘いのはどちらだ。両方か。

 劉斗: 「『What ever you do will be insignificant, but it is very important that you do it.』 」
 劉斗: かつて、黒瀬新一が作成したレポートの冒頭。 ※96
 劉斗: その一部を諳んじながら、自らサーバーを操り、熱い珈琲を二つ用意する。

 劉斗: レネゲイドという鎖に囚われる自分の娘を救う。その為に自らの全てを賭けた。
 劉斗: レネゲイドを悪しき病として、治療すべき所を治療する。それが彼の『目標』。
 劉斗: 「…むしろこれからが本番、か。実に面倒な仕事を押しつけてくれたものだな、朔夜」
 劉斗: かつて傍らに居た人物に語りかけながら、片方のカップをテーブルに置いた。

 劉斗: “起こった事、これから起こす事。その全てを無駄にはしない”
 劉斗: ──その通り。望むところだ。
 劉斗: 札の精神は、俺の中にこそ深く根付いている。
 劉斗: ならば忌まわしきモノさえも利用しようじゃないか。

 劉斗: 淹れたての珈琲から、しきりに立ち昇る湯気。
 劉斗: ほんの少しだけ勝ち誇ったような笑みを浮かべながら、手にしたカップを掲げ、
 劉斗: 口を付ける寸前に“冷ました”珈琲を、喉に流し込んだ。 ※97

 劉斗: 終わりがあれば、また始まりの時が来る。
 劉斗: 夜は、朝の陽光に溶けつつあった。



 Ending Phase-05 「幸せの探し方──Be seeing under the blue sky」
 ScenePlayer:“正位置の太陽”津嶋 皓

 GM: 「さて。津嶋。リセットの効く世界というのはどう思う」

 GM: 街角で出合った開口一番。眼前の少年が問うた言葉。 ※98
 GM: 車椅子に座り帽子を深くかぶった少女を手で押しながら。街の喧騒をバックに静かに聴く。
 皓: 「──はぁ?」意外な人物からの想像もつかない問いかけに、思わず頓狂な声で先ずは応えた。
 蒼の少年: 「君の耐え難い痛みも。度し難い怒りも。苛立ちも。憎しみも。喜びも」
 蒼の少年: 「苦しみぬいた選択肢も。リセットが存在し。最善の選択が出来るとしたら、君はどうするのかな。津嶋」
 GM: やれやれ、と肩を竦めて。
 皓: 「考えてみたことないな。そんなの、ゲームとかじゃあるまいし」
 皓: 苦笑して。手にしていた己の得物で己の肩を数度叩く。
 蒼の少年: 「君はもう目にしている筈さ。──鬼。それがその産物さ」
 皓: 「目に……」そうなのかな。と首をかしげかけ。
 GM: もう一人を除いていないけれど、ね。
 皓: 「……そうだな」肩を軽く叩いていた手を止め、軽く空を仰ぎ。
 蒼の少年: 「遊戯なら幻想に留まる。それが虚実で無いとしたら」
 蒼の少年: 「其れに手を伸ばすか。──それは人である君の選択肢なんだよ。津嶋」
 蒼の少年: 「だから問うた」
 GM: ああ。これは──。
 GM: 一つの後始末だ。
 皓: 「あっちゃいけないことだと思うよ。やり直しの利く選択なんて」
 皓: 割とあっさりと応え、目前の二人を見た。
 蒼の少年: 「それが『取り戻したいもの』であったとしてもだね」
 皓: 「僕は僕の選んできた今までを、反省はしても、後悔はしたくない」
 蒼の少年: 「そうか」
 皓: 「──起こったことはそう受け止める。その上で、変えていけばいいだけだ」
 皓: 一瞬だけ、目を伏せ。直ぐ顔を上げた。普段通りのそれ。
 GM: 少年は肩を竦めて。
 蒼の少年: 「君は正しい人間だな。津嶋」
 皓: 「間違った選択だったら、そこから変える。そういう努力なら無駄じゃないって思うから」
 皓: 「──そう言う風に言われるの、凄く照れるから止めて欲しいな、駆穂君」
 皓: 苦笑して髪をかき混ぜて。
 皓: 「自分に出来る最良のことなんて、先でしか解らないからさ」
 皓: 「『今そうするべきだ』と言うことを懸命にやる。それっくらいしか、思いつかないだけだよ、僕は」
 蒼の少年: 「”正しい人間が世界に正しいとは限らない”」
 蒼の少年: 「これは僕の性分でね」
 GM: 蒼の少年は顔色変えず。
 皓: 「そうか──なら。それが君の行いの『選択』なんだね」
 皓: 軽く首を傾げ、見て。
 蒼の少年: 「”僕は成すべき事は何も変わらない”」
 蒼の少年: 「過程は変われど。何も変わらない。──そう。だから。貫くもの。牙狼の王とよばれる」
 蒼の少年: 「君はどうだい。津嶋。懸命である事が正しいとは限らない」
 皓: 数度、瞬きでその言葉を吟味して。
 蒼の少年: 「それが──君を歪ませない事を人の僕は祈るだけだ」
 皓: 「──そうだね」
 蒼の少年: 「それが──彼女の願いでもある」
 GM: 眼前の彼女に目線を落として。
 皓: 「そうならないよう、この先も行くよ。──未来なんてどうなるか解らないけど」
 蒼の少年: 「これで僕の役目は終りさ」
 皓: つられて、彼が連れてきた少女を見た。
 蒼の少年: 「そうかい」
 GM: 肩を竦めて。ゆるりと車椅子を押す。
 皓: 「……駆穂君」ふと、その背に声をかけた。
 GM: 少年は進める手を止めて。
 皓: その子は、誰? という言葉。なんとなく、それを訊くのも憚られ。
 皓: 「──ああ、いや。ごめん」
 蒼の少年: 「君は──どうなるんだろうね」
 皓: 「──……」
 皓: 「この先どうなるかなんて、僕自身だって解らないよ、そんなの」でもさ。と続け。
 皓: 「それでも、僕は、僕であることだけは変わらないんじゃないかな。難しいだろうけど、それだけは変わらないだろ」
 蒼の少年: 「それはどうかはわからない」
 皓: 「自分が自分であることが変わらなかったから」
 皓: 「──サキちゃんも、サキちゃんのままで還ってきた。そうだと思ってる」
 皓: 今回の件。それを反芻して笑い。
 蒼の少年: 「ただ。──そうだね。そうなった時は」
 蒼の少年: 「太陽は狼が喰らう。君という存在を断ち切ってあげるさ」
 皓: 「そっか」
 蒼の少年: 「君は君でいいのさ。僕は成すべき事は何も変わらない」
 皓: 「なら、そうならないように僕はこのままでい続ける」
 皓: 「──君との賭けみたいだね、これは。一生をかけた」笑い。軽く手を振った。
 蒼の少年: 「僕は行止りの『道』を断ち切ってしまう。それだけの存在だよ」
 蒼の少年: 「君の人生は君だけのものさ。津嶋」
 皓: 「なら」くるり、背を向け、肩越しに振り返り。
 蒼の少年: 「一生を賭けて。自分自身の影と──向き合うといい」
 皓: 「少なくとも僕の為に、君の手を煩わせないようにするよ」
 蒼の少年: 「影に。鬼に。呑まれた時。──僕が断ち切る」
 蒼の少年: 「──”彼女”のように。世界の歪みに押しつぶされて。やり直しの効く人生を求めて生きるか」
 蒼の少年: 「──”彼女”のように。枷に包まれて。それでも逃れようと懸命に生きるか。」
 蒼の少年: 「君のように。──生きるか」
 蒼の少年: 「それは君自身の選択さ。津嶋」
 GM: ただ。
 蒼の少年: 「君が君の選択を通した事の奇跡を──人として誇りに思う」
 GM: じゃあね、と車椅子を引く。
 皓: 言われた言葉。それには流石に面食らい、瞬いて。
 皓: 「──ありがとう」
 皓: 普段と同じ。友人に接する口調で笑いかけた。



 Master Scene
 ScenePlayer:−−/登場:不可

 GM: ゆっくりと少女を背負った少年が土手を歩いていく。
 GM: ぐったりとした少女を背にして。少年は歩く。
 GM: 傷だらけのその身体のまま。少年は歩く。
 GM: 少女は遊びすぎたのだ。初めての友人同士の気の許せる時間。
 GM: だから──皆と解散した後。とても疲労して。へたり込んだ。
 GM: 少年は少女の申し訳無さそうな呼び出しに苦笑して。
 GM: ゆっくりとあるく。ゆっくりと歩く。
 GM: ──にいさん。
 GM: ──わたしは。なにと呼ばれたらいいでしょうか。
 GM: 手にした大切なものがすり抜けて落ちていく砂姫 
 GM: 生まれて生きている全てを鎖で縛られた鎖希
 GM: 使い潰され消えていくだけの鬼である鎖鬼。
 GM: それとも。
 GM: ──未来なんて花開くもの。皆から貰い。またお前が咲かせるもの。
 GM: ──『咲希』
 GM: 兄と妹はゆっくりと歩く。
 GM: 月の夜空を歩いていく 



Credit……「月光異譚─鬼姫の章/オールオンタイム・リアクト」
Start:2010.04.05 22:50〜

PC1−a:“正位置の太陽”津嶋 皓/たつきさん
PC1−b:“フェリア・デ・アブリル” 比奈 みのり/敵の敵さん
PC2:“蒼茫たる世界” 神無月 冴/風翼さん
PC3:“静かなる猟犬” 風見 高人/Hover-B
PC4:“烈火の仮面” 鳥越 劉斗/こびと(ログ編集)
GM:久流さん

 DOUBLE+CROSS THE 3rd EDITION
「月光異譚─鬼姫の章/オールオンタイム・リアクト」  〜END

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